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今週のM5Stackさんの新商品を見てみよう

2024/03/19に公開

みんな、こんにちは!ほぼ毎週のようにリリースされるM5Stackさんの新商品、ここではスイッチサイエンスで取り扱いを開始したM5Stackさんの新商品の概要や使い方、用途をざっくりとだけどできるだけ分かりやすくまとめているよ。どんな商品があるのか、何に使うのかの参考にしてみてね!

このまとめは、もともとYouTubeで始めたM5Stackさんの新商品を見てみよう、という動画シリーズをテキストでまとめたものだよ。YouTubeの動画も貼り付けてあるからよかったら動画も見てね!

※スイッチサイエンスさんの棚に上がった商品を順次ピックアップしているけど、商品の主機能に変化が無い商品(キットからATOMを外したとか)はここでは除外しているよ。

2024年2月中旬

今週のM5Stackさん新商品を見てみよう#2(2024年2月中旬)AirQほか
https://youtu.be/aNG1BDhyE9s

CAPSULE PROTO

https://ssci.to/9435

概要
CAPSULE PROTOはM5Capsule用のPROTO基板だよ。PROTO基板はユニバーサル基板になっていて、色々な部品を取り付けて試作に使うことができるよ。

M5Capsuleって?

M5CapsuleはStampS3を搭載した開発ボードで、ジャイロ、加速度センサー、リアルタイムクロック、赤外線LED、マイク、スピーカー、microSDカードスロット、バッテリーが搭載されていて、これ1台あれば色々と応用ができるようになっているよ。

用途

  • 試作
  • 部品の取り付け

M5Capsuleって本体上面にピンソケットがあって、そのままブレッドボードに挿しちゃうとM5Capsule本体上面のWAKEボタンやBootボタンが押せなくなっちゃうよ。そもそもそういう使い方は想定してなさそうで、だから、部品を取り付けようと思ったら、ソケットからリード線を引っ張り出すか、上面に基板を取り付けてそこに部品を載せるという方法になってくるよ。
このPROTO基板を使うことで、M5Capsuleに部品を簡単に取り付けることができるよ。

特徴

  • M5Capsule専用設計
  • ホール数62個

PROTO基板にピンヘッダを取り付ければ、そのままM5Capsuleのピンソケットに取り付けることができるよ。また、ピンの名前がシルクで表示されているから分かりやすいね。ホール数は62個あって、部品を実装して簡単な回路を構成することができるよ。M5Capsuleを使った試作用途には最適だね。

タクトスイッチを簡単に取り付けられる基板
ボクが作ったM5Capsuleに2つのタクトスイッチを簡単に取り付けられる基板がBOOTHやスイッチサイエンスさんで販売中だから、よかったらこちらも試してみてね。この基板は配線不要でタクトスイッチを簡単にM5Capsuleに追加できるよ。
https://ssci.to/9479

WATCH DEV KIT v1.1

https://ssci.to/9492

概要
WATCH DEV KITはM5Coreシリーズをスマートウォッチにするためのキットで、リストバンドとM5StackのCoreシリーズを駆動するためのバッテリーが含まれているよ。WATCH DEV KIT自体は以前からも販売されていて、今回のv1.1の変更点はリストバンドの色がオレンジ色になっているところだけだよ。
ちなみに、以前のリストバンドの色はモスグリーンだよ。

M5Coreシリーズ?

M5Stack BASIC, CORE2, CORE3のことだよ。

用途

  • M5StackのCoreシリーズのスマートウォッチ化

M5Coreシリーズを使ってスマートウォッチを作りたい場合、このキットを使うことで、簡単にM5Coreを腕に取り付けられるから便利だよ。

特徴

  • 700mAhバッテリー
  • M-BUS基板?
  • Coreシリーズを簡単にスマートウォッチ化

このキットには700mAhのバッテリーが付属していて、M5Coreにもともと付いてる500mAhよりも容量が大きいから、通常のバッテリーよりは長持ちするよ。あと、M-BUS基板が同梱されているんだけど、この基板の用途がよく分からないよ。バッテリーを繋ぐために使うのかなって思ったけど、バッテリー自体は直接コネクタをM5core側のVAT端子に繋ぐみたい。

AirQ

https://ssci.to/9490

概要
AirQはStampS3を搭載した空気質測定デバイスだよ。M5Stackさんにしては珍しい機能特化デバイスで、空気質センサーとCO2センサー、450mAhのバッテリー、200x200ピクセルのeInkディスプレイを搭載しているよ。2つのセンサーを使って、PM1.0, 2.5, 4, 10、温度、湿度、VOC、CO2濃度を測定することができるよ。

VOC?

VOCっていうのは、揮発性有機化合物の略称で、簡単に言うと揮発しやすい化学物質のことだね。例えば塗料の材料とかに使われていて、揮発して鼻に刺激を与えたり、目が痛くなったりする原因の物質だよ。

用途

  • 環境モニタリング(室内、屋外)
  • 研究
  • 産業用途

なかなか一般の家庭で空気質を定期的に測定することは無いかもしれないけど、工場とか建設現場だと定期的に空気質を測定する需要があるんだね、おそらく。値段が1万を超えているから、あんまり気軽に買えるものではないと思うんだけど、もし興味があったら使ってみて、Xやコメントで感想を教えてくれると嬉しいな。

特徴

  • 長期稼働を想定した設計
     - eInkディスプレイ 200×200ピクセル
     - リアルタイムクロック
  • 2つのセンサー、8つの測定項目(PM1.0/2.5/4/10, 温度、湿度、VOC、CO2濃度)
  • 450mAhバッテリー内蔵

eInkとリアルタイムクロックを搭載しているところを見ると、低消費電力で長期的に稼働することを想定した設計になっているのかな。どうしてそう言えるかというと、eInkはLCD(液晶)やOLED(有機EL)とは違って、表示を書き換える時にしか電力を消費しないのと、リアルタイムクロックを使用してスケジューリングすることで、測定不要なときはマイコンをスリープ状態にして、必要な時だけマイコンを起動して測定することで消費電力を抑えることができるよ。

ADC UNIT v1.1

https://ssci.to/9491

概要
ADCユニットはアナログの信号をデジタルに変換するためのユニットだよ。同じ名前のユニットは以前から販売されていて、v1.1での変更点はサンプリングレートが2倍になったところだよ。以前のADCユニットは128sps、v1.1は240spsだよ。

用途

  • 心電図
  • 血圧測定

用途としては、心電図、血圧測定のように精度の求められるセンサーからの入力を想定しているみたいだね。このADCユニットは精度が良い代わりにサンプリングレートが遅くて、周波数の高い波形を入力するとかには使えないから、事前に用途と合っているかどうかを確認してみてね。

特徴

  • ESP32内蔵のDACよりも高分解能
    • ESP32: 12bit (4096段階)
    • ADC v1.1: 16bit (65536段階)

M5Stackシリーズに搭載されているESP32のマイコン自体にもアナログデジタル変換の機能は内蔵されているんだけど、このADCユニットの方が精度が良くなっているよ。どれぐらい精度が良いかというとESP32が12bitの4096段階に対して、ADCユニットは16bitの65536段階。16倍細かく電圧を測定できるってことだね。ただ、サンプリングレートは速くなってはいるんだけど、それでもESP32内蔵のADCよりはだいぶ遅いからその点は注意が必要だね。ESP32は83.333kspsで、ADC v1.1は240sps、サンプルレートは全然違うから、用途も全然変わってくるよね。あとは、ADCユニットの入力電圧は0V-12Vまで入力することができるから。3.3VのESP32よりは入力電圧の幅は広いよね。

2024年2月初旬

今週のM5Stackさん新商品を見てみよう#1(2024年2月上旬)UNIT CAM S3ほか
https://youtu.be/ahinebkytAw

REFLECTIVE IR UNIT

https://ssci.to/9429

概要
REFLECTIVE IRユニットは赤外線を使用したセンサーモジュールだよ。赤外線LEDと赤外線受光用のフォトトランジスタが搭載されていて、センサーの前に物があるかどうかの検出や対象物までの大体の距離を調べることができるよ。

用途

  • 物体検知
  • 簡易距離測定
  • 人感センサー

赤外線センサーの用途としては、物体検知、距離測定、人感センサーあたりかな。距離測定は正確な距離はわからないから簡易的な測定になるよ。正確さが必要ならToFセンサーを使ってね。
赤外線センサーは今までにもありそうな商品だけど、赤外線送受信ユニットやパッシブ型の人感センサー、ToFセンサー、超音波センサーはあったけど、このタイプは無かったみたいだね。

特徴

  • アナログ、デジタル両対応
  • アナログは4096段階(ESP32使用時)
  • デジタルの閾値調整可能

センサーの信号出力にアナログとデジタルの両方の出力があるのが特徴かな。アナログ出力はESP32のアナログ入力ピンを使うことで4096段階の分解能で検出が可能だよ。デジタル出力はコンパレータっていうICを使って、アナログ出力の電圧が設定された閾値より高ければ1を、それ以外では0が出力されるようになっているよ。閾値はユニットに搭載された可変抵抗で調整できるよ。

CamS3 UNIT

https://ssci.to/9428

概要
CamS3ユニットはESP32-S3が搭載されたWi-Fiカメラユニットだよ。カメラユニットは過去にも色々と発売されているけど、今回発売されたCamS3の特徴はPDMマイクとmicroSDカードスロットの両方が搭載されていることかな。あとは、マイコンにESP32-S3を搭載したカメラも初めてじゃないかな。ESP32が搭載されているから、電源さえあればこのカメラ単体で動作できるってことだね。

用途

  • 遠隔地の動画撮影
  • セキュリティカメラ

ESP32-S3はWi-Fiモジュールを搭載しているから、CamS3をネットワークに接続してカメラで撮影した映像をストリーミングしたり、クラウドにあげたりすることもできるよ。あとは、microSDカードスロットを搭載しているから、ネットワークの無い環境でもセキュリティカメラとして映像を記録したり、マイクの音声入力をトリガーにして撮影、録画したりとかの用途にも使えそうだよね。

特徴

  • マイク搭載
  • microSDカードスロット搭載
  • ESP32-S3
  • ボディに収まっている

CamS3ユニットにはUSB端子は付いてないけど、付属のGrove2USBという変換コネクタをGrove端子に接続すればUSB経由でファームウェアの書き換えができるよ。また、裏面のピンに直接ライターを接続してファームを書き込むことも可能だよ。ボディに収まっていて、マイクやmicroSDカードスロットも搭載していて、ネットワークカメラとして必要な機能が揃った感じだよね。過去の商品と比べても機能のバランスが良くてネットワークカメラとしての完成度は高いんじゃないかな。

CamS3を詳しく触ってみた記事はこちら:
https://zenn.dev/nananauno/articles/cedc08e6110f09

LAN MODULE 13.2

https://ssci.to/9425

概要
LANモジュール13.2はイーサネットコントローラとRJ45(いわゆるLAN端子)を搭載したモジュールだよ。同じイーサネットコントローラーを搭載したLANモジュールは2022年1月に発売されているけど、以前のものは産業用途に特化したモジュールになっていたよ。今回のLANモジュールはより一般向けをターゲットにしている感じだね。

用途

  • 簡易Webサーバー
  • Wi-Fiアクセスポイント
  • 産業用途

LANモジュールは、M5Stackと組み合わせて簡易的なWebサーバーやWi-Fiのアクセスポイントを構築することができるよ。また拡張端子を使うことでRS485からイーサーネットへの変換もできるから産業用途でも使用可能だね。

特徴

  • 高さ13.2mm(以前の約半分)
  • 2個同時使用可能
  • 10/100M
  • TCP/UDP/IPv4

以前のLANモジュールからの変更点は名前にもある13.2。これはモジュールの高さが13.2mmという意味だよ。以前のLANモジュールは高さが28mmだから半分以下の高さになっているよ。また、以前のLANモジュールには無い特徴として、チップセレクトピンが搭載されて、2つのLANモジュールを同時に使用することが可能となっているよ。つまり、デュアルイーサネットを構築できるということだね。仕様としては、速度が10/100Mbps、TCP/UDP/IPv4などの一般的なプロトコルが使用可能だよ。

まとめ

ここまでで2024年の2月上旬から中旬にかけて、スイッチサイエンスさんで取り扱いを開始したM5Stackさんの新商品を紹介してきたよ。気になった商品はあったかな?もし、気になった商品があったらXやコメントで教えてね。ボクも気になった商品があれば実際に購入して詳しく見ていくよ。

M5Stakさんは商品のリリースサイクルが速いから、どんな商品が販売されているのかを把握するのが難しいけど、このまとめを見てどんな商品があるのかを知ってもらえると嬉しいな。
この記事は順次更新していくのでたまに見にきてね。

じゃあ、またね!

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