統計検定2級取得に向けてやったこと
記事の内容
統計検定2級を受検して、無事合格することができました。
仕事柄いかにもITぽい名前の検定を受けることが多いのですが、久しぶりに趣の異なる検定を受けてきました。
個人的にはそれなりに時間費やしたので記事にしようと思いました。ちなみに私の受検スタンスとしては完璧に準備するという感じではなく、合格ボーダーに超えられればバンザイというスタンスですのでご了承ください。
受検前のわたし
- 数学きらい
- 統計知らない
- テストの偏差値いいとかってよくいうけど50より上ならいいんだろ?ぐらいにしかわかってない
そのため統計に関してほぼ0と言っても過言ではないスタートラインでした。
インプット教材
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統計WEB
言わずと知れた?統計学習で有名なサイト。2級の範囲が十分にカバーされております。 -
【みやもと統計講座】統計検定®2級対策講座
Udemyでベストセラーのコース。動画、小テスト盛りだくさんで文句なしの内容でした。標本分布のチートシートがかなり整理に役立ちました。 -
とけたろう
Youtubeと連動で統計学習できるサイト。こちらもとてもわかりやすいです。私の場合、上記2つの補助教材的な感じで、理解不足な箇所をこちらで追い込みしてました。 -
ChatGPT
生成AIが普及した昨今あえて書くこともないかと思ってましたが、とても助けられたので書いておきます。暗記ものの検定と異なり、統計のように答えを導き出す考え方や過程が重要なケースではチャットAIはやはりとても便利なツールです。問題集の解説ではわからない点を、より噛み砕いて説明してもらうのによく使いました。AI時代に統計を学習できてとても幸せです。
Geminiもたまに使ってましたが、所感としてはChatGPTのほうがわかりやすい解説出してくれる確率が高かった印象です。
アウトプット教材
試験においてアウトプットの対策は超重要だと考えています。
とはいえ特別なことはしておらず、公式の過去問題集を解くことだけです。
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統計検定2級 公式問題集[CBT対応版]
2025年6月現在、2級試験はCBTの受検となっています。そのため特に何も考えず、まずCBT対応版の問題集を買いました。
しかし結果的にこの問題集は不要だったなと思いました。というのも、これだけだとアウトプット量としては少なすぎて合格ボーダーまで届く実感が持てなかったのと、後述する問題集とほぼ内容がかぶっていたためです。 -
公式問題集[2011〜2013年]
CBT対応版だけではアウトプット足りてないなとおもったので、こちらの3冊を追加でやりました。私の確認した限りでは、公式から出てる過去問は古くて2011年以降なので、ほぼ全部(2017年以外)やったことになりそうです。
結果としてこれは大正解だったと思います。確実に合格目指す方にはおすすめします。逆にこの3冊やるならCBT対応版は不要だと思います。上述の通り、CBT対応版はこの3冊から部分的にピックアップした問題が記載されている感じなので、CBT版のを使うことがなくなるためです。
準備しておくべきもの
- 電卓
学習以外の準備で意外と重要かも知れません。試験前と言わず、学習開始から購入しておきましょう。
√(ルート)の計算ができるものは試験内容的にもはや必須です。逆に関数機能がついたものはNGなので気をつけましょう。ちなみに関数電卓とは一般的には高度な数学的計算ができる電卓だと思います。wikipedia
あと電卓できるようになっておくとよいことが、M+は最低使い事なせることです。よくある計算が平方和の計算なのですが、計算過程を紙にメモするのと、M+を使うのとでは、後者の方が速いし慣れると楽だと思います。
合格ボーダー超えるために
前述してきた通り統計も数学も全く得意ではないのですが、下記のようなことを意識して学習、トレーニングしました。
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計算結果の数字はどのぐらいになりそうか
私は(勝手に)これを数のセンスと思っているのですが、つまり数にどれだけ慣れているかということだと考えています。
私はこれが絶望的にないので苦労しました。例えば、観測値を+10、または × 2したら平均はどうなる?はたまたそれが、分散、標準偏差の場合は?のようなことです。
これは統計(というか数学)を学ぶ上の土台として重要だと思いました。なぜなら正確な数字はわからなくても、少なくともこういう数字にはならないはずということは判断できますし、選択肢を絞り込めるときがあるためです。
合格した今でも、これが身についたかと訊かれると全然まだまだなのですが、学習開始前よりは確実に道についたを思います。 -
何の分布に従うのか
2級の試験では、確率変数が何の分布に従うか、この検定では何の分布に従うのかが重要です。
数学苦手だと経験あると思うのですが、単に公式を覚えるだけでは足りないやつです。しっかり問題を読んで理解した上で、紐解いていく必要があります。
所感としては、従う分布が分かった上でさらに少し捻ったり応用させた問題も出てくる印象なので、そもそも何の分布に従うのかわからないと手も足も出なかったです。
少なくとも、何の分布に従うか、自由度の考慮が必要であれば自由度もすぐ判別できるのは本当に重要です。 -
やはり検定が重要
やはり統計の醍醐味?である検定については出題数多く、検定内容も広く出た印象でした。なので捨て分野は作らないほうが安心できると思います。
いろいろな検定ありますが、基本は上記の過去問で網羅できると思います。なのでパターンで覚えるは試験対策としては結構有効だと思いました。(たとえば母分散が未知のときに平均を比べるならt分布など)
そして最後に重要なのは、帰無仮説と対立仮説をしっかり把握しておいて、片側検定で棄却する・できない、両側検定で棄却する・できないを判断できることです。これは確実に判断できように何度も繰り返しました。個人的には分布のグラフでイメージして、棄却域に完全に入っているな〜とか整理するのはよかったと思います。
受検の感想
簡単ですが、私の2級の体験記以上となります。
最後に感想としては、数学苦手で学習中は解説読んでもなんでそうなるんだよ?ということが結構あったのでつらかったですが、無事合格できて統計に少し自信がついたのは良かったと思います。今後これを機に、データ分析や機械学習などにも活かせたらなと思います。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。

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