Meta社のAIモデルLlamaはオープンソースライセンスに準拠していない。「ソースコード公開」であり自称オープンソースという罠への警告文
問題の本質は誰が言うか?
庶民がフリーソフトをオープンソースと言っても問題ないです。
小学生が隕石が落ちてくる!と言っても笑い話です。しかしNASAが隕石が落ちてくる!地球はおしまい!と言うのはジョークにならない。
Metaはオープンソース界隈に深く関与している企業のため、オープンソース準拠の意味を知らない素人企業ではありません。
むしろ詳しい企業と誰もが思うため、よく読んだらオープンソース非準拠の「単なるソースコード公開+契約と制限を包括的に含む配布物」を大々的にオープンソースと称して公開するのは、ミスリードを狙ってる、意図的な誤用、として非難を浴びるのは予想可能なはずです。
もしこれが人的ミスで起きているならMeta社はライセンス理解できる人材がいないままAIモデル開発していると言うことであり、そんな低レベルの会社が「Llamaの倫理はMetaが定める」って倫理の前にライセンスを勉強しろ!と笑い話になるのです。
ソースコードを公開すれば「オープンソース」ですか?
- 答え:NO
- ソースコードを公開するだけではオープンソースとは言えません。オープンソースとして認められるには、Open Source Initiative (OSI) が定める「オープンソースの定義」に準拠する必要があります。
この定義には以下のような条件が含まれています:
1.自由な再頒布
誰でもソフトウェアを再配布できる権利があること。
2.ソースコードへのアクセス
ソースコードが公開されていることが必要。ただし、これは条件の1つに過ぎません。
3.派生作品の作成を許可
修正や派生ソフトウェアを作り、それを配布する自由が認められていること。
4.差別の禁止
特定の個人や団体、または特定の用途に対して制限をかけてはいけない。
5.ライセンスの一貫性
ソフトウェアを再配布した場合でも、元のライセンス条件が引き継がれること。
英語での使い方
「単にソースコードを公開」は “source code is available” が適切。“open source” はオープンソース準拠を示すため、大手が意図せず誤用するとミスリードや批判を招きます。背景を考慮すべき問題です。
- 「単にソースコードを公開している」と言いたい場合には、“source code is available” または “publicly available source code” とするのが無難です。
- 「オープンソース」としてライセンスや自由を強調する場合には、“open source” を使いますが、その条件を満たしていないなら使うべきではありません。
- もしコード以外のリソースも含めたい場合には、「source code and associated resources」や「complete software components」などの表現が適切です。
結論
単にソースコードを公開しても、これらの条件を満たさない場合は「オープンソース」とは呼べません。例えば、利用者や用途に制限がある場合や、派生作品の作成や再配布が禁止されている場合、それは単なる「ソースコード公開」であり、オープンソースではありません。
Meta社のAIモデルLlamaは「自称オープンソース」である。これがどんな問題を起こすか?
1.誤解と混乱を招く
- 「オープンソース」という言葉は特定の基準を満たす場合にのみ使われるべきですが、Llamaはその条件を満たしていません。
- 開発者や企業が「オープンソースだ」と信じて利用した結果、ライセンス違反や契約違反になるリスクがあります。
- 特に初心者やライセンスに詳しくない人にとって、誤解を招きやすい。
2.オープンソースの信頼性を損なう
- 「オープンソース」という用語を誤用することで、オープンソース全体の価値や信頼性が低下する恐れがあります。
- 本来、オープンソースは「自由」「透明性」「公平性」を理念としていますが、Llamaのように制限の多いライセンスが広まると、オープンソースの基本原則が曖昧になります。
3.開発者や企業の法的リスクを増大
Llamaのライセンスには、以下のような制限が含まれています:
- 月間7億人以上のユーザーを持つ企業はMeta社から追加ライセンスを取得する必要がある。
- 利用規約を守る必要があり、Metaがその内容を随時変更できる。
引用元記事
https://shujisado.com/2025/01/15/llama_is_not_opensource/
原文が文章が専門用語や法律用語で書かれているため、分かりにくい部分があります。簡単に噛み砕いて説明します。
1.Llamaはオープンソースではない理由
Meta社は「Llamaはオープンソースだ」と宣伝していますが、実際には以下の理由で、オープンソースとは言えません:
1.ユーザー数の制限
- 月間7億人以上のユーザーがいる企業は、Metaから特別な許可を得ないと使えない。
- これは「特定の企業や団体に対する差別をしてはいけない」というオープンソースの基本ルールに反しています。
2.利用規約が契約に組み込まれている
- Meta社が定めた「利用規約」がライセンスの一部として適用され、自由な使い方に制限をかけています。
- 例えば、「倫理に反する利用は禁止」という規約がありますが、この「倫理」の基準はMeta社が勝手に決めるものです。
3.規約を後から変更できる仕組み
- Meta社がいつでも規約を変えられるため、利用者は突然新しい条件を押し付けられるリスクがあります。
4.派生モデルの命名やブランディングの制約
- Llamaを使って作ったAIモデルには「Llama」という名前を含める必要がある。
- これはオープンソースのルールに反しています。
5.契約の譲渡が禁止されている
- Llamaを使う権利を、別の人や会社に譲渡することができません。
6.出力結果への制約
- Llamaで作られた成果物にも、Meta社のルールが適用される。これは自由な利用を妨げます。
7.商標やブランドガイドラインへの制約
- 「Llama」という名前の使い方に制限があり、商標の扱いもオープンソースとしては制限が強すぎます。
2.Metaのライセンスはオープンソースではなく「契約」
- Llamaのライセンスは、普通のオープンソースライセンス(GPLやMITなど)とは異なり、「Meta社と利用者の間で結ばれる契約」です。この契約では、Meta社が強い権限を持ち、利用者は自由に使えない部分が多いです。
3.結論
- Llamaはオープンソースではなく、Meta社が利用者をコントロールするための契約に基づいています。
- Llamaを使う場合、Meta社のルールに従う必要があり、他のオープンソースライセンスのような自由はありません。
- Meta社が「Llamaはオープンソース」と喧伝することで、誤解を招いている可能性があります。
- Llamaのライセンスはオープンソースではないので、注意して使いましょうという警告です。特に、大企業や派生モデルを作る人にはリスクがあるという指摘です。
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