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ShopifyでコレクションをCSVで管理する方法を考察

2025/02/08に公開

はじめに

今回は、Shopify でコレクションを効率的に管理する方法について考察しました。
特に、CSV ファイルを活用してコレクションをまとめて編集・更新できるアプリ「シンプルコレクションCSVインポート・エクスポート」に注目してみます。

また、コーディングを用いてコレクションをCSVで管理する方法について考察していきます。

それでは、頑張っていきましょう。

今回は、以下の記事を参考にしています。

Shopify でコレクションのCSV管理を導入するメリット

それではまず、Shopify ストアにコレクションのCSV管理を導入するメリットについて考えていきましょう。コレクション管理をもっと楽にしたい方にとって、以下の点が大きなメリットになります。

1. 一括編集による作業効率の向上

手動でコレクションを作成・編集すると、ストア内の商品数が多い場合に非常に時間と手間がかかります。このアプリを使えば、CSV でコレクション情報を一括管理できるため、まとめてコレクション名を変更したり、新しいコレクションを一度に追加することが可能です。

2. Excel や Google スプレッドシートでの柔軟な編集

CSV ファイルは Excel や Google スプレッドシートで簡単に編集できるので、既存の商品データなどと組み合わせた管理がしやすくなります。特定の条件でフィルターをかけながらコレクションを更新したり、コメント機能を使ってチーム内で作業内容を共有することも可能です。

3. メタフィールドのインポート・エクスポートに対応

商品ページやコレクションページで使うメタフィールドをまとめて管理できる機能は、特に SEO 対策や商品情報の充実化を行うストアにとって大きなアドバンテージです。たとえば、メタフィールドにカスタムテキストを追加して、それを商品検索や自動コレクションの条件に活用するといった拡張が容易になります。

4. 日本語対応のシンプルな管理画面

アプリの開発元が日本の企業であるため、管理画面が日本語に最適化されています。カタログ管理を担当する方が日本語表示で直感的に操作できるのは、導入時のハードルをぐっと下げる要因と言えるでしょう。日本向けのサポートが期待できる点も安心です。

5. バックアップ・共有が簡単

エクスポート機能を使えば、定期的にコレクション情報をバックアップとしてダウンロードできます。万が一のトラブルがあってもすぐに復元可能ですし、外部のスタッフやパートナー企業とデータを共有したい場合にも役立ちます。

Shopify でコレクションのCSV管理を導入するデメリット

次に、このアプリを導入する際に考慮したいデメリットや注意点を挙げてみましょう。必ずしも大きな問題ではありませんが、使いこなす上で押さえておきたいポイントがあります。

1. CSV ファイルに不慣れな場合は学習コストがかかる

コレクション管理を CSV ベースで行うため、慣れていない方は最初にファイル形式やカラムの概念を把握する必要があります。慣れてしまえば一括管理のメリットが大きいですが、最初のハードルとして CSV 操作に苦手意識がある方は少し練習が必要です。

2. 大規模な編集時の整合性チェックが重要

一度に多くのコレクションを更新する場合、CSV の誤入力やスペルミス、カラムのずれによって意図しない編集が行われるリスクがあります。アプリ側である程度検証してくれますが、アップロード前に CSV の整合性をよく確認しないとエラーや不具合が起きやすい点は注意が必要です。

3. テーマや他アプリとの連携は限定的

このアプリはあくまでも「コレクションのインポート・エクスポート」に特化しているため、他の機能(商品ページのデザイン変更やテーマの外観カスタマイズなど)と直接連携する機能は用意されていません。コレクション管理以外の領域は他のアプリやテーマ設定で補完する必要があります。

4. 月額コストが発生する

月額 12.99 ドルという価格は、使い方によっては「高い」と感じる方もいるかもしれません。特に、コレクション更新の頻度が低いストアの場合、そのコスト対効果を事前に検討しておくと良いでしょう。ただし、更新やバックアップが必要なタイミングでスポット的に契約する方法も考えられます。

ここからは、コーディングを用いてコレクションCSVのインポート・エクスポートを実装する方法について考察していきます。

Webhook とカスタム開発を用いた自動タグ付けの具体例

Webhook とカスタム開発」では、Shopify の注文作成 Webhook(orders/create)をトリガーにして、特定の商品が含まれている場合に自動的に注文タグを付与することができます。以下では、Node.js(Express)を使った簡単な例を紹介します。

この例では、

  1. Shopify から送られてくる Webhook(orders/create)を受け取るサーバーを構築
  2. リクエストが正しい(Shopify 由来)ことを検証
  3. 特定の商品が含まれているかを確認
  4. 含まれていれば Shopify Admin API を用いて注文タグを更新
    といった流れを実装しています。

事前準備

  • Node.js / npm がインストールされていること
  • Shopify で Private app / Custom app を作成し、Admin API のアクセス権限(Orders など)と Access Token を取得
  • Webhook を orders/create イベントに紐づけ、Webhook URL をサーバー側のエンドポイント(例: https://<your-server>/webhook/orders_create)に設定

コード例

以下のサンプルコードは、簡易的に書かれた Node.js + Express のサーバー例です。実際の運用では、認証方法やセキュリティ面を必ず考慮してください。

require('dotenv').config();
const express = require('express');
const bodyParser = require('body-parser');
const crypto = require('crypto');
const axios = require('axios');

const app = express();
app.use(bodyParser.json());

// Shopify Webhook から送られてきた署名を検証する関数
function verifyShopifySignature(req) {
  // Shopify Webhook の秘密鍵(アプリで設定したもの)を環境変数から取得
  const secret = process.env.SHOPIFY_WEBHOOK_SECRET;
  // 署名はヘッダー "X-Shopify-Hmac-Sha256" に含まれる
  const hmacHeader = req.get('X-Shopify-Hmac-Sha256') || '';
  // リクエストボディを文字列化
  const body = JSON.stringify(req.body);

  const hash = crypto
    .createHmac('sha256', secret)
    .update(body, 'utf8')
    .digest('base64');

  return hash === hmacHeader;
}

// orders/create の Webhook を受け取るエンドポイント
app.post('/webhook/orders_create', async (req, res) => {
  // 1. 署名を検証し、正当な Shopify リクエストかを確認
  if (!verifyShopifySignature(req)) {
    return res.status(401).send('Unauthorized request');
  }

  // 2. 注文データの取得
  const orderData = req.body;  // Shopify から送られてきた注文データ
  const lineItems = orderData.line_items || [];

  // 3. ターゲット商品を含むかどうかをチェック
  //    例: 特定の product_id や variant_id, SKU などで判定
  const targetProductIds = [1234567890, 9876543210]; // 例としての ID
  let foundTargetProduct = false;

  for (const item of lineItems) {
    if (targetProductIds.includes(item.product_id)) {
      foundTargetProduct = true;
      break;
    }
  }

  // 4. 対象商品が見つかった場合はタグを追加
  if (foundTargetProduct) {
    try {
      // すでに付いているタグを取得(カンマ区切りの文字列)
      const existingTags = orderData.tags ? orderData.tags.split(', ') : [];
      // 新たに付与したいタグ
      const newTag = 'VIP'; // 例: VIP タグを付与
      // すでにタグが付いていない場合のみ追加
      if (!existingTags.includes(newTag)) {
        existingTags.push(newTag);
      }

      // 5. Shopify Admin API を使って注文タグを更新
      const shopDomain = req.get('X-Shopify-Shop-Domain');
      const accessToken = process.env.SHOPIFY_ADMIN_API_ACCESS_TOKEN; // .env などで管理

      // Admin API (REST) で注文を更新
      await axios({
        method: 'put',
        url: `https://${shopDomain}/admin/api/2023-10/orders/${orderData.id}.json`,
        headers: {
          'X-Shopify-Access-Token': accessToken,
          'Content-Type': 'application/json',
        },
        data: {
          order: {
            id: orderData.id,
            tags: existingTags.join(', '), // カンマ区切りでタグを再度結合
          },
        },
      });

      console.log(`Order #${orderData.id} updated with new tag: ${newTag}`);
    } catch (error) {
      console.error('Error updating order tags:', error.response?.data || error.message);
      return res.status(500).send('Failed to update order tags');
    }
  }

  // Webhook 処理が成功した旨を Shopify に返す
  res.status(200).send('Webhook processed');
});

// ローカル環境でサーバーを起動(ポート番号は適宜変更)
app.listen(3000, () => {
  console.log('Server is running on port 3000');
});

コードのポイント

  1. Webhook の署名検証(verifyShopifySignature)
    Shopify からのリクエストかどうかを判定するために、X-Shopify-Hmac-Sha256 ヘッダーとアプリのシークレットキーを使って署名を検証します。これを行わないと、第三者からの不正リクエストを受信するリスクがあるため重要です。

  2. 注文データの取得・特定商品の判定
    req.body に含まれる注文データの line_items をループし、特定の product_idvariant_idsku などをチェックします。実際のストアでは対象商品を複数・多種設定することが多いため、配列やオブジェクト管理を適宜工夫してください。

  3. タグの更新

    • 既存のタグはカンマ区切り (tags.split(', ')) になっているので、JavaScript 上で配列に変換して操作し、最後に再度カンマ区切りの文字列に戻してから Shopify Admin API に送ります。
    • 例では REST API を使用していますが、GraphQL Admin API を利用する方法もあります。
  4. 環境変数管理

    • SHOPIFY_WEBHOOK_SECRET: Webhook 署名検証に使用
    • SHOPIFY_ADMIN_API_ACCESS_TOKEN: Admin API 呼び出し時に使用
    • その他、セキュリティや運用に必要な情報はすべて環境変数にまとめ、.env 管理やサーバー側の安全な保管を行いましょう。

注意点

  • このコードサンプルはあくまで最小限のサンプル実装です。本番運用では、エラーハンドリング再試行制御ログ管理セキュリティ強化(署名検証の強化やレスポンスの制御など)をしっかり行う必要があります。
  • 大量注文や高トラフィックが想定される場合は、非同期キュー(例: AWS SQS, Redis Queue)を導入して処理を安定させる仕組みを整えるのがおすすめです。

このように「Webhook とカスタム開発」を用いることで、特定の商品を含む注文に対して柔軟にタグを付与できます。アプリや Shopify Flow では実現しにくいような複雑な条件分岐にも対応しやすいのが大きなメリットです。ただし、サーバー環境の整備やセキュリティ保守、各種 API の知識など一定の開発スキルが必要になります。運営規模・開発コストを踏まえて導入をご検討ください。

Shopifyアプリを用いてコレクションをCSV管理する方法

コレクションをCSV管理できる Shopify アプリは複数ありますが、おすすめの日本のアプリは、シンプルコレクションCSVインポート・エクスポートというアプリです。

以下のアプリリストからインストールすることが出来ます。

https://apps.shopify.com/csv-10?locale=ja

ここからは、ShopifyアプリであるシンプルコレクションCSVインポート・エクスポートについて解説していきます。

Shopify で「シンプルコレクションCSVインポート・エクスポート」を導入する方法

ここでは、実際にこのアプリを導入する手順をざっくりと解説します。特別なコード編集は不要で、基本的には下記の流れを踏むだけです。

以下の公式のご利用ガイドを参考にしています。

https://unreact.jp/shopify-apps/sa-066-ur-csv-collection/guide

  1. Shopify アプリストアで検索
    Shopify アプリストア(こちら)で「シンプルコレクションCSVインポート・エクスポート」と検索してアプリページにアクセスします。

  2. アプリをインストール
    「Add app」「アプリを追加」などのボタンを押してインストールを開始します。Shopify ストアの管理画面にアクセスが必要になるので、プロンプトに従って許可を与えます。

  3. プランを選択
    月額 12.99 ドルのプランが用意されています。無制限のコレクションのインポート・エクスポートやメタフィールド管理が含まれていますので、利用規模に応じて選択します。

  4. CSV のテンプレートをダウンロード
    アプリの管理画面にテンプレート用の CSV が用意されている場合があります。まずはそのファイルをダウンロードして、カラムや形式を確認してみましょう。

  5. 編集・アップロード
    ダウンロードした CSV を Excel や Google スプレッドシートで編集し、完了したらアプリ画面からアップロードします。エラーがあれば表示されるので、指示に従って修正しましょう。

CSV ファイルを用いたコレクション管理の実装例

ここからは、実際の運用イメージを簡単にご紹介します。
コレクションを季節ごとに更新するときなどに特に便利です。

# サンプルCSV: collections.csv
# columns: handle, title, description, etc.
spring-collection, "Spring Collection 2025", "春限定商品を集めたコレクションです。", ...
summer-collection, "Summer Collection 2025", "夏限定商品を集めたコレクションです。", ...
  1. 上記のような CSV ファイルを用意し、各コレクションのタイトルや説明文などを入力します。
  2. 「シンプルコレクションCSVインポート・エクスポート」の管理画面でこの CSV をインポートします。
  3. Shopify 上で「Spring Collection 2025」「Summer Collection 2025」などが自動生成され、説明文もまとめて設定されます。

こんな流れで、季節が変わるタイミングに一気にコレクションを切り替えることができ、作業時間を大幅に短縮できます。

シンプルコレクションCSVインポート・エクスポートの機能について

最後に、もう一度このアプリの機能をまとめます。

  • 無制限のコレクションインポート・エクスポート
    コレクション数に制限がないので、大規模ストアでも安心して利用できます。

  • メタフィールド管理
    コレクションに紐づくメタフィールドも一緒にインポート・エクスポート可能です。SEO 対策や商品詳細情報の充実に役立ちます。

  • 日本語対応の管理画面
    日本製アプリなので、画面説明やサポートを日本語で受けられます。

  • バックアップ・共有が簡単
    CSV で書き出しておけば、コレクション情報のバックアップや関係者との共有がすぐにできます。

  • 月額 $12.99
    シンプルな料金体系で、コレクション管理の効率化に大きく貢献してくれます。

シンプルコレクションCSVインポート・エクスポートの概要

ここからは、Shopify のアプリリストを参考に、シンプルコレクションCSVインポート・エクスポートについて解説していきます。

https://apps.shopify.com/csv-10?locale=ja

こちらのアプリは、コレクションをCSV形式で一括編集できるアプリです。

こちらのアプリを使用すると、1 クリックでコレクションをエクスポートできます。

また、エクスポートしたCSVファイルはExcelやGoogleスプレッドシートで簡単に編集できます。

また、メタフィールドのインポート・エクスポートにも対応しています。

インポートは、簡単 2 STEP で完了できます。
CSVファイルを選択して、インポートボタンをクリックするだけです。

また、インポート中の状況がリアルタイムで確認できます。

このように、こちらのアプリを使えばコレクションの CSV 管理を行うことができます。

以下の URL から、インストールできます。

https://apps.shopify.com/csv-10?locale=ja

最後に

今回は、CSV ファイルを用いたコレクション管理が可能なアプリ「シンプルコレクションCSVインポート・エクスポート」について解説しました。
コレクションの更新作業に時間がかかりがちな方や、多くの商品を扱うストアで効率化を求めている方は、ぜひ一度試してみると良いでしょう。作業がまとまると、日々のストア運営がぐっと楽になるはずです。
お疲れさまでした。

参考記事

今回は、以下の公式情報や関連資料を参考にしています。気になった方は併せてご覧ください。

以上が、Shopify で「シンプルコレクションCSVインポート・エクスポート」を導入する際のポイントとメリット・デメリット、そして活用方法になります。ぜひ、ご自身のストアで試してみてください。

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