スクラム未経験者が紙飛行機を飛ばしてスクラムを学んだ話
はじめに
初めまして、本社で最も多くの紙飛行機を投げた男村上です。
この記事を見たということはスクラムに興味がある方か紙飛行機がとても好きな方だと思います。
この記事では
「いかに多くの紙飛行機を目標地点まで飛ばすか」
という課題をスクラム方式で解決していくことでスクラムを学ぼう!
を目的としたスクラム勉強会に参加してきたよというお話を書こうと思います!
参加した理由
いままで、業務内ではいわゆるウォータフォールでの実装をしていました。
しかし、所属するチームが変わりウォータフォールでの開発が厳しくなってきていた状況でした。
そこで新しい開発手法であるアジャイルを勉強したいと思っていたところ、紙飛行機を飛ばしながらスクラムが学べる機会がやってきたわけです。
アジャイル自体何も知らないため、フレームワークのこだわりもなく機会のあるスクラムを今回は学ぶことにしました。
コンテンツの内容
では、みなさんお待ちかね紙飛行機のお時間です。
コンテンツは以下のルールで開催されました
1:紙飛行機として認識されるものを投げること(紙を丸めただけなどはNG)
2:紙飛行機を作る際、同じ人が連続で折れない
3:一度飛ばした紙飛行機は使い回しできない
4:同時に複数の紙飛行機は投げられない(連続は可)
1スプリント15分
1スプリントの内訳
2分:計画
3分:目標予想(何機紙飛行機を飛ばせるかの予想)
4分:各チームの目標予想共有
3分:実行(紙飛行機タイム)
3分:反省と改善タイム
この条件でいかに多くの紙飛行機を目標地点に到着させるかを3チームで競い合いました。
コンテンツの成果(3スプリント分)
1:紙飛行機として認識されるものを投げること(紙を丸めただけなどはNG)
2:紙飛行機を作る際、同じ人が連続で折れない
3:一度飛ばした紙飛行機は使い回しできない
4:同時に複数の紙飛行機は投げられない(連続は可)
スプリント | 達成飛行機 | 概要 |
---|---|---|
1 | 0機到達 | 3機飛ばせる予想だったのが1機しか飛ばせず・・・ |
2 | 1機到達 | 予想を修正し確実に1機飛ばすことにした結果 最強の紙飛行機が誕生 |
3 | 7機到達 | ここでルール変更 先述のルールの中で1つだけルールを無視出来ることに 自分のチームは3を無視し、最強の紙飛行機を連投 |
チームリーダの移動&チームリーダ移動後のコンテンツの成果(2スプリント分)
ここでチームリーダが変更自分は他のチームへ
スプリント | 達成飛行機 | 概要 |
---|---|---|
4(移動後チーム) | 6機到達 | 最強の紙飛行機を共有しルール3を無視して連投 |
4(移動前チーム) | 5機到達 | 最強の紙飛行機を使いルール3を無視して連投 |
5(移動後チーム) | 8機到達 | 連投する際の効率をさらに向上 |
5(移動前チーム) | 7機到達 | 投手を固定し連投 |
チームリーダを戻す&チームリーダ戻し後のコンテンツの成果(1スプリント分)
チームリーダが元に戻され、ルール無視が撤廃され下記ルールを全て守るように変更
1:紙飛行機として認識されるものを投げること(紙を丸めただけなどはNG)
2:紙飛行機を作る際、同じ人が連続で折れない
3:一度飛ばした紙飛行機は使い回しできない
4:同時に複数の紙飛行機は投げられない(連続は可)
スプリント | 達成飛行機 | 概要 |
---|---|---|
6 | 3機到達 | 飛行機を使いまわせない都合上早く折ることに注力 |
⭐️コンテンツを通して得られた知見
1:ある程度前提として固定するものを設定す事でスプリントの効果を高められるかもしれない。
紙飛行機の構造自体を固定化したことでふりかえりが楽になったことから
2:チームメンバ全員が同じレベルの知見を持ち、スペシャリスト一人に依存しない形がとても強力
チームメンバ3人が全員同じ完成度の紙飛行機を折れたこと、他のチームに移動した際に紙飛行機を再現できなかったことから
改善案を出すために、前提として動かさないものを設定する重要性
- スプリント2から紙飛行機本体は変えず進めた。作成する速度や投げる効率などに改善のリソースを割いた結果、改善における対照実験ができたため効果測定の効率が高かった。
- 改善の費用対効果を知るためにも、変えるもの変えないものの取捨選択が重要だと感じた。
チームメンバ全員が共通認識を持つことの重要性
- 今回2スプリント目で良い紙飛行機が作れた、そしてその紙飛行機の作り方をメンバ全員が把握していたことがとても有利に働いた。
- チームリーダが移動した3,4スプリント目で他チーム紙飛行機の折り方を共有はしたものリーダが元に戻ると紙飛行機を再現できなかった。
- 2とは対照的に元いたチームはリーダが抜けた後も紙飛行機の再現が可能だった
上記のことから特定のメンバに依存しないことで再現性の高いチーム状態を作り出すことが可能になることがわかった。
まとめ
今回紙飛行機絵を飛ばすことで、業務で課題として感じていた進捗の再現性、振り返りの粒度や方向性などの解決方法がかなりクリアになりました。
長期的ものだと
『「〇〇さんがいなかったから進められなかった」や「〇〇〇の仕様がわからず遅れた」など特定の誰かに依存したチームではなくメンバ個人個人がプロジェクトを個人で進められるレベルで知識を持つ意識や、そのような意識をチームで持つ雰囲気を作っていくことが大事なこと』
短期的なものだと
『振り返りの際、どうしようもないことやずっと良かったことは変えないものとして振り返る粒度を細かくすることで振り返りの精度を高めること』
などが挙げられるかなと思います。
以上紙飛行機をたくさん飛ばして得たスクラムの知見でした。
皆さんももし、チーム開発で詰まった際は怒られない程度に会社で紙飛行機を飛ばしてみてはいかがでしょうか?
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