Omeka S IIIF Serverモジュールを用いたIIIFコレクションの生成
概要
Omeka SのIIIF Serverモジュールは、IIIFマニフェストファイルの自動生成に加えて、IIIFコレクション(IIIFマニフェストを一つにまとめたもの)を自動生成することもできます。
本記事では、このIIIFコレクション機能の使い方について説明します。
データ(アイテムセット)の準備
Omeka Sでは「アイテムセット」という、複数のアイテムをまとめて管理するための単位があります。例えば今回の例では、以下のように、「tei」「iiif」「oss」の三つのアイテムセットを作成します。
今回登録した、OmekaのIDとタイトルの関係は下の表の通りです。
Omeka ID | タイトル |
---|---|
1266 | tei |
1265 | iiif |
1264 | oss |
そして、それぞれのアイテムセットに、複数のアイテムを関連づけます。例えば、アイテムセット「oss」には、23のアイテムを関連づけます。
関連づけの方法としては、以下のように、個々のアイテムの編集ページでアイテムセットを与えるか、
以下のように、アイテムの一覧画面から複数のアイテムを選択して、画面上部の一括処理のフォームから、複数のアイテムのアイテムセットを変更することができます。
単一コレクション(アイテムセット)
上記の結果、例えば、アイテムセット「oss」に関連づけられたアイテムのIIIFマニフェスト群から構成されるIIIFコレクションは、以下のURLから取得できます。
IIIF Presentation API v3でのIIIFコレクションは、以下からアクセスできます。(2を3に変更します。)
神崎正英氏が作成されているImage Annotatorで表示した例が以下です。
また、Mirador 3で表示した例が以下です。
さらに、Cultural Japanプロジェクトで作成している「Self Museum」で表示した例が以下です。
複数コレクション(アイテムセット)
以下のようなURLを与えることで、複数のIIIFコレクション(アイテムセット)から構成されるIIIFコレクションを作成することができます。
例えば、以下のURLです。
まとめ
本記事で紹介したように、Omeka SのIIIF Server モジュールを使うことにより、IIIFマニフェストファイルの生成に加えて、Omeka Sのアイテムセットに基づくIIIFコレクションの自動生成、かつ、IIIF Presentation APIのv2とv3に対応することができます。
IIIFコレクションを自動生成することにより、Self Museumなど、IIIFコレクションに対応した他のアプリケーションに読み込ませることができる点も有益かと思います。
Omeka Sを用いたIIIFデータの活用において、本記事がお役に立てば幸いです。
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