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日本のトップエンジニアが香港で起業する完全ロードマップ - 軍資金から手続きまで全て公開

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こんにちは!日本でトップエンジニアとして働いた後、2017年に香港でAI・ブロックチェーン・量子コンピューティングの受託開発会社を起業した経験から、リアルな起業手順と必要資金を全て公開します。

中野哲平です。香港での法人登記番号は、2313430 です。

「香港起業に興味はあるけど、何から始めればいいの?」
「実際にいくらお金が必要なの?」
「手続きって複雑?」

そんな疑問を持つ若いエンジニアの皆さんに、失敗も含めたリアルな体験談をお届けします。

🎯 なぜ日本のトップエンジニアが香港を選んだのか

日本での限界を感じた瞬間

私は日本の大手IT企業でAIエンジニアとして働いていました。年収は1,200万円、技術力には自信がありました。でも、圧倒的な閉塞感を感じていました:

  • 新技術の導入に数年かかる意思決定プロセス
  • レガシーシステムとの互換性ばかり気にする上層部
  • 海外のトップエンジニアとの技術格差の拡大
  • 「安定」ばかりで「挑戦」のない環境

香港を選んだ決定的な理由

2016年、シンガポールとバンコクで開催されたテックカンファレンスに参加した時、衝撃を受けました

  • 20代の起業家が億単位の資金調達をしている
  • 最新技術が瞬時に実装されている
  • 政府が本気でスタートアップを支援している
  • 中国本土の巨大市場へのアクセス

「これは日本にいたら絶対に体験できない」と確信し、香港での起業を決意しました。

💰 軍資金の全て - 甘い考えは捨てよう

最低限必要な資金:800万円

リアルな話をします。800万円は最低限のスタートラインです。

内訳詳細

項目 金額 備考
初期設立費用 100万円
- 香港法人設立 20万円 現地法律事務所経由
- 日本での準備費用 30万円 書類準備、翻訳等
- 銀行口座開設サポート 50万円 必須!自力は無理
6ヶ月間の運転資金 400万円
- オフィス賃料 180万円 月30万円×6ヶ月
- 人件費(現地スタッフ1名) 120万円 月20万円×6ヶ月
- 諸経費 100万円 通信費、法務費用等
生活費(個人) 200万円
- 住居費 120万円 月20万円×6ヶ月
- 生活費 80万円 月13万円×6ヶ月
緊急予備費 100万円 絶対に必要!

理想的な資金:1,500万円

本当におすすめするのは1,500万円です。

追加で確保したい項目

項目 追加金額 理由
マーケティング費用 200万円 顧客獲得のため
技術投資 300万円 最新機材、ソフトウェア
採用費用 200万円 優秀なエンジニア確保

資金調達の現実的な方法

1. 自己資金(最重要)

  • 日本での貯金:年収1,200万円なら3年で貯められる
  • 株式投資の利確:タイミングを見極めて
  • 副業収入:フリーランスで追加収入

2. 日本の投資家からの調達

  • エンジェル投資家:個人的なネットワーク活用
  • VC(ベンチャーキャピタル):事業計画が重要
  • クラウドファンディング:技術力のアピール

3. 香港での調達(後期)

  • 現地VC:事業が軌道に乗ってから
  • 政府助成金:HKSTP等の制度活用

📋 起業手順の完全ガイド - 6ヶ月計画

Phase 1: 準備期間(日本)- 1〜2ヶ月

Week 1-2: 情報収集と戦略策定

やること

  • 香港の法律事務所・会計事務所リサーチ
  • 現地の不動産情報収集
  • 競合分析と市場調査
  • 事業計画書の作成

📚 おすすめリソース

  • JETRO香港事務所の資料
  • 香港政府InvestHKのウェブサイト
  • 現地日本人コミュニティのSNS

Week 3-4: 専門家との契約

必須の専門家チーム

  • 香港の法律事務所:会社設立から労務まで
  • 会計事務所:税務・監査対応
  • 日本の国際税務専門税理士:タックスヘイブン対策税制対応

💡 コツ
日本語対応可能な事務所を選ぶこと。英語だけだと細かいニュアンスで失敗します。

Week 5-8: 書類準備

必要書類(全て英訳)

  • パスポートコピー
  • 住民票
  • 残高証明書
  • 学歴証明書
  • 職歴証明書
  • 事業計画書

Phase 2: 香港渡航・設立(香港)- 3〜4ヶ月目

Week 9-10: 初回香港渡航

1週間の滞在でやること

  • 法律事務所との打ち合わせ
  • オフィス物件の下見
  • 銀行との面談(要予約)
  • 現地人材の面接

🏢 おすすめエリア

  • Central(中環):高級だが信頼性抜群
  • Sheung Wan(上環):コスパ良好
  • Quarry Bay(鰂魚涌):新興エリア、比較的安価

Week 11-12: 法人設立

設立プロセス

  1. 会社名の類似調査
  2. 設立書類の提出
  3. 法人登記証明書の取得
  4. 商業登記証の取得

⏱️ 所要時間
通常申請:2〜3週間
E-Incorp申請:1週間(追加費用あり)

Week 13-16: インフラ整備

重要な手続き

  • 銀行口座開設(最難関!)
  • オフィス契約
  • 現地スタッフの雇用
  • ITインフラの構築

Phase 3: 事業開始(香港)- 5〜6ヶ月目

Week 17-20: 本格始動

事業立ち上げ

  • 最初の顧客獲得
  • マーケティング活動開始
  • 技術チームの拡充
  • 品質管理体制の構築

Week 21-24: 軌道修正

見直しポイント

  • 事業計画の現実性
  • 資金繰りの再計算
  • 人材戦略の調整
  • 次の資金調達準備

🚨 失敗談から学ぶ - 私がやらかした3つの大失敗

失敗1: 銀行口座開設の甘い見積もり

何が起きたか
「書類さえ揃えれば簡単でしょ」と思っていたら、3ヶ月間開設できませんでした

原因

  • パナマ文書問題以降、審査が超厳格化
  • 事業内容の説明が不十分
  • 現地での事業実体が証明できない

損失

  • 追加渡航費:50万円
  • 機会損失:顧客2社を逃す

教訓
絶対に専門サポートを使うこと。自力は時間の無駄です。

失敗2: 人材採用の文化的ギャップ

何が起きたか
日本的な「忠誠心」を期待したら、優秀なエンジニアが3ヶ月で転職

原因

  • 香港の転職文化を理解していない
  • 給与体系が市場相場とズレ
  • キャリアアップの道筋を示せなかった

損失

  • 採用・研修費用:200万円
  • プロジェクト遅延

教訓
現地の文化と市場を徹底的に理解すること。日本の常識は通用しません。

失敗3: タックスヘイブン対策税制の甘い理解

何が起きたか
「香港法人だから税率16.5%♪」と思っていたら、日本で合算課税のリスクが発覚。

原因

  • 事業実体の要件を軽視
  • 国際税務の複雑さを甘く見た
  • 事前相談をしなかった

対策費用

  • 緊急税務コンサル:100万円
  • 事業実体強化:300万円

教訓
専門家との事前相談は絶対必須。自己判断は危険です。

💪 成功のために絶対に必要な5つのスキル

1. 英語力(最重要)

必要レベル:TOEIC 850点以上、できれば900点

なぜ重要?

  • 契約書の理解
  • 現地スタッフとのコミュニケーション
  • 顧客との技術議論

短期集中学習法

  • DMM英会話:毎日1時間×3ヶ月
  • 技術英語の専門書を読む
  • 海外のテックポッドキャストを聞く

2. ビジネス英語での技術説明力

具体的な練習方法

  • 自分の技術を英語で1分でプレゼン
  • GitHub のREADMEを英語で書く
  • Stack Overflow で英語で質問・回答

3. 国際的なネットワーキング

効果的な方法

  • 香港のテックイベントに参加(Zoomでも可)
  • LinkedInで現地エンジニアと繋がる
  • オープンソースプロジェクトで国際協力

4. 法務・税務の基礎知識

最低限知っておくべきこと

  • 香港法人の種類と特徴
  • タックスヘイブン対策税制の概要
  • 知的財産権の保護

5. クロスカルチャーマネジメント

香港で特に重要なポイント

  • 結果重視の評価文化
  • 直接的なコミュニケーション
  • キャリアアップへの強い意欲

🎯 6ヶ月後に月商500万円を達成する戦略

顧客獲得の3つのチャネル

1. 日本企業のアジア進出支援(40%)

ターゲット:中小IT企業、製造業
提供価値:現地でのシステム開発・保守
営業方法:日本の展示会、商工会議所

2. 香港・中国本土企業(40%)

ターゲット:フィンテック、Eコマース
提供価値:AI・ブロックチェーン技術
営業方法:現地イベント、紹介

3. 国際企業のアジア展開(20%)

ターゲット:欧米のスタートアップ
提供価値:アジア市場向けローカライゼーション
営業方法:LinkedIn、国際カンファレンス

価格戦略

初期:日本の70%の価格で参入
6ヶ月後:日本と同等価格
1年後:日本の120%(付加価値で差別化)

📱 必須ツールとサービス

事業運営

  • 会計:Xero(香港対応)
  • CRM:HubSpot
  • プロジェクト管理:Notion、Slack
  • 決済:Stripe、PayPal

技術開発

  • クラウド:AWS(香港リージョン)
  • 開発環境:GitHub、Docker
  • AI/ML:Google Cloud AI、Azure

生活

  • 銀行:HSBC、渣打銀行
  • 携帯:3香港、SmarTone
  • 住居:28Hse、Squarefoot

🚀 1年後の理想的な状態

事業面

  • 月商:1,000万円
  • 従業員:5名(日本人1名、現地4名)
  • 顧客:20社(日本10社、アジア10社)
  • 技術力:AI・ブロックチェーンで地域No.1

個人面

  • 年収:3,000万円(日本の2.5倍)
  • 英語力:ビジネスレベルで完全対応
  • ネットワーク:アジア各国に50名以上の知人
  • 知名度:香港テック業界での認知度向上

💡 若いエンジニアへのメッセージ

なぜ今、香港なのか

2020年代後半、技術革新の中心はアジアに移っています

  • AIの最前線:中国、シンガポール、香港
  • Web3の実験場:香港、韓国、タイ
  • 量子技術の競争:日中韓の激しい開発競争

日本にいては、この波に乗れません。

年齢的な優位性

20代後半〜30代前半が最適

メリット

  • 体力・適応力がある
  • 家族の制約が少ない
  • リスクを取れる年齢
  • 長期的なキャリア構築が可能

⚠️ 注意点

  • 35歳を過ぎると、家族の問題で動けなくなる
  • 40代以降は、現地での再起が難しい

リスクについて

「失敗したらどうしよう」

その気持ち、よくわかります。でも考えてみてください:

  • 日本のIT業界で年収1,200万円の人が、香港で失敗しても、日本には必ず戻れます
  • むしろ海外経験があることで、市場価値は上がります
  • 最悪でも、30代前半ならいくらでもやり直しが利きます

「成功しなかったらどうしよう」よりも、「挑戦しなかったらどうしよう」

🎯 まとめ:香港起業への第一歩

今すぐできること(今週中)

  1. パスポートの取得・更新
  2. TOEIC受験の申し込み
  3. 貯金の現状把握と目標設定
  4. 香港の法律事務所への問い合わせ
  5. このブログのブックマーク😊

3ヶ月以内にやること

  1. 英語力の大幅向上
  2. 800万円の資金確保
  3. 事業計画書の作成
  4. 専門家チームの構築

6ヶ月以内の目標

  1. 香港法人の設立完了
  2. 最初の顧客獲得
  3. 現地チームの構築
  4. 事業基盤の確立

🔥 最後に - 君の人生を変える決断

私は2017年、33歳で香港起業を決断しました。

「もう遅いかな」と思いましたが、今振り返ると人生最高の決断でした。

  • 年収は3倍になりました
  • 技術力は比較にならないレベルに成長しました
  • 世界中に仲間ができました
  • 何より、毎日がワクワクしています

君がこのブログを読んでいるということは、現状に満足していないということですよね?

なら、行動するしかありません。

「いつかやろう」は「やらない」と同じです。

今、この瞬間から準備を始めましょう。

香港で、君を待っています🇭🇰


質問・相談があれば、いつでもDMください!
一緒に香港でテクノロジーの未来を作りましょう!

#香港起業 #エンジニア転職 #海外挑戦 #AI #ブロックチェーン #量子コンピューティング

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