【書籍レビュー】『Flutter実践開発』
はじめに
業務ではSwiftUIを使ってアプリを作っていますが、Flutterの案件にも対応できるよう、また個人の興味もあり、最近Flutterをやり始めました。
そんななか、先日発売された『Flutter実践開発』を、代表の中川(@hukusuke1007)が著者の渡部陽太さんよりご献本いただき、私も読ませていただきました。
『Swift実践入門』(第3版)と一緒に。『Flutter実践開発』も版を重ねる良書になりそう。
嬉しいポイント
詳しいDartの言語仕様
Dartの言語仕様が詳しくかつ網羅的に解説されています。
昨年、Dart 3で大幅に拡張された機能の解説も充実しています。
Flutter以外ではあまり出番のないDartという言語なだけに、日本語で網羅的な解説があるのはとても嬉しいです。
既にFlutterエンジニアとして活躍されている方も、改めてDartの言語仕様を確認してみると発見があるかもしれません。
まさに「実践」開発
ウィジェットや画面遷移などの基礎的な解説に加えて、パフォーマンスの最適化、環境変数の扱い方、型安全なアセットの扱い方など、まさに「実践」的な内容が豊富です。
アプリをリリースする際に必要となる、iOS・Android各ネイティブのコード署名の知識まで解説されているのが嬉しいです。
また、Flutterの状態管理の手法はさまざまですが、日本で採用の例が多いRiverpodパッケージの解説があることも、実践的と言えます。
実践的な2つのハンズオン
上記の実践的な内容を使ってアプリを作るハンズオンが、2つ用意されているのが嬉しいです。
他の宣言的UIフレームワークの経験がある方は、このハンズオンのコードを眺めるだけでもFlutterの雰囲気が掴めるはずです。
向かない読者層
Flutterの豊富なウィジェット群を網羅的に知りたい
Flutterのウィジェットは、限られた紙幅で解説するには豊富すぎます。
Widget catalog等で確認しましょう。
やさしい入門書を求めている
本書にも記載がありますが、静的型付け言語やUIフレームワークの前提知識がないと、読み進めるのは難しいかもしれません。
とはいえ、入門しながらも、都度参照するような副読本として、本書を手元に置いておくことをおすすめします。
おわりに
Flutterを使った実践的なアプリの作り方を知りたい私にとって、これ以上ない良書でした。
ビギナーはもちろん、既にFlutterエンジニアとして活躍されている方にとっても、多くの発見があるはずです。
本書で「プロフェッショナルFlutterエンジニアへの道」を踏み出しましょう。
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