Power Platform Pipeline 機能(プレビュー)を試してみる
20221220 おまけを追加
Power Apps Advent Calendar 2022 12月17日担当の記事です。
Pipeline ってきくとなんだか難しそうな感じがしてしまうのですが、現在プレビューで公開されている Power Platform の Pipeline 管理機能は、設定が簡単そうなので試してみました。
参考
試したこと
参考のドキュメントにそって作業を進めていきます。
必要な環境を作成する
- Pipeline を利用するためには、少なくとも Pipeline 管理用のアプリを動作させる環境、開発、本番の、計3つの環境を作成する必要があります。
今回は、ドキュメントのサンプルの通り、開発(Dev)、QA、本番(Prod)、Pipeline 管理(Host) の4つを作成します。
またこのうち、Pipeline 管理(Host) 以外の環境は、Managed 環境に設定しておく必要があります。
Pipeline 管理用のアプリをインストールする
- 次に、Pipeline 管理(Host)を行う環境に、アプリをインストールします。
作成した環境の情報を登録する
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インストールできたら、Pipeline 管理(Host)環境のアプリの画面に、展開パイプラインの構成というアプリが表示されますので、このアプリを起動します。
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メニューから環境を選択します。新規を選択します。
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以下のように環境の情報を登録します。(環境ID は管理センターで確認可能です)
開発環境は開発環境で、それ以外はターゲット環境にします。
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作業を繰り返し、作成した環境をすべて登録します。
検証が成功になっていれば作業は完了です。
パイプラインを作成しステージに環境を紐づける
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メニューからパイプラインを選択します。新規を選択します。
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パイプラインの情報を登録します。
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"既存の展開環境の追加"を選択し、リンクされる開発環境に先ほど登録した開発環境を紐づけます。
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"展開ステージの新規登録"を選択し、展開ステージに先ほど登録しターゲット環境を紐づけます。
以上で設定は終わりです。
QA環境に展開する
では早速QA環境に展開してみたいと思います。
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まず事前準備として開発環境に、ソリューションと、そこに適当なアプリやフロー含める形で作成しておきます。
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ソリューションの画面のメニューにパイプラインがあるので選択します。
以下の画面が表示されるので、展開を選択します。
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次へを選択します。
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ソリューションに含まれる内容によっては、個別の設定を求められることがりますので対応します。
対応できたら、次へを選択します。
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展開を選択します。
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以下のように、展開が始まったら成功です。
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しばらくすると、QA環境にソリューションがインポートされ、作成したアプリやフローが展開されました。
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パイプラインの画面では、QA環境への展開が完了して、本番環境に展開できるようになっています。
あとは修正して再度QA環境に展開したり、本番環境に展開したりで同じ手順なので操作は省略します。
履歴を確認する
- 展開パイプラインの構成のアプリでは、各種履歴を確認できるようです。
さすがに、この時のバージョンに戻すとかはここからはできなさそうですが、いつ実行して結果がどうだったのか、どのバージョンのソリューションを操作したのか、その時のソリューションのzipファイルなどが確認できるようです。
おまけ(20221220追記)
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開発環境A → 開発環境B のようなパイプラインは作成できない
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1つの環境を開発環境兼ターゲット環境にすることはできない
上記から本仕組みはあくまで、単一の開発環境から、ターゲット環境へ、ソリューションをマネージド設定でインポートするもののように見えます。
そのため、プロ開発者の開発環境、市民開発者の開発環境みたいな分け方をしても、開発環境間のソリューションにインポートは手動で行う必要があります。
パイプラインはそういうのじゃないよと言われればそれまでなのですが、開発環境での共同作業の支援は別途検討するほうがよさそうです。
感想
Pipeline って複雑そうでやだなー怖いなーって思ってましたが、これなら作業はかなり簡単で、開発者じゃなくてもできるんじゃないかなと感じました。
いままで、ソリューションのエクスポートして、Excel 管理簿に記録して、インポートとかしていたって場合はドンピシャで使えそうな気がしますので、ぜひプレビューが取れたら使ってみてください。
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