Shopifyで代引き手数料を自動計算する方法について考察してみた
はじめに
今回は、Shopify で代引き手数料を自動計算を実装する方法について考察しました。
Shopify の管理画面だけではできない部分を補うために、便利な Shopify アプリを活用していきたいと思います。
また、Shopify 標準のPayment Customization API
や、Delivery Customization API
を使った方法についても考察していきます。
それでは、頑張っていきましょう。
今回は、以下の記事を参考にしています。
- Shopifyで代引き手数料を自動計算する方法5つを紹介!
- Shopify で代引き手数料の自動計算を実現できるアプリ 8 選!
- 【2025年】Shopify で代引き手数料を自動で計算することはできる?おすすめアプリを紹介!
- Shopify ストアで代引きを設定する方法を徹底解説!
- Shopifyで代引き手数料を自動計算できるアプリについて徹底解説|ご利用ガイド
Shopify で代引き機能を実装する定義
代引き(COD: Cash On Delivery)は、商品受け取り時にお客様へ代金を請求し、配送業者が商品と引き換えに代金を受け取る決済方法です。オンラインショップではクレジットカードや PayPal、銀行振込などが一般的ですが、代引きは以下のような理由で導入されることが多いです。
- クレジットカードを持たない層への対応
- インターネット決済に抵抗のあるユーザーへの配慮
- 入金確認の手間を大幅に省ける
しかし一方で、Shopify の標準機能だけで完全に代引きを実装しようとすると、**「代引き手数料の自動計算」や「配送方法を切り替えた際の決済オプションの制御」**などを実現するのは難しい場合があります。
そこで、便利なアプリを活用して代引き機能を強化していくのがおすすめです。
Shopify で代引き機能を実装するメリット
まずは、Shopify で代引きを導入することのメリットを考えていきましょう。
せっかくアプリを導入していくので、メリットを整理してみます。
1. 購入率の向上
クレジットカードを使いたくない、あるいは持っていないお客様でも商品を購入しやすくなります。代金受け取り時に支払う方法が用意されていることで、離脱を防ぎ、結果的に購入率の向上が期待できます。
2. 信頼感の向上
ユーザーが「代引き」での支払いを選択できると、オンライン決済に抵抗を持つ層にとっては安心感があります。配送業者が間に入って代金をやり取りするため、「商品が届かない」「決済情報が漏れるかも」といった不安を和らげる効果が期待できます。
3. 入金確認の手間削減
代引きの場合、配送業者が支払いと引き換えに商品を渡すため、ショップオーナー自身での入金確認がほとんど不要です。銀行振込の確認作業などに比べると管理がラクになります。
4. ショップの信頼性アップ
決済手段の選択肢が豊富なストアは、それだけでユーザーにとって利用しやすいショップとなります。クレジットカード、PayPal、Shop Pay、Amazon Pay などに加えて代引きを導入することで、幅広い顧客層をカバーでき、ショップの総合的な信頼性が向上します。
Shopify で代引き機能を実装するデメリット
次に、Shopify で代引きを導入するデメリットについて考察していきましょう。
1. 受取拒否リスク
代引きでは、お客様が商品を受け取り時に「やっぱり要らない」と受取拒否する場合があります。この場合、ショップは往復の送料や手数料を負担する可能性があります。
2. 管理コストの増加
代引き特有のフローが発生するため、受注管理や配送業者とのやり取りがやや複雑になることがあります。返品やキャンセルが発生した場合も、クレジットカード決済などに比べて管理フローが増えることがあります。
3. 手数料を上乗せしにくい場合がある
本来、代引き手数料はお客様負担に設定できるケースが多いですが、ショップの方針や利用している配送業者、あるいはお客様の心理的負担を考えて手数料を上乗せできない場合、ショップ側の負担増につながる可能性があります。
4. 海外配送には対応が難しい
海外配送の場合、代引きに対応する配送業者が限られています。ほとんどの場合は国内配送に限定されるため、越境 EC をメインとするストアには導入メリットが薄い場合もあります。
Shopify で代引き手数料の自動計算を実装する方法
それではここから、Shopify で代引き手数料の自動計算をを実装する方法について考察していきます。
Shopify には「代金引換」での支払い方法を登録するためのマニュアル決済や、配送方法と連携して手数料を追加するためのカスタマイズが用意されています。しかし標準機能だけでは、
- 「商品代金 + 送料 + 代引き手数料」を自動計算してチェックアウトに反映する
- 配送方法で「代引き」を選択したときだけ、決済方法が代引きに切り替わるよう制御する
といった複雑な設定を行うのは大変です。
Shopify Functions などを用いて自力でカスタマイズする方法もありますが、コーディングの知識やテスト工数が必要になります。
ここからは、参考としてPayment Customization API
や、Delivery Customization API
を使った代引き手数料の自動計算方法について考察していきます。
Shopify の API を用いて代引き手数料を自動計算する
それぞれの API について、使い方をざっくり見ていきましょう。
以下の記事を参考にしています。
Payment Customization APIの使い方について
Payment Customization API は、特定の条件下において決済方法を非表示にする機能です。
作成した拡張機能において、以下の情報を取得できます。
query Input {
cart {
cost {
subtotalAmount {
amount
currencyCode
}
}
}
paymentMethods {
id
}
}
{
"cart": {
"cost": {
"subtotalAmount": {
"amount": 200.0,
"currencyCode": "CAD"
}
}
},
"paymentMethods": {
"id": "gid://shopify/PaymentCustomizationPaymentMethod/1"
}
}
上記の情報を元に、以下のoutput.json
を返却することによって、決済方法の非表示を実装できます。
{
"operations": {
"hide": {
"paymentMethodId": "gid://shopify/PaymentCustomizationPaymentMethod/1"
}
}
}
こちらの決済カスタマイズ機能と、後述する配送カスタマイズ機能を利用することで、代引き手数料の自動計算機能を作成することが可能です。
Delivery Customization API の使い方について
ここからは、Delivery Customization API の使い方についてざっくりと解説していきます。
Delivery Customization API は、拡張機能で以下の情報を取得できます。
query Input {
cart {
cost {
subtotalAmount {
amount
currencyCode
}
}
deliveryGroups {
id
deliveryOptions {
handle
title
}
}
}
}
{
"cart": {
"cost": {
"subtotalAmount": {
"amount": 200.0,
"currencyCode": "CAD"
}
},
"deliveryGroups": [
{
"id": "gid://shopify/CartDeliveryGroup/0",
"deliveryOptions": [
{
"handle": "shopify-Standard-21.90",
"title": "Standard"
},
{
"handle": "shopify-Express-31.90",
"title": "Express"
},
]
}
]
}
}
上記を元に、以下のoutput.json
を返却することで、配送方法の非表示を行えます。
{
"operations": {
"hide": {
"deliveryOptionHandle": "shopify-Express-31.90"
}
}
}
こちらの方法を組み合わせることで、Shopify で代引き手数料の自動計算を行うことが出来ます。
上記用いれば実装できますが、現実的には安価な Shopify アプリを利用することになるかと思います。
Shopify アプリを用いて代引き手数料の自動計算を実装する方法
それでは、Shopify アプリを使って代引き機能をスマートに実装する方法を紹介していきます。
ここで登場するのが、**「シンプル代引き|お手軽代引き手数料自動計算アプリ」**です。
このアプリを使うことで、煩雑なコーディングや難しい設定をすることなく、手軽に Shopify で代引き決済を運用できます。
今回は、以下の記事を参考にしています。
それでは、頑張っていきましょう。
シンプル代引き|お手軽代引き手数料自動計算アプリの機能について
それでは、シンプル代引き|お手軽代引き手数料自動計算アプリの主な特徴と機能を解説していきます。
シンプルな日本製の代引きアプリ
- 開発者は株式会社UnReact。
- 日本製でありながら機能がシンプルで、操作画面も日本語に対応しており、直感的に設定できます。
代引き手数料を自動計算して決済金額に含められる
- 配送方法と連動し、カートの合計金額に応じて代引き手数料を自動で計算できます。
- 「~円以上は〇〇円の手数料、それ以下は△△円」など、複数段階の手数料設定が可能です。
代引きを選んだときだけ、決済方法を表示・切り替え
- チェックアウト時、配送方法で「代引き」を選択した場合にのみ、代引き決済を表示します。
- 「代引き」以外の配送方法を選んだ場合は、代引き決済が非表示になるため、お客様が誤って「代引き決済」を選ぶリスクを低減できます。
Shopify Functions を活用
- Shopify Plus 以外のプランでもご利用いただけます。
- Functions を活用した仕組みで、Shopify のチェックアウト画面にシームレスに手数料計算を組み込めます。
個人情報を保存しない安全設計
- お客様の個人情報をアプリ側で保存しないため、セキュリティリスクを大幅に抑えています。
価格設定
- 月額 6.99 ドルで利用可能
- 7 日間の無料体験付き
- 開発ストアでは無期限かつ完全無料で利用できるため、テストやストア構築の初期段階で気軽に試せます。
次に、アプリのリスト画像を引用を用いて、こちらのアプリについてのざっくりとした概要を解説します。
シンプル代引き|お手軽代引き手数料自動計算アプリの概要
こちらのアプリを用いると、代引き手数料を自動計算して決済金額に含めることができます。
配送方法で「代引き」を選択した際に、代引き決済のみを表示することができます。
「代引き」以外の配送方法を選択した際に、代引き決済を非表示にできます。
代引きの手数料を、条件に応じて自動計算できます。8000 円未満や、8000 円以上などの、様々なパターンに応じて代引き手数料を自動計算できます。
4 ステップで、簡単に代引き手数料の自動計算を行えます。
このように、こちらのアプリを用いれば 6.99 ドルという非常に安価な価格で、代引き手数料の自動計算を行えます。
最後に
今回は、Shopify で代引き機能を実装する方法について、メリット・デメリットを踏まえながら考察し、さらに 「シンプル代引き|お手軽代引き手数料自動計算アプリ」 の魅力をご紹介しました。
クレジットカード決済やデジタルウォレットが主流となりつつある今でも、代引き需要は根強く残っています。特に日本国内向けのショップでは導入検討する価値があります。
「シンプル代引き」を活用することで、手間なく、安全に、柔軟に代引き手数料を設定できるので、導入を検討してみると良いでしょう。
お疲れさまでした。
参考記事
今回は、以下の記事を参考にしています。
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