絶対にRosetta 2を入れたくない人によるM1 Mac環境構築 2021 10月末編
先日、Apple の発表会で新型 MacBook Pro が発表され、見ていた僕はそのすぐ後から予約開始ということで最小構成の 14 インチ MacBook Pro を予約・購入しました。
それが 10 月 29 日(金)に届いたのでとりあえず Rosetta 2 を使わずに環境構築をしてみました。
先人がいるのは知っていますが、2 月に比べるとできることが多くなっているので楽しんでいただけるかと思います。
11 月 1 日 追記
悲しいことに意識していないうちに Rosseta 2 が入り込んでいました…
以下のアプリが Intel 版でインストールされていました。
誤った情報を公開してしまい、申し訳ございません。
検証したソフト
Mac App Store からインストールできたもの
普段使いのソフト
残念ながら未対応だったもの
Mac App Store からインストールできたもの
Slack
ワークスペースの切り替えが爆速すぎて笑っちゃうやつ。
Microsoft 365
学生なので欠かせないソフトです。
Word
Excel
PowerPoint
Outlook
OneNote
Microsoft Remote Desktop
Retina のオプションを入れたら良い感じに表示できる。
1Password
先日、Chrome 拡張機能がアップデートされて指紋認証がつかえるようになってうれしい 🎉
Paste
Windows だと標準であるクリップボード履歴を記録してくれる。
デザインがよい。
MeetingBar
カレンダーと同期して、予定にビデオ会議の URL があればメニューバーから飛べるようになる。
RunCat
走ってる猫を見てるだけで癒される。
BetterSnapTool
こちらも Windows だと標準のウィンドウ管理アプリ。
PowerToys の FancyZones のような機能があってとてもいい。
普段使いのソフト
Google Chrome
2 月の時点で対応済み 🎉
インストーラーは Intel 版と別れているので注意です。
ダウンロードページの画像
パソコン版 Google Drive (旧: Google Drive File Stream)
最近のアップデートv52.0
から M1 に完全サポートされました 🎉
インストーラーはユニバーサル化されています。
Zoom
2 月の時点で対応済み 🎉
インストーラーは Intel 版と別れているので注意です。
ダウンロードページの画像
TunnelBlick
OpenVPN のクライアントソフトです。
公式のOpenVPN Connectが対応していなかったため、その代わりのソフトです。
Stable 版でインストーラーはユニバーサル化されています 🎉
SwitchResX
Mac のディスプレイ解像度を自由に変更できるようになるソフトです。
Mac App Store にあるDisplay Menuが対応していなかったためこちらをインストール。
ちなみにドットバイドット表示すると、ノッチは無くなります…笑
インストーラーはユニバーサル化されています 🎉
Alfred
Spotlight の強化版的なさむしんぐです。
Mac App Store にもありますが、そちらは更新がされてないようで公式サイトのインストーラーからインストールしました。
インストーラーはユニバーサル化されています 🎉
Bartender 4
ノッチ付き Mac ではメニューバーのアイコンのマージンが動的に変わる仕様で、たくさんアイコンがあるとはみ出してしまい、非表示になってしまうことがあります。
それを良い感じに防いでくれるソフトです。
設定の General から「Bartender Bar」にチェックを入れると以下のような表示になります。
開発系ソフト
Visual Studio Code
2 月は Insider 版でしたが、既に正式対応しています。
インストーラーはユニバーサル化されています 🎉
iTerm2
2 月の時点で対応済み 🎉
Mac のターミナルソフトといえばこれ。
先人の HotKey でターミナルが立ち上がるようにする設定は控えめに言って神でした
インストーラーはユニバーサル化されています 🎉
JetBrains ToolBox
GitHub Student Developer Packでライセンスを頂いています。
インストーラーは Intel 版と別れているので注意です。
ダウンロードページの画像
Termius
マルチプラットフォーム対応の SSH クライアント
ホストやログイン情報の共有、ローカルポートフォワードや SFTP クライアントまで内蔵しています。
こちらも GitHub Student Developer Pack で Premium アカウントが無料で使えます。
開発環境
Homebrew
Mac のパッケージマネージャといえばこれ。
公式サイトのワンライナースクリプトで M1 対応版がインストールされます。
/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"
Starship
お気に入りのマルチプラットフォーム対応プロンプトです。
これとDraculaテーマを合わせるととても可愛いです。
Homebrew からインストール後.zshrc
に設定を追記します。
brew install starship
# Starship
eval "$(starship init zsh)"
git
共同開発には欠かせないですね。
標準で入っているのが古かった気がするので Homebrew からインストールします。
brew install git
Xcodes
Xcode のバージョン管理ソフトです。複数の Xcode をインストールするのが簡単になります。
Homebrew からインストールします。
brew install --cask xcodes
n
Node.js のバージョン管理ソフトです。
Ubuntu で使い慣れているのであとで anyenv を入れますがこっちが好きです。
Homebrew からインストールします。
brew install n
Node.js
最近 LTS 版が v16 になりましたね
こちらは n からインストールします。
現時点で n からインストールできる arm64 版のリスト
❯ n ls-remote -a arm64 --all
17.0.1
17.0.0
16.13.0
16.12.0
16.11.1
16.11.0
16.10.0
16.9.1
16.9.0
16.8.0
16.7.0
16.6.2
16.6.1
16.6.0
16.5.0
16.4.2
16.4.1
16.4.0
16.3.0
16.2.0
16.1.0
16.0.0
sudo n lts
node -v
v16.13.0
npm -v
8.0.0
anyenv
**env を楽にインストールできるようにするソフトです。
Homebrew からインストールします。
brew install anyenv
anyenv install --init
Python3
Mac に初期から入っているバージョンは以下でした。
python3 --version
Python 3.8.9
pip3
iTerm を入れた時に Command line tools for Xcode のインストールを求められた時に入ったものは以下でした。
pip3 --verison
pip 20.2.3 from /Library/Developer/CommandLineTools/Library/Frameworks/Python3.framework/Versions/3.8/lib/python3.8/site-packages/pip (python 3.8)
pipenv
pip3 のモジュールを管理するソフト。
Homebrew からインストールします。
brew install pipenv
ghq・peco
git のリモートリポジトリ管理ソフトと組み合わせると便利なフィルタリングツールです。
ともに Homebrew からインストールします。
設定は Songmu/ghq-handbook を参考にしました。
brew install ghq
brew install peco
残念ながらまだ未対応だったもの
Google 日本語入力
Windows で使ってるので欲しかったですが、ことえりの辞書を自動で共有してくれる機能が便利なので耐えです。
Microsoft OneDrive
Office を使う上で欲しかったです…
2021 年後半に Apple M1 ネイティブ対応するみたいなのでそれを待ちます…
OBS Studio
VirtualCam 用に欲しかったですが、なくても大丈夫なので耐えです。
WebStorm
フロントエンド(React)を書くように Toolbox からインストール。
StopLight Studio
OpenAPI ドキュメントを GUI から意識せず仕様に沿った yaml ファイルを生成してくれるソフトです。
インストーラーはユニバーサル化されています 🎉
まとめ
自分の環境だと、今のところ Rosseta 2 を使わずともなんとかなることがわかりました。
この記事も VS Code + zenn-cli で書いていますが特に不自由はないです。
これからも不自由が起きない限り、リモートデスクトップを併用しながら(ずるかもしれませんが) Rosseta 2 を入れずに暮らしたいです。
Discussion
Homebrew Caskで入れればIntel版と間違えないので確実です。
未だにCaskを避けている人は何を考えているのでしょうか...
HomebrewはMacで最も使われているパッケージマネージャなので、皆がCaskを嫌っていた理由の主な問題点は3年前くらいに全て解決されています。
Caskが
brew cask install
からbrew install (--cask)
に変更されたのは嫌がらせのためではありませんよ🤣ほぼ初めてに近いMacでCaskの意義を知らなかったので助かります🙏
みなさん知らないみたいなので追記しておくと、CaskとFormulaは最近では内部的な区別に成り下がっていて、利用者は意識しなくても両方インストールできるようになっています。
例えば、
brew install visual-studio-code
でアプリのVSCodeをインストールできますし、brew search microsoft
でMicrosoft関連のHomebrewに登録されているソフトウェアはFormulaとCask両方出てきます。あと、Homebrewでアプリ(Cask)をインストールするとコマンドラインツール(
code
など)が自動的に適切な場所に配置されますし、痕跡も残さずアンインストールできるようになるので良いことづくめです。逆に、Homebrewを使っているのに手動でアプリをインストールすると、場合によってはHomebrewの環境が権限関係の問題が発生して壊れます。
注意が必要なのはDocker Desktopだけです。
brew install docker
とするとCLIしか入らないので、Docker Desktopだけはbrew install --cask docker
と--cask
オプションを指定する必要があります。早く直してほしいです😓自己紹介が遅れました、僕はbrewコマンド本体のコントリビューターで5年以上Homebrewプロジェクトに関わっているものです。
Microsoft EdgeやMacTeXがHomebrewの環境を破壊せずにインストールできるのは僕の成果です。
OBSは一応arm64に向けて取り組み中で、まだ公式リリースされてませんが結構進んでそうな感じです。
ちなみに非公式にビルドされたものはフォーラムにあります。