Shopifyで商品ごとに希望日(記念日)を入力する日付セレクターを表示する方法を考察
はじめに
今回は、Shopifyで商品ごとに希望日(記念日)などの日付を入力してもらう「日付セレクター」を表示する方法について考察していきます。
HTMLやLiquidを使ったコーディングによる実装方法だけでなく、Shopify アプリの「シンプル記念日入力|お手軽日付セレクター表示」を活用した簡単な実装例も併せてご紹介します。
今回は、以下の記事を参考にしています。
- Shopifyで商品ごとに希望日や記念日を入力する日付セレクターを表示する方法を5つ紹介
- Shopifyで希望日や記念日を入力する日付セレクターを表示するアプリ8選
- 【2025年】Shopifyの希望日(記念日)の日付入力ができるアプリ16選を徹底解説!
- 【2025年】Shopifyで商品ごとに記念日や希望日を選択できる日付セレクターを表示する方法とおすすめアプリを解説!
- Shopifyの商品ページに記念日や希望日等の日付入力欄を表示できるアプリについて徹底解説|ご利用ガイド
それでは、さっそく見ていきましょう。
Shopifyで日付セレクターを実装する定義
ECサイトにおいて、購入時に「記念日」「希望お届け日」「名入れ刻印の日付」などをお客様に入力してもらうケースは珍しくありません。Shopifyでは、商品オプションとして日付セレクターを用意することで、お客様が商品ごとに日付情報を入力できるようにすることができます。
この日付セレクターは、以下のような特徴を持ちます。
- 顧客が日付をカレンダー方式で直感的に選択できる
- 選択された日付を商品プロパティ(Line Item Properties)として注文に紐づけられる
- 記念日やメッセージ刻印の日付など、パーソナライズに活用できる
Shopifyで日付セレクターを実装するメリット
まずは、Shopify で日付セレクターを実装するメリットを考察してみましょう。
1. お客様の入力ミスを減らせる
通常のテキスト入力欄では、日付フォーマットを誤って入力される可能性がありますが、日付セレクターであればカレンダーから選ぶ形になるため、入力ミスが減り、正確な注文情報を得ることができます。
2. パーソナライズの強化
ギフトやイベント商品など、日付指定が必要なアイテムは多いもの。日付セレクターが商品ページにあるだけで、ショップ側が狙うパーソナライズ訴求がスムーズになり、購入率アップが期待できます。
3. 注文管理の効率化
選択された日付は商品プロパティとして注文情報に保存されます。後から管理画面で「この顧客はいつを希望しているのか」「どの商品に対してどの日時を入れたのか」が明確になるため、運営側のオペレーションを効率化できます。
4. 顧客体験の向上
「○月○日に○○な用途で利用したい」といったシーンが明確なお買い物の場合、カレンダーから直接日にちを指定できると便利です。ストレスなく購入手続きが進むため、顧客体験の向上にもつながります。
5. 多店舗展開への対応
Shopify のテーマごとに大きくカスタマイズせずとも、同じ実装方法やアプリで対応できるため、多店舗展開やデザインの切り替えなどにも柔軟に対応できます。
Shopifyで日付セレクターを実装するデメリット
次に、Shopify で日付セレクターを実装する際に考えられるデメリットを整理していきます。
1. テーマ編集のハードル
テーマに直接コード(HTML/CSS/JavaScript、Liquid)を追加する場合、慣れていない方にとってはハードルが高い可能性があります。また、誤ってテーマコードを壊してしまうリスクも伴います。
2. デザイン調整の手間
日付セレクターの見た目がテーマと合わない場合は、CSSで細かく調整する必要があります。特にテーマによっては既定のフォーム要素のスタイルが入り込むため、意図したデザインに仕上げるのに時間がかかることがあります。
3. 記録・管理手順の周知が必要
注文管理で商品プロパティを参照することに慣れていないスタッフがいる場合、運用に乗るまでの教育コストが発生することも。どの欄に記念日や希望日が保存されるのか、スタッフ全員が認識していないと確認漏れが起きる可能性があります。
4. 余計なカスタマイズ
カレンダーの機能や入力制限の有無を細かく調整しすぎると、コードの修正やアプリの拡張が必要となり、開発コストが増加する可能性があります。
それでは、次に具体的な実装方法を考察していきます。
Shopifyで日付セレクターを実装する方法
コーディングによる実装例
Shopify で商品ごとに希望日や記念日を入力してもらう方法として、まずはコードを書いて実装する方法を紹介します。テーマの編集画面(Customize
→ Edit code
)などから、商品ページ(product.liquid や main-product.liquid など)に以下のようなコードを追加してみましょう。
HTML + Liquid
<!-- 記念日や希望日を入力するフォーム -->
<div class="special-date-wrapper">
<label for="special-date">ご希望の日付を選択してください:</label>
<input
type="date"
id="special-date"
name="properties[希望日]"
class="special-date-input"
>
</div>
-
name="properties[希望日]"
という書き方をすることで、選択された日付が商品プロパティ(Line Item Properties)としてカートや注文情報に保存されます。 - このとき、
希望日
の部分は任意のラベルに変えてください(例:記念日
・刻印希望日
など)。
CSS
.special-date-wrapper {
margin: 1em 0;
}
.special-date-wrapper label {
display: block;
font-weight: bold;
margin-bottom: 5px;
}
.special-date-input {
padding: 8px;
font-size: 14px;
width: 200px; /* 必要に応じて調整 */
}
-
.special-date-wrapper
で入力フォーム周りのマージンやスタイルを管理します。 -
.special-date-input
で、入力枠のサイズや文字サイズを調整します。
JavaScript (任意)
<script>
document.addEventListener('DOMContentLoaded', () => {
const dateInput = document.getElementById('special-date');
// 必要に応じて、今日より過去の日付を選べないようにするなどの制御を追加
const today = new Date().toISOString().split('T')[0];
dateInput.setAttribute('min', today);
// フォーム値を確認するための簡単なログ
dateInput.addEventListener('change', () => {
console.log('選択された日付:', dateInput.value);
});
});
</script>
-
min
属性で「過去日は選べない」などの制御を行うことが可能です。 - その他の検証や動的な表示切り替えなども、JavaScript で追加実装できます。
Liquidを用いた応用
- 特定の商品だけに日付セレクターを表示したい場合、
{% if product.title contains '刻印' %}
のような条件分岐を使って表示・非表示を制御することができます。 - 記念日を入力するフォーム部分をセクションファイルに切り出して、セクション設定からラベル名を変更できるようにするのもオススメです。
このようにコーディングで実装する場合、デザインや機能を細かくカスタマイズできるメリットがある反面、テーマ編集の知識が必要になります。そこで、もっと手軽に実装したい方のために、アプリの活用方法をご紹介します。
Shopifyアプリを用いて日付セレクターを実装する方法
コーディングなしで日付セレクターを表示したい場合、Shopifyアプリを利用する方法があります。今回ご紹介するのが、シンプル記念日入力|お手軽日付セレクター表示というアプリです。
以下のShopify公式のアプリストアからインストールできます。
シンプル記念日入力|お手軽日付セレクター表示
- 開発者: 株式会社UnReact
- 価格: 月額 $6.99(7日間無料体験あり)
-
機能概要:
- 商品ごとに日付セレクターを簡単に表示
- 選択した日付は商品プロパティに自動保存
- カスタマイズ可能なプロパティ名
- コード不要で日付セレクターのスタイルを変更可能
アプリを導入するメリット
-
ノーコードで導入可能
テーマを直接編集する必要がなく、管理画面から「どの商品に日付セレクターを表示するか」「プロパティ名を何にするか」などを設定するだけで使えます。 -
注文管理がラク
商品ページで入力された日付が注文情報に紐づくため、管理画面で一目で分かります。記念日や希望日を扱う商品が増えてもオペレーションが楽になります。 -
テーマに干渉しにくい
コードを直接触らないため、既存テーマのデザインや機能を壊すリスクが低いです。アップデート時のトラブルも回避しやすくなります。 -
日本語・英語対応
日本製アプリのため日本語サポートが期待できるほか、英語ストアでも使用できる柔軟さがあります。
設定フロー
-
アプリをインストール
Shopifyアプリストアから「シンプル記念日入力|お手軽日付セレクター表示」をインストールします。 -
商品単位でセレクターを設定
管理画面から「この商品には日付セレクターを表示」「プロパティ名を○○にする」といった設定を行います。 -
デザインをカスタマイズ(任意)
カレンダーの色やラベルの文言などをアプリ画面で調整可能です。 -
ストアで動作確認
商品ページにアクセスし、日付セレクターが表示されているか、正しくカートや注文に記念日が反映されるかをチェックします。
コード編集の手間がかからないうえに、必要な機能がひととおり揃っているため、まずは7日間の無料体験版で試してみると良いでしょう。
シンプル記念日入力|お手軽日付セレクター表示の概要
商品ごとに記念日や希望日の日付セレクターを簡単に表示できます。
商品ごとに日付セレクターを表示できます。
選択された日付は商品プロパティに自動で保存されます。記念日や希望日等の設定が可能です。
選択された日付のプロパティ名は自由員カスタマイズ可能です
ノーコードでカスタマイズできます。
1 クリックでテーマに追加できます。
以下のShopify公式のアプリストアから、アプリをインストールできます。
最後に
今回は、Shopifyで商品ごとに希望日(記念日)を入力する日付セレクターを表示する方法について、コーディングとアプリの両面から解説しました。
-
コーディングで実装する場合
- 細かなデザイン・機能要望に応えやすい反面、テーマ編集の知識とメンテナンスが必要。
-
アプリで実装する場合
- 「シンプル記念日入力|お手軽日付セレクター表示」のように、月額費用がかかるものの、設定・運用が格段にラク。
実装コストや運用体制、ショップの規模感などを踏まえて選択するとよいでしょう。お客様の希望日・記念日を正確に受け取りたい商品には、ぜひ日付セレクターを検討してみてください。
お疲れさまでした。ぜひ快適な日付セレクターを導入して、記念日や刻印日を扱う商品販売をスムーズにしてみてください。
参考記事
今回は、以下の記事を参考にしています。
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