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Shopify に会員ランク・特定の顧客に対しての限定販売を導入する方法を調査してみた

2024/01/07に公開

はじめに

今回の記事では、Shopifyに会員ランクを導入する方法について調査してみました。Shopify に会員ランク制度を導入することで、売上の向上と顧客のエンゲージ面とを高めることができます。

今回は、クライアントから「Shopifyストアに会員ランクを導入したい」と言われたので、その際に実施した方法についてまとめていきます。それでは、頑張っていきましょう。

そもそも会員ランクとは

まず、会員ランク制とは、お客様の購入履歴や活動に応じて異なるランクを設けるシステムのことです。ショップオーナーはこの制度を自由に設計できますが、一般的には以下のような形式が採用されることが多いです。

ポイント制

この方式では、お客様が商品を購入したり特定の行動をとるたびにポイントが付与され、一定のポイントを獲得することでランクが上がります。多くの場合、ポイントは購入金額に応じて付与され、上位ランクの会員にはポイントの還元率が高くなるなどの特典が設けられています。

レベルやステージ制

この制度では、例えば「一般会員」「ブロンズ会員」「シルバー会員」「ゴールド会員」といったように、複数のランクが存在します。ランクが上がるごとに、特典やサービスが充実していきます。ランクアップの基準は、購入金額や購入回数、会員期間などが一般的です。

VIP制度

特定の条件を満たしたお客様に対し、特別なVIPランクを提供する方式です。このランクになると、他の会員とは一線を画す特典やサービスが受けられます。条件としては、高額購入者、長期間の会員、特定のイベント参加者などが挙げられます。

これらのランク制度はそれぞれ独立して使われることもあれば、複数を組み合わせて使用することも可能です。会員ランクに応じた具体的な特典やサービスはショップオーナーが自由に設定でき、顧客のロイヤリティ向上に寄与します。例えば、割引クーポンの提供、送料無料サービス、限定セールへの優先アクセス、専用のカスタマーサポートといった特典が考えられます。

このように会員ランク制を導入することで、お客様に対してショップへの継続的な関心を持ってもらうことができます。また、ランクに応じた報酬を提供することで、より多くの購入を促すインセンティブとなり、結果的に売上の向上に繋がります。さらに、ランク制度は顧客が自分のランクを上げることにモチベーションを感じるため、より深いブランドエンゲージメントを生み出す効果があります。

ストアのオーナー様から、「条件に応じたタグを顧客に付与したい」 という話と、特定の顧客に対しての限定販売を行いたいという話を伺ったので、それを実現する方法について調べてみました。

条件に応じたタグを顧客に付与する方法

そもそも顧客タグとは

顧客タグとは、以下のようにストアの顧客に付与することができるタグのことです。

付与した顧客タグは Liquid のオブジェクトからアクセスすることができるため、 if文等を書くことで様々なことが行えます。具体的には、特定のコレクションを特定の顧客タグが付与されている顧客しか購入することができないようにしたり、特定のページを特定の顧客タグが付与されている顧客しか閲覧することができないようにできます。

手動で顧客タグを付与する

顧客タグは、手動で追加することが可能です。

Shopify ストアの顧客タグという部分をクリックします。

特定の顧客を選択して、右下のタグから、任意のタグを付与することができます。

ある程度の工数を割けるのであれば、手動で顧客にタグを付与することで、条件に応じた(ぶっっちゃけ応じてない)タグを付与することができます。

Shopify アプリを使う

Shopify アプリを利用することで、細かい条件に応じて顧客タグを付与することができます。

その際に使用するアプリは、「シンプル会員ランク|お手軽顧客タグ付け」 というアプリです。

https://apps.shopify.com/shopify-application-396?locale=ja

こちらのアプリは、日本語のご利用ガイドがありました。こちらのご利用ガイドをもとに、使い方を簡単に解説します。
https://unreact.jp/shopify-apps/sa-012-ur-customer-rank/guide

「シンプル会員ランク|お手軽顧客タグ付け」 は、注文回数や購入回数に応じて、任意のタグを自動で顧客に追加することができるアプリです。

条件タイプ、具体的には注文金額の合計 or 注文回数を選択して、会員ランク条件を設定して保存するだけでアプリを使用することができます。

例えは、注文金額の合計が 1 万円未満の顧客に「ブロンズ」という会員ランク、注文金額の合計が 1 万円から 5 万円の顧客に「シルバー」という会員ランク、注文金額の合計が 5 万円以上の顧客に「ゴールド」という会員ランクを設定して保存します。そうすると、条件に合う顧客に対して自動的に設定した会員ランク名と同一の顧客タグが付与されます。

また、一度設定を行うと、その後注文金額が特定の額を超えるたびに、自動的に顧客にタグ(会員ランク)が付与されることになります。

条件に応じたタグを顧客に付与したい場合には、こちらのアプリを使うのが第一の選択になるかと思います。

特定の顧客に対しての限定販売を行う方法

また、会員ランクを導入することで、特定の会員ランクを持つ顧客に対して限定の販売を行うこともできます。方法は二つあり、コーディングで行う方法とアプリを用いて行う方法があります。

コーディングを用いて特定の顧客に対して限定販売を行う

まずは、コーディングを用いて特定の顧客に対して限定販売を行う方法を解説していきます。

顧客タグは、customer.tagsを用いて取得することができます。名前から分かるように、このアクセス方法だと顧客のタグのリストを取得することができます。

また、customer.tags contains 'ゴールド'等とすることで、顧客が特定のタグを持っているかどうかを判定することが可能です。

これを if 文を組み合わせることで、以下の形式で条件分岐を書くことができます。

{% if customer.tags contains 'ゴールド' %}
  // 特定の処理
{% endif %}

このように、コーディングを用いて特定の顧客に対して限定販売を行うことが可能です。

アプリを用いて特定の顧客に対して限定販売を行う

アプリを用いて特定の顧客に対して限定販売を行うことができます。

https://apps.shopify.com/sa-011-ur-vip-app?locale=ja

上記のアプリを使えば、任意のタグを持つ顧客に商品の限定販売を行うことが可能です。

下記の画像のように、指定した顧客タグを持つ顧客に対する限定販売を行うことができます。

注文回数や注文金額の合計などの条件で、顧客にタグ付けを行い、付与されたタグを持つ顧客への限定販売を行うことができます。

こちらのアプリは日本製のアプリで、管理画面も日本語です。かなり使い勝手が良いので、コーディングでの限定販売が難しい場合は、こちらのアプリを用いて特定の顧客に対する限定販売を行うのがよろしいかと思います。

日本語のご利用ガイドもあるので、そちらを参考にしても良いかと思います。

https://unreact.jp/shopify-apps/sa-011-ur-vip-app/guide

終わりに

最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。
今回は、Shopifyストアに対する会員ランクの導入方法と、特定のタグを持つ顧客に対して限定販売を行う方法について調査してみました。こちらの記事が、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。ありがとうございました。

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