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IT企業 技術の全方位戦略への違和感

2023/01/08に公開約1,400字

みなさん、お疲れ様です。新年明けて仕事始めです。お変わりありませんか?

自社でも、さっそく社長、事業部長、CTOからご挨拶のメールが来てました!
ところが、読んでみると違和感を感じたため言語化をします。

このメールに書かれた内容は一見ごく普通で2023年、注力(注目)する技術領域について書かれています。「拡張現実」、「メタバース」、「ブロックチェーン」といったものから、「web3」のようなバズワードが何やら図中のキーワードとして並んでいます。また、純粋に技術を楽しんで語ろう!というメッセージ性を伝えたい旨の記述があります。

純粋に楽しんで読めば良いのですが懐疑的に見てしまいます。末端のエンジニアである私から見る限り、この数年間は主体的に自社から始めた要素技術開発は(ほぼ?)無い印象であり、現在は受託開発とビジネスに直結した自社の事業オンリーで生業を立てているように思われるためです。つまり最近の事業戦略としては技術の全方位戦略であり、受託開発として「私たちは何でもやります」というメッセージ性を暗に感じます。また、このメッセージはエンジニア(従業員)に必ずしも肯定的に捉えられるものではなさそうです。多くの企業は「受託」を「共創」や「伴走」といった言葉で表現しますが、悪くいえば人の褌で相撲を取る、ということであり商業上の成否までは責任を持っていない点はあまり語られません。今回感じた違和感はビジネスモデルに引け目を感じる部分があるからでしょう。

受託開発のよくあるシステム開発は比較的安定しており悪くないと思っていますが、それでも競合とのレースから生じるストレスの中で次のような特徴のあるエンジニアは多く、引け目の感情の要因になっているものと考えています。

  • 自社サービスや研究開発を行う企業に魅了されている
  • 時間単位で労働力を切り売りする現実とのギャップがある

受託自体は自社のリスクを抑えて専門性の高い案件に着手できるといったメリットが明確に見えます。一方で単独での新規の要素技術、研究開発を諦め、投資(機材、設備、環境)の不十分さを痛感しています。こうした状況下でより良い条件・環境を提示する企業への人材の流動が相当数あったこともあり、残った社員には自社サービスや研究開発を行う企業が魅力的に見えるのでしょう。また自社で取り組む社会課題が決定できないと感じる人材は事業会社への転職を行っています。

次に IT 業界では成果主義がイメージされますが、自社に関しては工数(時間単位)で労働力を提供する意識が強くあります。「やりたいことが制限されている」、「望まれないアウトプットを求められる」といった否定的な理由を「特定の技術領域、分野を極めたい」、「あるサービス・社会課題に注力したい」といった前向きな理由に転換して辞める人材が大半であることも上述した要因と併せて特筆できます。

技術の全方位戦略、言い換えると「数打てば当たる」であり、色々やってみて1つ上手くいけば良いと考えれば、悪くない戦略だと思っています。しかしながら、"豆鉄砲"がほぼ不発の状況で、得意分野を生かして展開を目指すべきだと主張したくなる気持ちがわかります。上述の否定的な感情があるために、社員には肯定的にメッセージを繰り返し発信を行い理解を得ていくしかないのでしょう。今回のメール、一見整合性が取れているのですが、感情が納得していないために違和感を覚えたという話でした。

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