NE社での目標・評価制度の設計と運用&裏側にある「そもそも何をしたかったか」 -FY2022 下半期-
こんにちは、NE株式会社で働いておりますきんじょう(@o0h_)がお送りします。昨日は「Tech」でしたが、今日はVPoEの帽子で「Idea」やっていきたいと思います。
それでは宜しくお願いします。
NE社では長い間、個々人で目標を設定する→上長と合意を取る→半期ごとに評価、という流れを採用しています。
2022年度の下半期については、社内のITエンジニア職に関する「どういう目標を設定し、どういう所を評価するか」を私が主導して設計しました。
もう少しだけ正確に記述するなら、全社共通の人事評価についての大枠は人事部門から通達があったので、それを自分たちの職種領域において、どのように肉付けするか?という部分を扱った次第です。
こういう風にしたいなーという方針を打ち出し、私の上長に当たる技術領域管掌執行役員に合意と調整を求めながら進めました。
色々と考えたり、工夫をしたり、願いを込めたりした部分もあるので、今回はそれらの話をチラ見せしてみましょうかという試みです。
目標管理・評価制度の概要
まず、NE社での評価制度(全社共通)の特長として、「パフォーマンス評価」「資質評価」の2軸の合算によって最終評価が決定される、という所が挙げられます。前者は業績や組織貢献について、後者はスキルや専門能力・ソフトスキルであったり組織文化の体現だったり、という領域を扱います。
また、スキル評価については、職種ごとに定義された「能力定義表」のような仕組みを利用して、分析や評価やフィードバックにも利用されています。能力定義表・スキルマップについては、ちょうどこの前 fukabori.fm で話題に上がっていましたので、そちらもお聴きください[1]
我々の組織においては、必ずしも「評価期間におけるスキルの伸長や現在位置」と昇給を含む待遇・報酬とは紐付けずに運用されています。
目標設定や達成支援については、「(半)期初に上長と設定内容について握る」「定期的に(1ヵ月に1度以上)1on1を実施し、業務や個人目標についてもその中で扱い得る」といったフレームが設定されています。
・・・というのが、全社共通でやっているルールです。
ITエンジニア領域における設計・運用
で、これを継承・肉付けをしてITエンジニア領域における制度設計を行っています。
目標の設定について
まず、このタームから明確に「目標進捗と評価を切り分ける」ということにしました。
これまでも「個人で目標を立てて、その進捗(達成度)を表してマネージャーと定期的に確認し合う」という運用が行われていました。この目標→結果だけで評価を下していた訳ではありませんが、「ちゃんと達成度が100%に届いたか」は重要な要素となります。
ソレに対して、今回は、「評価する時に目標がどのくらい進捗したか、は一切見ないよ」というメッセージを明確に打ち出しました。[2]
実際にITエンジニア領域全体に向けての説明ミーティングで利用したスライド
コレは、いわゆる「ストレッチ目標」を扱いやすくしたい!という狙いのもとで取り入れた変更です。
それと同時に、「必ず達成したいこと(コミット目標)」と「標準的な実力以上の努力を以て目指したいこと(ストレッチ目標)」を、明確に区別して設定できるようにしました。また、定量的なものに限定せず、定性的な内容でもOKとしています。
我々における「目標の使い方」については、後ほど少し詳しく説明します。
目標の運用について
いくら素敵な目標でも、「立てて終わり」では意味がありません。「期初に立てたけど、次に思い出しのは評価時期に入ってから」という形骸化も、よく耳にします。
月に1回は、メンター[3]とメンバーで直接「目標進捗がどうなっているか」を話す場を設けるようにしています。
これについては、Google Spreadsheetを利用して全体で共通のテンプレートを用意して、継続的に目線のすり合わせをしてもらえるようにしました。
個人目標は1〜3つで任意の数を設定。それぞれについてGoal(objective)と達成指標(key-result)を定義した上で、月次で中間評価を行うために「どう測定するか(metrics)」を設定する仕組みに ※記載内容は、説明用に架空の内容を用意したもの
それぞれのGoalごとに、簡単なふりかえりを促すフォーマット。対象期間(前月)のトピック = 実績や所感と、それを踏まえたネクストアクションを記載。
「目標ふりかえり1on1」の場で、メンターからのFBを記録したり、話し合う中で思い出したり思いついた「トピック」「ネクストアクション」も自由に記録していく
どの程度、個人としてのふりかえりを1on1までに済ませておくか、あるいはお互いに話し合いながらその場で記載を進めていくかは、特にやり方を決めていません。
私自身は、「トピックは事前にある程度の記入を済ませておいてもらう」「記入済みの内容+αを掘り下げたり膨らませる」「ネクストアクション等は、一緒に話し合う場で引き出す(コーチング的な関わりを主に用いる)」という進め方を好んでおります。が、相手によって変わる話であるとも感じています。
「達成指標」について
「目標の進捗如何で評価を決定しない」という方針であれば、「自分が何を果たすか・何をできるようになるか」を最大化することが、目標を持つ意義となります。
そのため、「点数の付け方」も柔軟性を持たせています。前項で触れた「metrics」の部分です。
どういう観点で「進捗・状況共有」をできるようにして、それはどう表現する?というのを、いくつかのプリセットを設けて個別に選択してもらう形を取りました。
こうした「定点観測用の判定基準&採点」を用意することで、中間時点でのヘルスチェックや軌道修正を行いやすくします。
「来月までに、どこまでやっておく?」とか「先々月に比べて、先月は調子悪かった?」とか、「順調そうだね!その要因には何がありそう?もっと加速させちゃう?」とか、「目標①がいい感じそうだから、今月は少し②に力を入れていこっか」などと、主観・客観データを元に目線を合わせた会話がしやすくなるはずです。
特に「(今月以降の)予測を立てる」「(先月までとの)差分を測る」という機能については、アクションを立てたりコミットメント量を描いたりする効果を得やすく、達成に向けて絶えず行動し続ける => 目標の形骸化を防ぐ!ために便利だったように感じます。
能力定義表の活用
ITエンジニア領域の中で、「アプリ」「インフラ」といったサブ領域ごとに、約20個ほどの項目を設けています。
この場で全てをそのまま公開することはしませんが、例えば「技術への理解と実装力」「品質管理の知識・技術力」「ビジネス要求の理解と実現力」「サービス信頼性向上へのアクション」といった、割と多岐に渡る項目を用意しています。
これらについて、定義や判断基準を示した上で、まずはメンバー個々人に自己評価を行ってもらった上で、CTO/VPoE/Tech Leadといったシニア以上の人員で評価者チームを組成し、標準化・キャリブレーションを行います。
これによって、メンバー本人は「求められている能力(各項目)について、自身の経験や知識・自身をふりかえり、客観的に説明する」ことで自己能力開発やキャリアプランに必要な気づきを得る機会が設定されます。
また、評価者としては、弱点も強みも「この項目をもっと伸ばすために、こういう取り組みを進めてほしい」などの、観点別のフィードバックを行う機会を得ることになりました。
この仕組みは、正直に言って、まだまだ始めたばかりで難しい・・・とりわけ、主観的な判断がどうしても拭い難かったり、自己申告をするメンバー側も「説明が未熟で伝わりにくい」という面が大きな課題として存在しているように感じてはいます。。
が!!しっかりやれば、「組織の求めている能力」をメッセージングしやすく、個々人に対しても観点を細分化したフィードバックも出しやすいなと手応えは既にあります。磨き上げて丁寧にやるほど得られるリターンを大きくできそうな施策だな、と感じているところです。極めて行きたいですね。
目標のデザインについての個人的な考え
「制度」としても「活かし方」についても、「個々人においてどのように設定させるか・動機付けるか」などなどと感じる所があり、それについて「目標のデザイン」という表現で括らせていただきました。
組織における個人目標という概念を、なぜ召喚するのか?には、自分としては色々な期待や願いを込めているところです。
いくつかポイントをかいつまむと・・・
- 本人の成長を促すもの
- メンバー - マネジメントという他者間で、「期待値揃え」をするもの
- マネジメントから見ても「この人はどこまでやってくれそうか」という期待値の明言ではあるし、それに限らず、メンバーから見ても「自分はこういう課題に取り組んでいいし、そのための支援をマネージャーが提供してくれる」という確約の役割も果たす
- マネジメント目線で、「どういう所(力や経験)を伸ばしていくか」の勘所を掴むもの
- 一方的に「押し付けた成長目標」にしないことで、「意欲や関心がどこに向いているか」を確信するためのヒントに使える
- 共同の意思を持つことで、複数人が絡む「関係性」の中で「問題の外在化」をしやすくするもの
- 「一緒に取り組む課題」を持つこと
などがあります。
確か、「最強チームの作り方」に出てきた表現だと思うのですが、「ミッションを設定するというのは、本人と上司の間における契約を結ぶこと」という考え方を自分はとても好んでいます。
NE社のITエンジニアに向けて伝えた「目標について」の話
こうした「目標に対する想い」について、先に引用した資料の続きの部分ですが、自分の考えを示したものがあるので、そのまま紹介してみます。
これと同時に、目標の設定内容に関するクオリティの上げ方についても言及していました
コレ以外にも、「GROWモデル」についても言及した気がするのですがスライドがないですね・・・?
目標のデザインについて、参考にしたもの・影響を受けたもの
過去にこんなツイートもしていますが・・・
社内に放流していたメモがあったので、そのままコピペしてみます。
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- 目標との付き合い方、なぜ能力開発に目標が刺さるのかみたいな話
-
OKR(オーケーアール) | クリスティーナ・ウォドキー, 二木 夢子, 及川卓也 | 実践経営・リーダーシップ | Kindleストア | Amazon
- コレもOKRの本だけど、 「目標」のあり方について深く考えさせられる
- "まずゴールを、「パフォーマンスを評価するしくみ」から、「人を鼓舞し、能力を高めるしくみ」に切り替えよう。” とかの精神性は通ずるところがある
- あと「具体的で数の少ない目標を設定することでコミットメントを高める」っていうのは「脇目もふらずに、Objectiveに定めたこと(やKey-Resultについて)に集中すること。それ以外の”何をやらないか”を決めること」なんだなーって思わされる
- 「他のことがあって目標に取り組めませんでした」が許されるわけない、っていう
- 「やってみたいこと」「やれたら嬉しいこと」ではなくて「やり遂げるべきこと」
- コレもOKRの本だけど、 「目標」のあり方について深く考えさせられる
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アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方―――一人ひとりの能力を100%高めるマネジメント術 | マイケル・アブラショフ, 吉越 浩一郎 | 軍事 | Kindleストア | Amazon
- チームで視線を揃えることの重要性、個人の能力を組織として爆発させるための仕掛け方とか
- 「ミッションを設定するというのは、本人と上司の間における契約を結ぶこと」みたいな話を書いていたのはこの本だった気がするんだけど見つからねぇ・・・(好きな考え方)
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Amazon.co.jp: OODA LOOP(ウーダループ)―次世代の最強組織に進化する意思決定スキル eBook : チェット リチャーズ, 原田 勉: 本
- こちらも「目線を合わせる」的な話。チームを組成する上で重要
- たとえば、本書でも強調されているように、OODAループは「観察」→「情勢判断」→「意思決定」→「行動」と時系列な段階を経て進展していくことを想定しているのではない。それは暗黙的コミュニケーションに失敗した場合であり、理想は、「観察」→「情勢判断」→「行動」のサイクルである。
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Re8. 本当に意味のある目標設定 作成者:EM . FM #EMFM
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ドラッカーのいうMBO
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人間性や創造性をもたらすためのツール
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本来は「Management By Objectives and Self-Control 」と続くが、後ろが省略されて出回っているような嫌いがある。それだと誤解といえる
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「ノルマ」とは真逆。自主性や思考に働きかける
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「日本式MBO」が歪んでしまっているのは、成果主義が導入され始めた時期と被っていたから?という仮説
- 「同じものを10000個作る」というゲームのルールであれば、「個人として100個作る」で戦えた
- ノルマ的な・最低限の要求として目標をとらえると、「達成可能なライン、簡単な目標を設定する」「上司に対して、いかに難しく見せるか」という方向性になる
- そうであれば、寧ろ害悪ですらある。(コストの割に何も得られてないじゃん)
-
目標設定を「リフレーミング」のためのツールとして使う
- 思考のフレームを再設定する
- 難しめな目標を立てることで、「そのためにどうすればいいかな?」と思考が膨らむようなものになる。考えて動くようになり、行動が変わる
- 逆に言えば、「行動を変化させるようなものでないと目標を立てる意味がない」とも思う
- バックキャスティングで考える。「組織や自分が、ある時点でこうなれていたら最高だよねーー!」を描いて、「じゃあそのために何をしていけばいいかな?」と逆算的に考える
- 「n年後に、仮に自分がそうなっているんだとしたら、今なにをすればいい・・?」
- 「今日やる行動・明日やる行動が変わるのであれば、目標を立てる意味がある」
- そうではない、「ただ上司に”丸をつけてもらう”ための行為」になってしまうなら目標設定に意味がない
-
「こうなっていたらいいな」よりも踏み込んで、「こうなっていて当たり前なはずだ」くらいの強い思い込みを持てるようにする
- ゴールの解像度を上げる
- have to(人に言われてやる、義務)、want to be(なりたい、要求)、will be(なるぞ〜という決意、意思)、going to be(なれて居るに違いない、必然)・・・という風にゴール認識のレベルを上げる
- そういう「レベルを上げる」のを行いやすくするために、バックキャスティングだと良いよね〜っていうところ。これが、フォアキャスティングでやると、そうはなりにくそう
- ゴールの解像度を上げる
-
目標とは「行動変容をもたらすもの」と捉えるのが大事
- そこから、目標とスローガンの違いが生まれてくるのかも
- 曖昧だったり、地に足のついていない壮大さを持った者 = スローガンのようなものだと、行動を変容させる効果が低そう
- 「◯◯を頑張るぞ!」的なものや、「利益の最大化」など。
- 方向性を指し示すだけのもの
- その場合、
- 曖昧だったり、地に足のついていない壮大さを持った者 = スローガンのようなものだと、行動を変容させる効果が低そう
- 定性的でも良いけど、ゴールラインをしっかり持つこと
- 「◯○を習得する」とか
- 当たり前すぎるものも避ける
- 「売上を上げる」とかは、会社が事業として行っているものなので当たり前
- ってことは、何も目標を言っていないのと同じ
- 「◯◯◯領域の開発を〜」など、「とがり」が必要
- フォーカスする部分を明示する
- なにをやるのか・やらないのか?を明確にする。そうすることで、行動変容をもたらしやすくなる
- そうでない、八方美人的な・無味乾燥なものを設定してしまうと、何をやっても「やりました!!」って言えちゃうし、あるいは「達成できませんでしたよね」とも言われちゃう状態になる
- そんな目標ならあってもなくても同じだな・・・
- 「売上を上げる」とかは、会社が事業として行っているものなので当たり前
- そこから、目標とスローガンの違いが生まれてくるのかも
-
定性的な目標を選ぶことのリスクとして、「具体的にどうすれば良いのかな?」というフォーカスを与えにくくなる
- 定性的な(上段の)目標に対して、「具体的なゴールテープを引く」ようにして定量的な設定を行っていく
- 例えば「リーディングカンパニーになる」のが欲しいものだったら、「市場シェアをN%とる」ような感じでゴールテープを引く
- 漠然とした「リーディングカンパニーに」というものだと行動をイメージしにくいが、「N%を」という数値的なインパクト = ハードルの高さがイメージしやすくなることで、行動変容を促す効果が高まる
- ただし、定量的な設定内容は、あくまで「定性的な目標を補完するもの」ということは見失わないようにする
- 「シェアN%を取ること」が絶対正義・・・みたいになってしまわないようにする
- 「リーディングカンパニーになる」ための道筋は、本来はもっと他にもあるはず
- ハックできるかできないか?といった罠にハマらないためにも、「N%とる」ではなくてその上段の「リーディングカンパニーに」が大事
- 数字が先行して(意図しない)リフレーミングが発生してしまう状態
- 例えば「利益率を10%上げる」ことばかりが絶対的な目標になってくると、「商品を1個しかつくらないことで、コスト100円・売上1000円!!」みたいな話になっていく
- それってリーディングカンパニーじゃないよね的な
- 「シェアN%を取ること」が絶対正義・・・みたいになってしまわないようにする
-
そうした嬉しくないリフレーミングを起こさないように「健全指標」を同時に設けることも大事
- 例: エラーバジェット。OKRの際に、Key-Result内に複眼的に含めることも
- 単一の指標だけを取り扱う場合、「(どんな目標であっても)ありとあらゆる数値目標はそもそもハック可能だ」という話になる
- 数値目標に(近視眼的に)傾倒しすぎないようにする
- 「利益」が目標の時に「売上の最低ライン」のようなものがあると良い
- 前提条件をしっかりと設けることで、健全なリフレーミングを促す
- 維持することで健全性を保証できるものを、(目標と別に)設定する
- 大体は「安定している状態を壊さないようにする」ようなメトリクスになるので、目標にはなりにくい
- かと言って「その数字がどうなってもいい」ものではないというもの
- 「安定していて当たり前」だから「安定させること」は利益を生み出さないが、「安定しない状態」になると不利益を被る・・・
- 例えば「遅刻をしない」みたいなものは健全性を表現するもの。それが「0」になっても、偉くはない
- ただし「QOLをめっちゃ高める!!」的なことを目指していった時に、「朝に好きなだけ寝られたら満足度高いよね」みたいな話を暴走させないようにする
- 定性目標で方向性を定めて、定量目標で具体的な指標を定めて、健全指標で健全性を担保する
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元々は「Management by Objective and Self-Control」だった
- 目標は自分たちで決めて、その上で上司とアライメントをとるもの
- つまり「個人の自律性を高める」というのが目標設定の本来の狙い
- 「組織に命じられて果たす義務」というノルマとは真逆
- つまり「個人の自律性を高める」というのが目標設定の本来の狙い
- 目標は自分たちで決めて、その上で上司とアライメントをとるもの
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ep.30 金と評価とモチベーション 作成者:furoshiki.fm
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17分くらいから、Hight Output ManagementやOKR方面の目標の話
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ジョン・ドーアの考えるようなOKRって話を知りたければMeasure What Mattersがバイブル
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「上から落とす」という形ではなく、各部門(現場)が高い目標を持ちながら話せるように戦略・戦術を持って欲しい〜というのがOKRの話
- 全社的な整合性をもたせる
- 「上の人が行ったことを分解して下に渡す」という風に歪んでいるのでは
- 小田中さん: OKRはツリーではない - Speaker Deck
- ※別に今の組織でOKRやるぞ!!!って言っているわけではない
- 精神性は通ずるものがあるのかなーって思ってインプットをしているところです(๑•̀ㅂ•́)و✧
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Key-Resultを達成したか?自体が問題なく、Objectiveに向かってしっかり伸ばせたか?という点
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「目標達成したかどうか」を給与・人事評価に結びつける、というのはとても困難
- 外部要因(景気が〜とか)によって、「結果」「数字」は大きく変わる
- もし「評価と目標達成度」が結びつくのであれば、メンバーの戦略としては「安全に達成可能な目標を置きに行く」方が良い
- 当然、全体のハードルが低い方によっていけば、組織としての成長は止まっていく
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日本人的な「決めるのを嫌がる」という側面により、「自分たちが評価するのを避ける」という動き(成果主義)もあるのでは
- 「設定した目標にN%達していないよね、だから評価を下げるよ」というのは、(仕組みや定量に説明責任を投げることができるので)楽ができる
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会社や社会・事業が求めていることを、自分なりにブレイクダウンして、必要そうで大事なことに取り組む・・・というのを支えるように目標を設定して、運用する
- 「方向性が揃っていない」というのは困る
- 会社としては、自分なりに咀嚼し・深堀できる人を育てていきたい
- (私見)この「会社としての正しさ」っていうのは、単に「上が言っていること」よりも上段の話になるかな・・?という気もする
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機械的なルールや仕組みが整っていることが大事なのではなく、「人がちゃんと動ける」ような仕組みが必要
- 給与、モチベーションなど
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人間同士の問題なので、評価する側もされる側も「見られている」という意識は大事
- 誠実にやる。嘘や誤魔化しはバレていく
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今ですと、ryuzeeさんの「目標設定の基本」も、非常に好きな資料です。
コレがもっと早くあったら、社内資料づくりがかなり端折られてたかも・・・・という気もします。
加えて、個人的には(当時はまだ読んでいなかった)マネジメント3.0な視点や学ぶ意欲の心理学で得た知識なんかも活用できそうに感じます。
まだまだですね、とてもじゃないけど知るべきこと・考えるべきことが尽きない・・・
おわりに
「エンジニア評価どうやってるの?」といった部分も、触れようかと思っていましたが、長くなったので今回は諦めますね・・😈
自分にとっては、言ってみれば「目標を設定すること」は「1人1人との対話を深めるためのツール」なのかな、というのが今のところの感覚です。その目的は、個々人の成長意欲を掴み・働きかけることであり、自律的に自分のミッションを感じながらソコに向けて動く〜!という人を増やしたい&練度を上げたいな、といった狙いにあります。
いずれにせよ、「なぜ目標設定を行うのか」「それがどう活きるのか、誰にとってどんな意味があるのか」といった思想は、マネジメントがしっかりと咀嚼して伝えていくのが重要・・というか必須だと思います。
上手く行っている組織は、そこで働いている人の腹の中に「意義」を宿しているように感じます。そのためにも、「目標設定」「目標制度」は間違いなく肝になるものですよね。(腹の中だけに!!)
使命、目的、目標を組織のレイヤーから個人のレイヤーまでフラクタルに描けるようにしていきたいところです。
-
まさにこのエピソードが降ってきたことによって、「そういえばこういうネタで記事書いてみようかな〜」と思ったのでした ↩︎
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「目標達成度」の代わりに、期末に「自身の成長や成果をプレゼンする」という場を設置して、そこで語るようにしてもらっています。その際に、「こういうことを意識して取り組んできた」と半期の個人目標のトピックを出してもいいですし、よりメタだったり内省的な部分で「自分に起きた変化」を語ってもらってもいいですし、という形。逆に、「最初に言っていた目標が達成度100%でした」という話をそのまま出すことは許されず、「どう取り組んで、何によって成果を高められたか・どんな能力が鍛えられたか」を言語化して説明することが求められます ↩︎
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体制上、段階的にフラット組織への移行を志向していたこの時期は組織図上の「マネージャー(管理職)」が1名しかいなかったので、シニアメンバーを中心に、個々人の成長支援を行う役割を担うメンター役を依頼していました ↩︎
NE株式会社のエンジニアを中心に更新していくPublicationです。 NEでは、「コマースに熱狂を。」をパーパスに掲げ、ECやその周辺領域の事業に取り組んでいます。 Homepage: ne-inc.jp/
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