【資格】G検定に合格したので振り返り
はじめに
2020年の11月7日(土)に「G検定」を受験しました。
正直なところ勉強不足感が否めず、今回は落ちたかなと思っていましたが合格しました。
ロクに勉強をしていないため勉強法の紹介はできませんが、受験してみての所感をまとめてみようと思います。
そもそもG検定とは?
G検定は 日本ディープラーニング協会が開催している資格 です。
人工知能(AI)やディープラーニング等の知識について総合的な理解が問われます。
2017年に第一回が実施された比較的歴史の浅い資格ですが、昨今需要が高まっている分野ということもあり受験者数は増加傾向です。
開催日時 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
---|---|---|---|
2017/12/16 | 1,448 | 823 | 56.8 |
2018/6/16 | 1,988 | 1,136 | 57.1 |
2018/11/24 | 2,680 | 1,740 | 64.9 |
2019/3/9 | 3,436 | 2,500 | 72.7 |
2019/7/6 | 5,143 | 3,672 | 71.4 |
2019/11/9 | 6,580 | 4,652 | 70.7 |
2020/3/14 | 6,298 | 4,198 | 66.7 |
2020/7/14 | 12,552 | 8,656 | 68.96 |
2020/11/7【NEW】 | 7,250 | 4,318 | 59.56 |
これとは別にE資格というものがあり、そちらの方がエンジニア向けの色が強く、実装を行う問題が出題されるようです。
合否はメールで届く
2週間ほどで合否が分かるとのことでしたが、11月19日(木)に結果メールが届いていたので思っていたより早かったです。
以下、メールから引用です。
=================
【 合 格 】
=================
総受験者数 7,250名
合格者数 4,318名※得点および合格ラインは開示しておりません。
あらかじめご承知おきください。
6割にギリギリ届かない合格率といったところです。例年に比べると難しかったようです。
この割合だと正直難関資格とは言い難いですが、そもそもG検定を受験する人はAIや人工知能に関してそれなりの熱量がある方が殆どだと思うので、それを鑑みると高すぎるわけでもないと思います。
試験形態
試験は以下のような形態です。
- 試験時間:120分
- 知識問題(多肢選択式・220問程度)
- オンライン実施(自宅受験)
- 受験費用は、一般:12,000円(税抜)・学生:5,000円(税抜)
自宅受験でカンペ有り(検索もOK)です。
後述の「検索テクニック」の項でも触れますが、Google
検索が上手だと付け焼き刃の知識でもある程度対応できてしまう印象です。
どんな勉強をしたか
冒頭で述べた通り、正直あまり時間を割きませんでした(だいたい2週間くらいです)。
下記の教材をぱらぱらと眺めて、あとはZenn
をはじめとする技術系の記事を流し読みしていただけです。
教材
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深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト) 公式テキスト
公式で指定されているテキストですが、実際にここから出題されたのは体感で半分といったところでした。歴史が浅い資格試験あるあるなのですが、出題範囲が最新の技術トレンドに合わせて変動していくので、そういった部分をカバーできていない印象でした。 -
徹底攻略 ディープラーニングG検定 ジェネラリスト問題集
上記の公式テキストを読み込んだあとに主要な問題を解きました。本番での類似問題はこちらも半分といったところです。どちらかといえば、本番の問題形式に慣れておくという意味で使ったといえます。
本番
本番なのですが、2時間の間に220問近くを回答する必要があります。
だいたい 2問/分ペース なので、悩んでいられる時間はほとんどないといってもいいです。
特定のキーワードを穴埋めする場合や、その正しい説明文を選択する問題は即答できる場合もありますが、法律系の問題が厄介だった印象です。
例題
以下のような問題が出題されます。
Q.以下の文章を読み、空欄に最もよく当てはまる選択肢をそれぞれ1つずつ選べ。
第一次AIブームは1950年台に起こった。この頃に人工知能と呼ばれたプログラムは(ア)をもとに問題を解いていた。特に、1996年にIBMが開発した(イ)は、チェスの世界チャンピオンであるガルリ・カスパロフに勝利したことで有名である。しかし、ルールや設定が決まりきった迷路やパズルゲームなどの(ウ)と呼ばれる問題しか解けないという課題があったために、研究は下火になった。
(ア) 1. 知識表現, 2. 表現学習, 3. 機械学習, 4. 探索・推論
(イ) 1. Deep Blue, 2. Bonkras, 3. Ponanza, 4. Sharp
(ウ) 1. A/Bテスト, 2. パターンマッチング, 3. トイ・プロブレム, 4. ダートマスワークショップ
検索テクニック
上記のような問題について、勿論知っていることが一番なのですが、どうしても分からない場合は検索に頼ることになります。
このあたりは「検索のセンス」が問われます。
実際の現場でも、不明なエラーや不具合に出くわした時に、サラッと原因を突き止められる人とそうでない人がいると思います。
両者で経験が違うというのもありますが、一番は 「何を調べれば解決するか」 という勘所を抑えているかどうかだと思います。
例えば上記の(ア)が分からなかったとしたら、おそらく私は「第一次AIブーム 人工知能」というワードで検索すると思います。
これは「人工知能」だけだと検索結果が多くなり、また年代ごとにその特性が異なることが予想されるため「第一次AIブームの頃の人工知能の特性」を導き出すためにはこのワードが適していると判断したためです。
(イ)のように「年代」や「イベント」「団体名・人物名」がはっきりしているものはより簡単で「1996 IBM チェス」と調べるかと思います。
難しいのは(ウ)で、これは選択肢のワードから検索するかなと思います。
例えば「パターンマッチング 欠点」といった感じです。
問題文中から(ウ)の技術に問題点があったということが読み取れるので「欠点」というワードを付けています。
このように選択肢のワードから検索する場合のコツは 「明らかに違う選択肢を消しておく」 ということに限ります。流石に4択あれば知っている単語や明らかに文脈にそぐわない単語があると思うので、そういったものを消去した上で検索するのがポイントになります。
また、Google
検索だけより自分なりの「チートシート」を作っておくのもいいかもしれません。
公式テキスト中の太文字の単語を列挙して、それらの自分なりの説明を書いておくだけでも学習になりますし、その中で検索をかけると簡単に答えにたどり着けたりします。
※ここで挙げたのはあくまで 「最終手段としての検索」 なので、そもそも検索に頼らないように事前の勉強を頑張りましょう。
まとめ
今回は「G検定」に合格したので、その振り返りと使用したテキスト等々を紹介しました。
「検索テクニック」の話あたりは人によっては邪道と捉えられるかもしれません。
仮にそれで合格できたとしても、知識として身についていないのは明白だからです。
あくまで「こういったアプローチもあるよ」という程度に理解していただければ幸いです。
Discussion
例題見てみたのですが、文章読解力があって、検索が上手な人であれば知識が無くてもわりと答えられそうな問題が多いですね。毎回ググってると時間制限的に厳しそうではありますが
コメントありがとうございます。
そうなんですよね。Web受験可の択一式試験の宿命かもしれません。
問題数が多いのはその辺りの対策という意味合いもあるのだと思います。