PythonをWeb開発で使う理由を検討する
WebエンジニアリングでPythonを活用する際に、Pythonを使うメリット・デメリットを検討する必要がある。
PythonをWeb開発で使うメリット
- コードの構造がシンプルで、読みやすい
- プログラマーのコミュニティが大規模
- データサイエンスとの相性が抜群
- 豊富なライブラリとツール
- スケーラビリティ
- テストが簡単
Pythonの文法は、他のプログラミング言語と比較して読みやすく覚えやすい。Pythonは明確でシンプルな文法と、自己説明的なコードスタイルを持つので新しいコードベースに対応したり、新しい機能を迅速に開発したりするのが得意だ。
特に、データサイエンスを活用したWebアプリケーションを開発する上では、間違いなくPythonが最善の選択肢になる。
Pythonは大規模で活発なコミュニティを持っているので、バグが発生したときの解決策を見つけやすい。
PythonをWeb開発で使うデメリット
Pythonは多種多様なメリットを持つプログラミング言語であるものの、デメリットも存在する。
- スクリプト言語であるが故に、C言語やJava等のコンパイラ型の言語と比較して実行速度が遅い
- ORMの性能に難がある
PythonのORMには、DjangoやSQLAlchemyなど開発を容易にするものが多くあるものの、高度なデータベースや大規模なデータに対してはパフォーマンスが下がる可能性が高い。それゆえに、特定のケースではSQLクエリを直に各必要がある可能性が高い。
PythonをWeb開発で使うとき、おすすめするフレームワーク
以下の2つのフレームワークをおすすめする。両方とも公式ドキュメントの質が非常に高いので学びやすい。
- Django:Webアプリケーションの開発に必要な機能がデフォルトで揃っているフレームワーク。Webアプリケーションの開発のワークフローや、Webアプリケーションに必要な機能をコードベースで学習できる。PinterestやMozilla等の有名な企業でも活用が進んでいる。
- FastAPI:必要最低限の機能しか搭載されていないWebフレームワーク。パフォーマンスはNode.jsやGo言語に匹敵する。非常に軽量なので、Djangoよりも高速で動作する。Djangoとは違って、デフォルトでGraphQLやMongoDBをはじめとしたNoSQLの開発にも対応しており、Djangoよりも拡張性が高い。
総括
PythonはWeb開発でも十分に活躍できる。コードが非常にシンプルで読みやすく、かつ学習コストも低いので、初心者が最初にWebアプリケーションを開発する選択肢として考えられる。開発者コミュニティが活発に運用されており、問題に遭遇したときにすぐに解決策にたどり着きやすい。データサイエンスを活用したWebアプリケーションを開発したいならPython一択だろう。
ところが、Pythonは実行速度が遅く、ORMの性能の問題で高度なデータベースの操作や処理には限界がある。
パフォーマンスは重要視せずに、簡潔にWebアプリケーションを開発したいならPythonが向いている可能性が高い。
今後のWebエンジニアリングの参考になれば幸いである。