【業務効率化】辞書登録を舐めてはいけない
皆さんは「辞書登録」使いこなせていますか?
IT業界で働いていると、文字を入力する機会は非常に多いと思います。
コーディング(スペニット/コメント)、コマンド、SQL、社内外チャット、メール、設計書の作成、テスト仕様書の作成、会議資料の作成、記事の作成などなど、1日の中でも多くの時間を文字の入力に投じていますよね。
日々の業務の中で、何度も繰り返し入力している単語や文章が確実にあるはずです。
それらを辞書登録しておくだけで、無駄な入力の手間を減らした上で誤字や脱字も防ぐことができるため、文章を推敲する時間も削減できます。
最初は面倒に感じるかもしれませんが、登録自体は10分もあれば充分です。
この記事では、辞書登録の基本から実践的な活用法、注意点までを解説します。
一通りのパターンの登録を済ませれば業務中に感じるストレスも軽減できるので、先行投資と思ってぜひ頑張ってください!
「辞書登録」って何だっけ?(そもそも)
「辞書登録」とは、よく使う単語やフレーズを、任意の入力に紐づけて入力時に変換できるようにする機能です。
WindowsやmacOS、スマートフォンのIME(日本語入力システム)に標準搭載されており、誰でもすぐに使えます。
例えば「よろ」と入力して「よろしくお願いいたします。」と変換できるように登録しておけば、数文字の入力で済むようになります。
意外と知られていないのが、これは単なる「変換の高速化」に留まらず、あなたの「業務効率」にも直結しています。
一般的なホワイトカラーの職業の場合、1日に数千から数万文字を毎日のように入力しているはずです。
適切な辞書登録を行うことで、入力する文字数を10%でも削減することができれば、1日(8時間)の業務時間を1%程度は削減できるのではないでしょうか?
毎日10分削減できれば1週間で約1時間、1ヶ月で約4時間(0.5人日)、1年間で約50時間(6人日)の業務時間の削減に繋がります。
非常に手軽かつ、インパクトも大きいのでやらない手はありません。
どんな業務で効果があるか?
辞書登録が特に効果を発揮するのは、次のような業務です。
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IT・エンジニア系の業務
- よく使うコードスニペットやコメント文を登録
- 例:「dfd」→「def function_name():\n pass」
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社内外チャットやドキュメント
- 社内略語、プロジェクト名、チケット番号フォーマットなど
- 例:「pjx」→「【プロジェクトX】」
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ビジネスメール
- 定型挨拶やお礼文、謝罪文など
- 例:「いつも」→「いつもお世話になっております。〇〇株式会社の△△です。」
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顧客対応
- よくある問い合わせへの返信テンプレート
- 例:「faq1」→「ご質問ありがとうございます。以下の手順をお試しください...」
辞書登録の具体的な使い方と工夫
効率的な辞書登録にはちょっとしたコツがあります。
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短く、覚えやすく、かぶらない読みを設定する
- 「よろ」→「よろしくお願いいたします。」など、入力しやすさが重要です
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2文字以上で読みを設定する
- 1文字で読みを設定すると、タイピング中に予測として出現し過ぎて邪魔になる場合があります
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登録候補のリストをメモしておく
- 自分専用の辞書リストを作って、定期的に見直すと効果的です
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チームで使う用語は共有する
- IMEの辞書ファイル(.dicなど)をエクスポートし、チーム内で共有する方法もあります
辞書登録を使う上での注意点
便利な辞書登録ですが、使いすぎや誤用には注意が必要です。
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誤変換リスク
- 登録した言葉が別の文脈で変換され、誤送信につながることも
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やりすぎ注意
- 登録数が多すぎると管理が大変になり、逆に混乱する原因になります
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セキュリティ意識
- パスワードや個人情報を辞書に登録するのはNGです
- 顧客の企業名などの登録も非推奨です(画面共有時に不意に表示されてしまう可能性があります)
辞書登録 × 他の効率化ツール
辞書登録は、他のツールと組み合わせることでさらに効果を発揮します。
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スニペットツールとの併用
- TextExpander、aText、Cliborなど
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自動化ツールとの棲み分け
- RPAやマクロなどで自動化しにくい「軽めの入力作業」には辞書登録が向いています
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生成AIとの併用
- 生成AIで定型文や提案文を作成し、使いやすいものを辞書登録していく、という運用もおすすめです
- 生成AIに向けたプロンプトをいくつか登録しておくのもおすすめです
まとめ
辞書登録は一見は地味ですが、日々の業務のストレスと手間を減らしてくれる「隠れた業務効率化術」です。
派手なツールに頼る前に、まずは今日から始められる身近な工夫を試してみるのはいかがでしょうか?
毎日の「ちょっとした面倒」を1つずつ解消することで、仕事全体をどんどん快適にできますよ。

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