Microsoft Visioを使ってRDFデータを作成する
概要
RDFデータの作成にあたり、Microsoft Visioを使う機会があったので、備忘録です。
なおMicrosoft VisioはRDFデータの作成に特化したツールではありませんが、フローチャートと図面の作成ソフトウェアであり、高い操作性を有します。そこで、本ツールで作成したデータをRDFに変換することを試みます。
Microsoft Visioで作成したデータのRDFへの変換にあたっては、以下のPythonライブラリを使用します。
データ作成
今回は、以下のようなネットワークを作成しました。
以下の例を参考にしています。
リソースの作成にあたっては、以下のように楕円を選択します。リテラルは長方形を選択します。
プロパティの編集にあたっては、描画コネクタでノード同士を繋ぎ、以下のように「テキストの編集」からプロパティを入力します。
以下が作成例です。
リソースおよびプロパティはURIによる記述が基本です。またリテラル(長方形)から他のノードに接続することはせず、リソース(楕円)からのみ、他のノードへ接続します。
ただし、後述する変換ライブラリ側の処理になりますが、リソースおよびプロパティに単純な文字列を与えた場合には、http://example.org/
を補うことで、URIとして出力します。
つまり、以下のように作成しても、上記と同じRDFデータが作成されます。
変換ライブラリ
本ライブラリについては別の記事で紹介予定です。
Microsoft Visioで作成したファイルは、vsdxファイルとして保存されます。
このvsdxファイルを入力して変換処理を行うことで、以下のような出力が得られます。
@prefix dcterms: <http://purl.org/dc/terms/> .
@prefix ex: <http://example.org/> .
@prefix foaf: <http://xmlns.com/foaf/0.1/> .
ex:BOB ex:knows ex:Alice ;
ex:type foaf:Person ;
foaf:topic_interest <http://www.wikidata.org/entity/Q12418> .
ex:subject ex:predicate "リテラル" .
<http://www.wikidata.org/entity/Q12418> dcterms:title "Mona Lisa" .
また、神崎正英氏が作成された可視化ツールを使うことで、以下のようなネットワーク図が得られます。
この可視化図の作成には、以下の記事で紹介した方法を使用しています。
まとめ
Microsoft Visioを用いることで、ノードおよびエッジのスタイルの変更、共同編集やコメントの付与など、ネットワーク図の作成を効率的に進めることができました。
まだまだ不完全な部分が多いですが、今回紹介したような方法により、RDFデータ作成におけるハードルの低減につながれば幸いです。
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