テック系企業評価制度2024
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freeeではインパクトマイルストーンという評価基準をもとに、「インパクト創出力」と「たけのこ力」の二軸を基準に四半期サイクルで評価が行われます。インパクトマイルストーンは半期ごとの評価によって、基準を満たしていれば次の段階に進みます。
※「インパクト創出力」=どれくらいのマジ価値を、どのようなプロセスで提供できる人材なのかを言語化したもの
※「たけのこ軸」=成長のはやいたけのこに例え、成長し続ける力を表現したもの
freeeでは従業員の成長や業績を図るうえで「マジ価値」という考え方を重視しています。これはfreeeが社会に対するコミットメントとして「マジ価値を届けきる集団である」と掲げていることに由来するもの。従業員それぞれが、ユーザーにとってプラスとなるような「価値」をより多く創出することが重要であると考えているのです。
先に紹介したインパクトマイルストーンにおいても、いかに大きな「マジ価値」を提供するか、また今後提供できるように成長していくか、が評価において重視されるのです。
freeeでは「インパクトの創出能力」をとくに高く評価しています。たとえば社内で共通ライブラリを開発したとして、それをつくれる技術力はもちろんベースとして評価しますが、より重要なのは、つくったもののインパクトを最大化する力を持っているか、ですね。そのためには、開発の背景理解ができているか、厳しい制約があっても成果を出すために設計を工夫したか、あるいは他のチームに広めるためにプロモーション活動を行ったか。このような、独自の経験からくる「尖り」をすごく大事にしています。
GMOグローバルサイン
パートナーは自分自身がもつ「タレント(実力=スキル・経験など)」を提供することで会社の成長を目指し、会社はパートナーのタレントを投資するに値する存在であり続けることと、給与・報酬といった資本の提供によってパートナーの幸せを支える
新制度は、ジョブ型でもメンバーシップ型でも職能型でもないものとなっています。大きな特徴は、パートナー自身が「来期にどのくらいのタレントを発揮して会社に投資するか」を判断して、これを「ジョブグレード」として自己申請するという仕組みにあります
「等級+評価」で給与を決定する企業が多いと思いますが、今回の新制度にはそのような評価給がなく、パートナーの申請をもとに最終的にジョブグレードが確定したら、おのずと給与が決まるという、とてもシンプルな仕組み
制度移行期は一人ひとりが適切なジョブグレードを判断できるように客観性も必要になるので、現在は周囲からの360フィードバックと、複数名によるレビュープロセスも設けています
自分がどこに該当するかを判断できるように設けているのが、すべてのパートナーに求められる「共通要件」と、エンジニア・マーケターといったジョブごとの「固有要件」の二つです。
具体的な内容として、共通要件では「戦略・目標への貢献」「リーダーシップ」「業務プロセス・システム・製品改善」「成果創出・課題解決」」「アウトプット」という各項目に対して、キャリアレベルに応じて要件を定義しています。
なお、制度設計時にすごく悩んだポイントとして、「パートナーがジョブグレードを申請する時にプレゼンを必要とするか否か」がありました。ただ、もしプレゼンを必要とする場合は、その能力が高い人の評価が上がりやすくなるという懸念があります。
なので、Expert(P5)という上位のキャリアレベルについてはプレゼンと役員レビューを入れているものの、それ以外のレベルについてはプレゼンを不要として、できる限り客観的なデータで各項目の達成度合いをチェックできるような要件定義をしてもらうようにしています。
「高い評価を得るために仕事を頑張る」といった考え方から、「自分のタレントをいかに解き放って結果を出していくか」に集中できるようになったというのは、良い変化
楽天
楽天グループ株式会社の評価制度は、「コンピテンシー評価」と「パフォーマンス評価」から成り立っており、半年に1回、評価を行います。
「コンピテンシー評価」は、期待される行動を継続的に発揮できていたかを評価軸としており、その評価は給与に反映されます。
「パフォーマンス評価」は、期初に設定した目標に対する行動の結果もたらされた成果・業績を評価軸としており、その評価は賞与に反映されます。
コンピテンシー評価の項目は、楽天主義の中の「成功の5つのコンセプト」において求められている11個の要素から定義されており、その評価により、いずれかの格付け(B, BB, BBB, A, AA, AAA)に分類されます。また、各格付けにおいて求められるコンピテンシーの内容を明示することで、各社員のコンピテンシー開発を促しています。
[コンピテンシー評価(11項目)]
常に改善、常に前進 : 1.チャレンジ促進 2.革新 3.Create “Get things done” culture
Professionalismの徹底 : 4.責務の遂行 5.効果的なチームの構築 6.人材の可能性を広げる/人材の育成
仮説→実行→検証→仕組化 : 7.戦略策定 8.協働 9.仕組化
顧客満足の最大化 : 10.社内外の顧客価値向上
スピード!!スピード!!スピード!! : 11.スピーディーな判断
UZABASE
メルカリ
グレード
新人事評価制度では「グレード」を基軸に、各個人の成果・行動の2つの観点から評価。成果に対しては「該当するグレードで期待されている成果を達成できたかどうか」、行動に対しては「メルカリグループが定めるバリューを発揮し、実践できたかどうか」を問います。成果が評価されればボーナスに、成果・行動ともに評価されれば昇給につながります。
「成果・行動の2つの観点から評価していく」とお伝えしましたが、なかでも「行動」が重視される仕組みにしています。そもそも「バリューが高ければ成果は上がる」が前提ですからね。僕はメルカリで何千人もの評価を見てきましたが、バリューが高いメンバーは成果を出している。アウトプットも大事なのですが、行動指針でもあるバリューが高くないとグレードは上がらないわけです。
「成果・行動の2つの観点から評価していく」とお伝えしましたが、なかでも「行動」が重視される仕組みにしています。そもそも「バリューが高ければ成果は上がる」が前提ですからね。僕はメルカリで何千人もの評価を見てきましたが、バリューが高いメンバーは成果を出している。アウトプットも大事なのですが、行動指針でもあるバリューが高くないとグレードは上がらないわけです。
そのために何よりも重視したのが、ミッションに基づいた「バリューの発揮」です。組織の規模が大きくなるにつれて、ミッションやバリューへの共感や発揮が弱まるというのはよく聞く話ですよね。メルカリの場合、「バリューが発揮されにくくなった」「共感が弱まった」という状況はありませんでしたが、「バリューの捉え方に違いが出てきた」感覚はありました。
会社への貢献は、数値化された成果だけではありません。しかし、目先の成果やパフォーマンスだけを評価することがメッセージとして強く出すぎると、中長期の視野を持って大きな方針を打ちだすことがどうしても後回しになります。もしくは、そのような取り組みをしている社員が報われにくくなってしまいます。
そこで「バリューをどれだけ発揮できたかの行動評価」指標を設けて、「目先の成果だけではなく、中長期を見据えてチャレンジしてほしい」「将来のためにリスクをとってほしい」という会社からのメッセージをこめたのです。
メルカリのEngineer Ladderでは、社内のグレードシステムに合わせて細分化をし、グレードごとに期待されるスキル、コンピテンシーを記載しています。主に評価や採用、ゴール設定などの基準として使われています。
GMOペパボ
4等級までの被評価者は大きく分けて次の3つの軸で評価がされます。
・作り上げる力:「専門力」「完遂力(量)」「行動力(早さ)」
・先を見通す力:「予見力」「課題抽出力」「改善力(質)」
・影響を広げる力:「フォロワーシップ」「主体性」「影響力」