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LINE Notify終了の衝撃!LINE Works APIでBot移行を試みた顛末

2025/03/25に公開

2025年2月、LINE Notify終了の発表

LINE Notifyのサービス終了が発表され、多くのユーザーに衝撃が走りました。
NCDCでもよくお客様向けにLINEの通知機能を作れないかというご相談を頂きますが
その際の候補の一つであるLINE Notifyが終了することで、LINEの通知Botの代替手段を検討する必要が出てきました。

そこで目をつけたのが、ビジネスコミュニケーションプラットフォームである**「LINE Works」のAPIです。LINEのBot APIには、無料プランで月間200通**という送信上限があり、企業利用を考えると心もとない制約があります。
その上の有料プランであれば、5000通/月まで可能ですが、5000円のランニング費用が発生し、無料だったものが5000円になるのは悩ましいと感じました。
https://www.lycbiz.com/jp/service/line-official-account/plan/

一方、LINE Worksは登録自体は無料で、APIも無制限で利用できるので送信数を気にせず運用できるのではないかと期待しました。
https://line-works.com/pricing/


いざ、LINE Works APIに挑戦!

意気揚々とLINE Worksの開発ドキュメントを読み込み、APIの利用申請を行い、Botの作成に取り掛かりました。LINE Notifyで実現していたシンプルな通知機能を、LINE Works Botで再現することを目指しました。

しかし、現実は厳しかった…。


最大の壁:LINE WorksとLINEは別環境

基本的なbotのメッセージ送信機能は比較的簡単に実装できたのですが、LINE Notifyからのスムーズな移行という点では、大きな壁にぶつかりました。

それは、LINE WorksとLINEが全くの別環境であるという点です。

  • LINE Notifyは、個人のLINEアカウントやLINEグループに対して通知を送信できる。
  • LINE Works Botは、LINE Worksのユーザーやグループトークにしか参加・メッセージ送信ができない。

つまり、私がLINE Notifyで通知を送っていたLINEのユーザーが入っているグループやトークには、LINE Works Botを招待することすらできなかったのです。これは、当初想定していた**「LINE Notifyの機能をそのままLINE Works Botに移行する」**という目論見が完全に崩れ去った瞬間でした。


苦肉の策:手動転送というアナログな解決策

途方に暮れましたが、完全に諦めるわけにはいきません。そこで考えたのが、以下のような代替手段です。

  1. LINE Works Botから、LINE Worksの担当者にメッセージを送信する。
  2. メッセージを受け取った担当者が、手動でその内容をLINEのユーザーに転送する。

これは、スマートとは言えない非常にアナログな方法です。しかし、現時点では、LINEのユーザーに確実に情報を届けるための唯一の現実的な選択肢と言えるでしょう。


まとめ

今回の試みを通して、LINE Worksはビジネス利用に特化したプラットフォームであり、LINEとは異なる設計思想を持っていることを痛感しました。無料の送信上限があるとはいえ、LINEのユーザーに直接アプローチできるLINE Bot APIの利便性は、改めて認識させられました。

LINE Notifyの終了は残念ですが、今回の経験を活かし、より良い情報伝達のあり方を模索していきたいと思います。将来的には、LINEとLINE Worksがより連携し、シームレスな情報共有が実現することを期待せずにはいられません。

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