🤔

なぜ運営はチート使用を防ぐことができないのか [Minecraft]

に公開

ぬぽさんです。
皆さん、Minecraftって楽しいゲームですよね。
サバイバルしたり、PVPをしたり、自由度が非常に高いゲームだと思います。

ただ一度は、空を飛んでいたり、訳のわからない方向で殴ってきたりと、いわゆる「チーター」を見かけたことがあるんじゃないでしょうか。
見かける度に、なんで処罰されないんだろう?なんで対策しないんだろう?と思うこともあると思います。

今回は、「なぜ」運営はチート使用を防ぐことができないのか、その本質についてあまり詳しくない方にも分かりやすく見ていきたいと思います。

なぜチートを使うのか

まず、なぜ人々はチートを使うのか。その理由は単純に「サボりたい」からです。

チーターは、本来の想定された「ゲームバランスの厳守」とは反対に、多様な別の遊び方を生み出して、自身なりのゲームバランスを構成したいという「欲求」があります。
例えば、整地して家を建てたいけど、大量の土を手で掘るのがめんどくさいから、チートに頼ろうかな。のように、家を建てるための過程にある整地という作業も、本来はゲームバランスの内に入るはずが、自由度が高い故に「めんどくさい」という心情に負けてしまうのです。

PVPにおいては、本来、プレイヤー同士が競い合い、それに応じて順位が決まるものであり、優勝した人は、「今後も負けないようにしよう。」負けた人は、「次は勝ちたい。」のように、競争心を仰ぐことで互いに本来の楽しさが生まれるはずです。
しかし、ここでも「めんどくさい」という心情が要因となって、本来の競い方関係なく「他者より優位に立ちたい」という欲求を感じてしまうのです。

ただ、チーターが全員悪であるとは言えません。
もし、チートの使用自体が合法であるならば、単なる多様性の生み方として非常に有力であり、必ずしもチートに頼ることが悪だとは限らないと考えられます。

チート使用の対策とは

皆さんは、チートをどのように入れるかご存知ですか?
実は、チートは単なるMODの一環であり、基本的にはMODと同じような扱いをします。

では果たして、どうやって対策するのでしょうか。
皆さんが遊ぶ端末(パソコンなど)とサーバーは別々の場所にあります。そして、それを繋ぐ役割がインターネットです。インターネットは、皆さんとサーバーが好きに「会話」することができます。ただし、皆さんが現実世界で会話することと同じように、ここでの会話でも「」をつくことができるようになっています。

チーターは、わざわざ運営に自分がどのチートを入れているか素直に教えるでしょうか。
実は、運営つまりサーバー側では、プレイヤーが何のMODを入れているかという情報を正確に知ることはできないのです。

世の運営はどうしているのか

運営は、プレイヤーが何のMODを入れているかという情報を正確に知ることができないならば、チート使用の対策を行うこともできないのではないか、そう思うかもしれません。
まさにその通りで、Minecraftマルチプレイサーバーは世の中に数多くありますが、それらの運営はどこも、チート使用の対策について日々頭を抱えています。

しかし、現在では、一般的にどうすれば対策できるのかの主流ができています。
その主流とは、サーバー側でおかしな「動作」がないかを都度プログラムで検査することです。
世の運営は、チート自体に対する対策を行うのではなく、「動作」に対する対策を行うことで、チート使用を軽減しようと試みています。

対策はできていないのか

おかしな動作単位で、プログラムが対策をしてくれるならば、チーターはこの世から姿を消すはずです。しかし、現在でもチーターを見かけ、対策ができていないように見えませんか。

現在におけるチート対策は、単なる「いたちごっこ」と言う遊びをしているに過ぎないのです。
例えば、とても早く走るチートがあったとき、運営は1秒で10ブロック以上進んだらチートと判定しようとします。これで解決したかと思いきや、チーターは1秒で9ブロック進む速さで移動するチートを生み出すのです。
上記の例は、非常に分かりやすく抽象的な例を出しましたが、実際はもっと高度に細かい調整があったり、巧妙な回避術を繰り広げています。

新たなチートが生み出され、それを対策して...を繰り返せば、いずれ理論上は抜け穴がない対策プログラムが出来上がります。
ただし、これは予想をはるかに超える難しさがあり、昨今ではML(機械学習)を使用するレベルまで高度な戦いとなっているのです。

防ぐことを諦める

対策プログラムを作るには、完全に技術的な範囲となってしまいます。
昨今の技術力は、年々高みを極めており、対策する側も対策を回避する側も必死です。
そんな中で私たちにできることは、何があるでしょうか。

▶︎ デザインの力

デザインと聞くと、画像を作ったり、ウェブサイトを作ったり、そのようなイメージが多いかもしれません。しかし、ここでの「デザイン」とは、いわゆる「設計」的な意味合いも含まれています。

例えば、退屈な作業や、面白みのない作業と化しているゲームは、必然とサボりたくなります。
他にも、特定のプレイヤーが強くなる仕組みとなれば、それに勝ちたいがためにチートを使うという「動機」を作ってしまいます。

これらを踏まえれば、チートを使って得られる楽しさや達成感よりも、正当な手段で遊ぶ楽しさや達成感の方が上回るような環境を作ること、すなわちチートを使用する「動機」を減らすことが、チート対策における「デザイン」の本質なのです。

▶︎ コミュニティの力

日々対策プログラムが改良され、デザインが改良されていく中、巧妙な策を持ったチーターが、完全に悪意性をなくしコミュニティに対して、社会に対して貢献するかと言われれば、まだそうであると断言することはできないと思います。

普段チートを使用しない人に、なぜチートを使用しないのかと聞いたら、なんと答えるでしょうか。全体的な割合で言えば、「ルールで禁止されているから」と言う人が多いと思います。
ただ中には、公平性を奪ってしまうから、他者の楽しみを奪ってしまうから、と答える人もいるでしょう。

その人は、ルールで禁止されている本質を理解していると言っても過言ではないです。
チートを技術的に使用できなくするのではなく、社会的に決して許されない行為と認識させる、まさにそれが、チート対策における「コミュニティ」の本質となるのです。

結論

以上のことを踏まえると、対策と回避行為の情報の非対称性による技術的な限界と、「サボりたい、勝ちたい」という人間的な動機による対策の限界、この二つが、世の運営誰もがチート使用を根絶させることができない要因となっているのです。

ただ、共通してどの運営もサービスの安定化に向け、可能な限り多くのプレイヤーが楽しめ、可能な限りチート使用を減らす取り組みに、日々精進しています。
これらをより円滑に、効果的に遂行するためには、社会的なコミュニティが大きな影響力をもってして、この問題について考え合う必要があるのです。

以上、ぬぽさんでした。

Nekozouneko Group

Discussion