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Shopifyで追従するトップに戻るボタンを実装する方法を考察

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はじめに

今回は、Shopify ストアに「トップに戻るボタン」を導入する方法について考察しました。
長いページをスクロールした際、サッとページ上部に戻るためのボタンを用意しておくと、ユーザーの利便性が格段に向上します。HTML・CSS で独自実装する方法や、Liquid を用いてテーマに組み込む方法、さらにアプリを使う方法を解説していきます。

今回は、以下の記事を参考にしています。

それでは、頑張っていきましょう。

Shopify でトップに戻るボタンを導入する定義

トップに戻るボタン(Back to Top Button)は、ページ下部までスクロールしたユーザーが、ワンクリックでページの上部へ戻ることができるシンプルな UI 要素です。画面下やサイドなど、ユーザーの視線や指が届きやすい位置に固定表示することで、コンテンツを最後まで読んだ後にスムーズにトップへ戻れるようにサポートします。

EC サイトに限らず、多くのウェブサイトで導入されている要素ですが、特に商品数が多いストアや文章量が多いブログでは、トップに戻るボタンがあるかないかで、ユーザーエクスペリエンスが大きく変わってきます。

Shopify でトップに戻るボタンを導入するメリット

まずは、Shopify でトップに戻るボタンを導入するメリットについて解説していきます。

1. ユーザーエクスペリエンスの向上

ページ最下部までスクロールした際、トップに戻るボタンがあると、ユーザーが一瞬で冒頭部分に戻ることができます。目的の商品セクションやメニューナビゲーションに再アクセスしやすくなるため、利便性が高まります。

2. ページ回遊率の向上

長いページを最後まで読んだユーザーが、「もう少し他の商品も見てみよう」と思った時に、上部メニューへ簡単に戻れるようになります。結果として、ショップ内の回遊率向上や、離脱率低減につながります。

3. ブランド体験の向上

トップに戻るボタンのアイコンや色、アニメーションなどをブランドイメージに合わせてカスタマイズすると、ショップ全体の一体感が増し、ユーザーに対して「細部まで行き届いたデザイン」という好印象を与えられます。

4. モバイルユーザーにも優しい

スマホやタブレットなどの小さい画面では、いちいちフリック操作で上部までスクロールするのが手間です。トップに戻るボタンがあれば、ワンクリックで直ちにトップへ戻れて、モバイルユーザーにとっても快適な操作体験を提供できます。

Shopify でトップに戻るボタンを導入するデメリット

次に、Shopify でトップに戻るボタンを導入するデメリットについて考察していきましょう。

1. デザインのバランス調整が必要

トップに戻るボタンは画面上に常時表示されるケースが多いため、ボタンの位置やサイズを誤ると、他のコンテンツに被ってしまったり、ユーザーの視線を遮ってしまう可能性があります。デザインやレイアウトと合わせて検討し、適切な配置や配色を行う必要があります。

2. ページ速度への影響

実装内容によっては、JavaScript や画像の読み込みが追加されるため、ページ速度にわずかながら影響が出る場合があります。特に、アニメーション付きのアイコン画像などを使用する際は、画像サイズやアニメーションの処理を最適化することが大切です。

3. 実装の手間

テーマに直接コードを書き込む場合や、Liquid で条件分岐を行う場合、多少のコーディングスキルが求められます。Shopify のストアオーナーの中には、コーディングに抵抗がある方もいるため、場合によってはアプリの導入を検討する必要があります。

Shopify でトップに戻るボタンを実装する方法

それでは、Shopify でトップに戻るボタンを実装する方法について考察していきましょう。まずは、HTML・CSS・JavaScript を用いて基本的な機能を作成するサンプルコードを紹介します。

<!-- トップに戻るボタンの HTML -->
<button id="back-to-top-btn" class="back-to-top-btn">
  <img src="https://example.com/your-top-icon.png" alt="Back to top" />
</button>

<!-- トップに戻るボタンの CSS -->
<style>
  .back-to-top-btn {
    position: fixed;
    right: 20px;
    bottom: 20px;
    z-index: 9999;
    width: 50px;
    height: 50px;
    background-color: #007bff;
    border: none;
    border-radius: 50%;
    cursor: pointer;
    opacity: 0;
    visibility: hidden;
    transition: opacity 0.3s ease, visibility 0.3s;
  }

  .back-to-top-btn img {
    width: 100%;
    height: auto;
    display: block;
  }

  .back-to-top-btn.show {
    opacity: 1;
    visibility: visible;
  }
</style>

<!-- トップに戻るボタンを制御する JavaScript -->
<script>
  document.addEventListener('DOMContentLoaded', () => {
    const backToTopBtn = document.getElementById('back-to-top-btn');

    // スクロール時の表示制御
    window.addEventListener('scroll', () => {
      if (window.scrollY > 300) {
        backToTopBtn.classList.add('show');
      } else {
        backToTopBtn.classList.remove('show');
      }
    });

    // クリック時にトップへスムーズスクロール
    backToTopBtn.addEventListener('click', () => {
      window.scrollTo({
        top: 0,
        behavior: 'smooth'
      });
    });
  });
</script>

コード解説

  1. HTML

    • <button id="back-to-top-btn" class="back-to-top-btn"> で、トップに戻るボタンの要素を作成しています。
    • 画像アイコン(<img>)を差し替えれば、任意のアイコンを表示できます。
  2. CSS

    • position: fixed; right: 20px; bottom: 20px; で、画面右下にボタンが常時表示されるようにしています。
    • opacityvisibility を使って、ボタンの表示/非表示を制御しています。スクロール量が一定を超えたら show クラスを付与し、フェードインさせる実装です。
  3. JavaScript

    • スクロールイベントを監視し、特定の位置(scrollY > 300)を超えたらボタンが現れるようにしています。
    • ボタンをクリックした時には、window.scrollTo({ top: 0, behavior: 'smooth' }) でスムーズスクロールによりページ上部へ戻ります。

これで、シンプルなトップに戻るボタンの実装は完了です。

Liquid を用いたトップに戻るボタンの実装

次に、Shopify の Liquid を用いてトップに戻るボタンを実装する方法を考察していきましょう。

  1. テーマファイルへの埋め込み
    例えば、theme.liquid などのレイアウトファイルの </body> タグ直前に、先ほどの HTML・CSS・JavaScript を追記します。

  2. トップページでの表示制御
    トップページ(フロントページ)では、あえてトップに戻るボタンを非表示にしたい場合は、以下のようにテンプレートを判定できます。

    {% if template.name == 'index' %}
      <!-- トップページではボタンを表示しない -->
    {% else %}
      <!-- 先ほどのトップに戻るボタンのコード -->
    {% endif %}
    
  3. ページごとの表示制御
    商品ページやブログなど、ページ種類に応じて表示・非表示を切り替えたい場合も、Liquid の条件分岐で判定可能です。

Liquid を活用することで、Shopify のテーマに直接組み込み、必要なページのみトップに戻るボタンを表示するといった柔軟なカスタマイズが可能になります。

Shopify アプリを用いてトップに戻るボタンを実装する方法

ここまでコーディングでの実装方法を見てきましたが、コーディングに自信がない方には、Shopify アプリの利用をおすすめします。今回紹介するのは、シンプルトップに戻るボタンアプリです。

シンプルトップに戻るボタンアプリとは

  • 価格: 月額 $3.99(7日間の無料体験つき)

  • 評価: 0.0 (0 レビュー)

  • 開発者: 株式会社UnReact

  • 対応: 最新テーマ対応 / 英語・日本語対応

  • 特徴:

    1. 画面のスクロールに合わせて追従するトップに戻るボタンを簡単に設置可能
    2. オリジナルのアイコン画像をボタンとして表示でき、ブランドに合わせたデザインに調整可能
    3. ボタンの表示位置やアニメーションを管理画面から直感的にカスタマイズ可能
    4. ストアのどのページにも設置可能

シンプルトップに戻るボタンアプリを使うメリットとしては、コーディング不要で設定画面からボタンのデザイン、配置、アニメーションなどを自由に変更できる点が挙げられます。長いコンテンツのストアや、デザインの統一感を重視したいストア、またコーディングに慣れていないストアオーナーにとって、非常に便利なアプリです。

以下の公式のShopifyアプリストアからインストールできます。

https://apps.shopify.com/ur-smart-back-to-top-button?locale=ja

導入手順のイメージ

  1. アプリストアからインストール
    Shopify アプリストアで「シンプルトップに戻るボタンアプリ」を検索し、インストールします。
  2. 初期設定
    アプリを起動すると、ボタンのアイコン、表示位置、アニメーション、表示タイミングなどを設定できます。
  3. テーマへの追加
    通常、テーマのコードを直接編集する必要はありません。管理画面でガイドに従って操作すれば自動的にボタンがストアに追加されます。
  4. プレビュー確認
    実際のストア上で、ボタンの動作やデザインをチェックし、微調整を行います。

シンプルトップに戻るボタンアプリの機能の概要

ここからは、シンプルトップに戻るボタンアプリの機能の概要について解説していきます。

こちらのアプリを利用すると、追従するトップへ戻るボタンをノーコードで簡単に実装できます。

追従するトップへ戻るボタンをクリックすると、ページのトップへ遷移します。

トップへ戻るボタンは、様々なアイコンから選べます。好きなアイコン画像も設定可能です。

ストアのどのページにもトップへ戻るボタンを設置できます。

ノーコードで見た目を様々カスタマイズできます。

1 クリックでテーマに追加できます。

以下のShopify公式ストアからインストールできます。
https://apps.shopify.com/ur-smart-back-to-top-button?locale=ja

最後に

今回は、Shopify で「トップに戻るボタン」を導入する方法について、コーディングを使った実装とアプリを使った実装の両面から解説しました。長いページにおいて、ユーザーが簡単にトップへ戻れるかどうかは、大きな UX 向上ポイントの一つです。

  • コーディングで独自実装する場合

    • デザインの自由度が高いが、ある程度の技術的知識が必要
  • Shopify アプリを活用する場合

    • ノーコードで導入可能。設定画面から簡単にデザインやアニメーションをカスタマイズ

特に今回紹介した シンプルトップに戻るボタンアプリ は、月額 $3.99 かつ 7日間の無料体験もあるため、低コストで気軽に試せるのが魅力です。テーマのコードを触るのが難しい場合、ぜひ検討してみてください。

参考記事

今回は、以下の記事を参考にしています。

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