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Shopifyで商品ごとのポップアップクロスセルを実装する方法を考察

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はじめに

今回は、Shopify で商品ごとのポップアップクロスセルを実装する方法について考察していきます。

商品がカートに追加された際に、商品ごとに別々のクロスセルのポップアップを表示することで、顧客に追加の関連商品を提案し、アップセルを狙う手法です。カスタマイズの余地が大きい Shopify ならではの実装方法や、便利なアプリを活用した導入方法を解説していきます。

今回は、以下の記事を参考にしています。

それでは、頑張っていきましょう。

Shopify で商品ごとのポップアップクロスセルを実装する定義

クロスセルは、ユーザーが商品を購入しようとするタイミングで、関連する商品やより上位のプラン・オプションを提案するマーケティング手法です。特に、カートに商品が追加された瞬間にポップアップを表示して「関連商品もご一緒にいかがですか?」と提案することで、顧客単価(AOV: Average Order Value)の向上が期待できます。

Shopify 上で商品ごとのポップアップクロスセルを実装する場合、下記のような要素を組み合わせて実現します。

  • 特定商品がカートに入ったタイミング でイベントを感知する
  • 感知後、ポップアップ を表示して関連商品を提示する
  • 管理画面などで 商品ごとのポップアップ内容 を設定、自由に編集できる仕組み

これらをカスタムで実装する場合はコーディングによる設定が必要となりますが、アプリを使えば初心者でも容易に実装が可能です。

Shopifyで商品ごとのポップアップクロスセルを実装するメリット

次に、Shopify でシンプル商品ごとのポップアップクロスセルを実装するメリットについて解説していきます。

1. 顧客単価(AOV)の向上

商品がカートに追加されたタイミングで、関連商品やアップセル商品を提案することで、まとめ買いやより高額な商品購入を促進できます。

2. 顧客体験(UX)の向上

ポップアップは、自然なタイミングで関連商品を提案するため、ユーザーの体験を損なわずに商品の追加購入をうながせます。

3. 在庫回転率の向上

在庫を持つEC では、関連商品を効率よく案内し売り上げを伸ばすことが重要です。クロスセルポップアップを活用することで、在庫をスムーズに消化できます。

4. 管理の効率化

商品ごとに別々のクロスセル提案を設定できる仕組みがあれば、特定の商品だけアップセルを行いたい、もしくはセール中の商品だけ優先表示したいなどの細かい運用が可能になります。

5. マーケティング戦略の幅が広がる

購入意欲が高まっている顧客に対して、最適な追加商品を提案できるため、プロモーションの幅が広がります。季節商品や新商品の告知など、さまざまな場面で効果的に利用可能です。

Shopify で商品ごとのポップアップクロスセルを実装するデメリット

次に、Shopify でシンプル商品ごとのポップアップクロスセルを実装するデメリットについて考察していきましょう。

1. 過度な表示によるユーザー離脱のリスク

クロスセルポップアップを過度に表示すると、ユーザーに煩わしい印象を与え、結果的に離脱率が上がる可能性があります。表示頻度やタイミングの設定が重要です。

2. コーディングの手間がかかる場合がある

テーマや既存のスクリプトとの競合を避けるためのカスタマイズが必要になることがあります。実装の自由度が高い反面、一定の技術的スキルや検証が求められます。

3. デザインの調整コスト

ポップアップのデザインがストア全体の雰囲気と合わない場合、購買意欲を損ねる可能性があります。自社のブランディングに合わせたデザイン調整が必要です。

4. ページ表示速度への影響

ポップアップを実装するためのスクリプトが増えると、ページの読み込み速度に影響する場合があります。特に多機能な実装を行う際には、パフォーマンスへの配慮が必要です。

Shopify で商品ごとのポップアップクロスセルを実装する方法

それでは、実際にコーディングしてみる例を紹介します。商品がカートに追加されたときに、ポップアップを表示して別の商品を提案する簡易的なサンプルコードです。

以下のコードは、テーマ内の theme.liquid もしくは cart.js などに記述する JavaScript の一例です。あくまでサンプルですので、実際のテーマや要件にあわせて調整してください。

<!-- クロスセルポップアップの HTML -->
<div id="crossSellPopup" style="display: none;">
  <div class="crosssell-modal">
    <p>この商品もいかがですか?</p>
    <div class="crosssell-products">
      <!-- 推薦する商品を並べる -->
      <div class="crosssell-product-item">
        <img src="【関連商品画像URL】" alt="おすすめ商品A" />
        <p>おすすめ商品A</p>
        <a href="/products/itemA-url" class="btn-add-to-cart">カートに追加</a>
      </div>
      <div class="crosssell-product-item">
        <img src="【関連商品画像URL】" alt="おすすめ商品B" />
        <p>おすすめ商品B</p>
        <a href="/products/itemB-url" class="btn-add-to-cart">カートに追加</a>
      </div>
    </div>
    <button id="closePopup">閉じる</button>
  </div>
</div>

<!-- クロスセルポップアップの CSS -->
<style>
  #crossSellPopup {
    position: fixed;
    top: 0;
    left: 0;
    width: 100%;
    height: 100%;
    background-color: rgba(0,0,0,0.6);
    z-index: 9999;
  }
  .crosssell-modal {
    position: absolute;
    top: 50%;
    left: 50%;
    transform: translate(-50%, -50%);
    background: #fff;
    padding: 20px;
    max-width: 400px;
    width: 90%;
    border-radius: 4px;
  }
  .crosssell-products {
    display: flex;
    gap: 10px;
    margin: 10px 0;
  }
  .crosssell-product-item img {
    max-width: 80px;
  }
  .crosssell-product-item p {
    margin: 5px 0 10px;
  }
  .btn-add-to-cart {
    display: inline-block;
    margin-top: 5px;
    padding: 5px 10px;
    background: #007bff;
    color: #fff;
    text-decoration: none;
    border-radius: 4px;
  }
</style>

<!-- クロスセルポップアップの JavaScript -->
<script>
  document.addEventListener('DOMContentLoaded', () => {
    // 商品がカートに追加されたタイミングを捕捉する処理(例: Fetch APIやAjaxでAdd to cart完了後にフック)
    // ここではサンプルとして、Add to cart ボタンがクリックされたらポップアップを表示する例を記述します。
    
    const addToCartButtons = document.querySelectorAll('form[action*="/cart/add"] [type="submit"], .btn-add-to-cart'); 
    const crossSellPopup = document.getElementById('crossSellPopup');
    const closePopupBtn = document.getElementById('closePopup');

    addToCartButtons.forEach((btn) => {
      btn.addEventListener('click', (e) => {
        // 実際にはカートに追加されたことを確認した後にポップアップ表示
        // ここでは簡易的にクリックと同時にポップアップ表示を行う
        e.preventDefault();
        // カート追加のリクエストを送る処理や確認を行う
        // 成功確認後に以下の表示を行うイメージ
        crossSellPopup.style.display = 'block';
      });
    });

    closePopupBtn.addEventListener('click', () => {
      crossSellPopup.style.display = 'none';
    });
  });
</script>
  1. 「商品がカートに追加された際」にフックするため、Add to cart ボタンの click イベントを取得しています。
  2. 実運用では、実際に Ajax でカート追加後のレスポンス を受け取り、処理が正常に完了したタイミングでポップアップを表示する流れに書き換えましょう。
  3. crossSellPopupdisplay: block に変更することで、モーダル画面を表示しています。

このようにコーディングで実装すれば、自由度の高いポップアップを構築できますが、初心者の方やデザインにこだわりたい方には大変な作業でもあります。

Shopify アプリを用いて商品ごとのポップアップクロスセルを実装する方法

ここでは、コーディング不要で「商品がカートに追加された際に商品ごとに別々のクロスセルのポップアップを表示」できるアプリ、シンプル商品ごとのポップアップクロスセルアプリ を紹介します。

シンプル商品ごとのポップアップクロスセルアプリ とは

  • 開発者: 株式会社UnReact
  • 価格: 月額 $19.99(7日間無料体験あり / 開発ストアは無期限無料)
  • 評価: 0.0 (0 レビュー)
  • 特徴:
    • 商品がカートに追加された際に、商品ごと に別々のクロスセルポップアップを表示
    • ビジュアルエディタ でデザインを直感的にカスタマイズ可能
    • 表示頻度 をノーコードで自由に調整
    • 連携商品の設定、アップセル、バンドル提案が手軽に行える
    • デモストアでインストール前に動作確認が可能

以下のShopify公式のアプリストアからインストールできます。
https://apps.shopify.com/sa-073-popup-per-product?locale=ja

導入メリット

  1. 初心者にもやさしい
    管理画面からポップアップの内容を設定するだけなので、HTML/CSS や Liquid などの専門知識がなくても扱えます。

  2. 商品ごとに設定できる
    すべての商品に同じ提案を表示するのではなく、商品 A に対しては関連商品 X、商品 B に対しては関連商品 Y といったピンポイントな設定が可能です。

  3. A/Bテストがしやすい
    どのクロスセルが最も効果が高いのかを比較しやすく、マーケティング戦略の最適化にも活用できます。

  4. ブランドイメージにあったデザイン
    シンプルなUIながら、ビジュアルエディタ で細かな色や表示内容を変更できるため、ストアのブランドに合わせたデザインでポップアップが作れます。

導入手順の概要

  1. Shopify アプリストア から「シンプル商品ごとのポップアップクロスセルアプリ」をインストール
  2. 管理画面で 表示したい商品提案したい商品、ポップアップのデザインや文言を設定
  3. 表示条件(どの商品がカートに追加されたときに表示するかなど)や、表示頻度(毎回表示 / 一度表示したら数日後まで非表示 など)を調整
  4. テーマへの組み込み設定が自動で行われるため、専門知識は不要

これだけで、商品がカートに追加されたタイミングでクロスセルポップアップが表示されるようになります。

シンプル商品ごとのポップアップクロスセルアプリの機能の概要

商品がカートに追加された際に、商品ごとに別々のクロスセルのポップアップを表示できます。

商品ごとにクロスセルポップアップをカートカート追加時に表示できます。

クロスセルのポップアップの設定方法は、2STEPで設定できます。

クロスセルのポップアップの設定を一覧で管理できます。

ノーコードで、クロスセルポップアップの見た目をカスタマイズできます。

1 クリックでテーマに追加できます。

以下のShopify公式のアプリストアから、アプリをインストールできます。

https://apps.shopify.com/sa-073-popup-per-product?locale=ja

最後に

今回は、Shopify でシンプル商品ごとのポップアップクロスセルを実装する方法について、コーディングによる実装例Shopify アプリを活用する方法 の二つのパターンを解説しました。

  • コーディングで実装する場合、自由度は高いものの、JavaScript やテーマのカスタマイズが必要になるため、一定のスキルと時間を要します。
  • アプリで実装する場合は、初心者でも手軽に始められ、商品ごとに柔軟なクロスセル提案が可能 です。

特に、シンプル商品ごとのポップアップクロスセルアプリ は日本製かつ直観的に操作できる設計で、機能も豊富です。カスタマイズの手間を抑えながらしっかりとアップセル効果を高めたい方は、ぜひ一度お試しください。

参考記事

今回は、以下の記事を参考にしています。

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