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Amazon S3 Express One Zone[AWS re:Invent Breakout Session]

2023/12/18に公開

記事の内容

AWS re:Invent 2023で参加したセッションの内容の記録です。
「Deep dive on Amazon S3 Express One Zone storage class」という題目でS3 Express One Zoneに関する内容です。

  • speaker
    • Shakhi Hali
    • Christie Lee
    • Matthew Sidley
    • Ambud Sharma(Pinterest)

Agenda

  • S3 Express One Zoneの概要
  • ユースケースとパートナーのソリューションズ
  • デモ:S3 Express One Zone の使用を開始する
  • カスタマーの声: Pinterest

S3 Express One Zoneの概要

  • リクエストが集中するアプリケーションではワークロードが高速化される
    • 仕組みとしては、ジョブの実行時間が短縮できることにより、コンピューティング時間に掛かるコストを下げることができる
    • Ansatz Capital社では、S3 Express One Zoneの低いリクエストレイテンシと高いパフォーマンスにより、ワークロード速度が全体で78%向上した。

魔法ではなく、構築方法が異なる

  • One Zoneアーキテクチャ: ストレージとコンピューティングを同じ場所に配置
  • S3ディレクトリバケット: 高いトランザクション ワークロードを可能にする
  • セッションベースのアクセス: より高速な認証

One Zoneアーキテクチャ

  • バケットとコンピューティング環境を同じAZに配置に配置することが重要

99.999999999% のデータ耐久性

高い耐久性を持っているものの、万が一、AWS アビリティゾーンの全部または一部が失われたり損傷したりした場合、1 つのソースストレージクラスのデータが失われる可能性がある。

ディレクトリバケットとは

Express One Zoneはこれまでのバケットとは異なる。

  • スケーリング方法
    汎用バケットでは、毎秒のトランザクション数が非常に多くなる可能性があり、負荷がかかると段階的にスケーリングされます。ディレクトリバケットは、バケットは一斉に数十万のTPSにスケーリングされる。
  • セッションによる管理
    Express One Zoneでは、S3 Create Session と呼ばれる新しいセッションベースのメカニズムを使用してリクエストを認証および承認します。
    これはバケットへの低レイテンシーアクセスを可能にする一時的な認証情報を提供する。一時的な認証情報は、特定のS3ディレクトリバケットにスコープ設定され、読み取り専用モードと読み取り書き込みモードの 2 種類のバケットにスコープを設定できる。
    セッションの管理はAWS SDKを使うことで自動的に管理される。

Express One Zoneへの移行

  • 既存のS3バケットからExpress One Zoneへの移行はバッチオペレーションで行うことができる

Express One Zoneと統合することができるAWSサービス

  • CloudWatch, EMR, Athena, SageMaker, EC2, Lambdaなど様々なサービスがExpress One Zoneのメリットを享受することができる

パートナーのソリューションズ

Cloudera: 読み取りおよび書き込みのパフォーマンスが最大 40% 向上

ClickHouse: クエリのパフォーマンスが最大283%向上し、全体的なTCOを65%削減

CHAOS SEARCH: 60%高速化されたクエリによりインサイトを得る時間が短縮され、クエリコストの削減により大幅なコスト削減

Colorfront: 顧客はデジタルビデオ処理を最大70%高速化して、ストリーミングに対する需要を満たすことができた

デモ

StandardとExpress One Zoneを使った比較のデモを実演


  • デモ1: 512KBのオブジェクト100,000個をダウンロード

Express One Zone・・・5.2秒
Standard・・・42秒

=> 非構造データを扱うアプリは劇的に速くなる

  • デモ2: 100GBのデータをAthenaでクエリ

Express One Zone・・・12秒
Standard・・・16秒

=> ログバケットとして使用することもメリットになる

カスタマーの声

  • Pinterest

    • 写真共有サービスを提供
    • 8,000万件/秒 2PB/日のトラフィック
    • MLデータ、 ads、 feedなどのデータを扱う
  • MemQというpub/subのストレージに採用
    これにより、リアルタイム性求められるアプリのワークロードを改善した。

  • オンデマンド事業の拡大

    • 新規および既存のユースケース向けのストレージと 10 の容量計画の必要性を排除
    • プロビジョニング時間が最大 7 日→ 1 時間未満に短縮
    • スケーリング時間が最大 12 時間→ 30 分未満に短縮
  • より多くのユースケースに対応する全体的な TCO の削減

    • 低遅延のユースケースでインフラコストを 40% 以上削減
    • クラウドの拡張性により、運用コストが 50% 以上削減

まとめ

  1. S3 Express One Zoneは新しい高性能ストレージクラスで、S3 Standardより最大10倍高速
  2. ディレクトリバケット、セッションベースの認証、ワンゾーンアーキテクチャの3つの新機能
  3. AWSのサービスおよびパートナーとネイティブに統合

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