校異源氏物語・本文テキストデータリポジトリで公開しているTEI/XMLを一部更新しました。
概要
以下のリポジトリで校異源氏物語のTEI/XMLファイルを公開しています。
ここで公開しているTEI/XMLに対して、一部変更を加えましたので、備忘録です。
フォルダ構成
修正前のファイルは以下に格納しています。これまでから変更はありません。
更新したファイルは以下に格納しました。
後述する修正を加えたXMLファイルが格納されています。
修正内容
スキーマの追加
以下のrng
ファイルを追加しました。
<?xml-model href="https://kouigenjimonogatari.github.io/lw/tei_genji.rng" type="application/xml" schematypens="http://relaxng.org/ns/structure/1.0"?>
このrng
ファイルは、使用するタグを限定し、かつ日本語訳を追加したものです。Romaで作成しており、rng
ファイルへの変換前のodd
ファイルもリポジトリに格納しています。
Romaの使い方等については、以下を参考にしてください。
これにより、例えばOxygen XML EditorやLEAF Writerなどにおいて、候補として表示されるタグが限定され、一部日本語訳が表示されるようになります。
LEAF Writerでの表示例は以下をご確認ください。
CSSの追加
以下のcss
ファイルを追加しました。
<?xml-stylesheet type="text/css" href="https://kouigenjimonogatari.github.io/lw/tei_genji.css"?>
上記のスキーマの追加と同様、Oxygen XML EditorやLEAF Writerなどにおいて、追加したcss
ファイルに基づく表示に変更されました。
revisionDescの追加
revisionDesc要素を追加しました。今後の修正内容を記録していく予定です。
<revisionDesc status="published">
<change when="2024-06-28" who="#snakamura">pb要素のfacs属性を修正しました。facsimile要素を修正しました。</change>
</revisionDesc>
pb要素の変更
pb
要素の記述方法を以下のように修正しました。
<pb corresp="#zone_0005" facs="https://dl.ndl.go.jp/api/iiif/3437686/R0000022/0,0,3445,4706/full/0/default.jpg" n="5"/>
facs
属性に対して、画像のURLを与えることで、LEAF Writerなどにおいて、Image Viewerの利用が可能になりました。
facsimile要素の記述方法の変更
IIIFマニフェストやキャンバスとの対応付の方法について、以下のガイドラインを参考に、修正しました。
以下に、変更前と変更後を示します。
- 変更前
<facsimile>
<surfaceGrp facs="https://dl.ndl.go.jp/api/iiif/3437686/manifest.json">
<surface>
<graphic n="https://dl.ndl.go.jp/api/iiif/3437686/canvas/22" url="https://dl.ndl.go.jp/api/iiif/3437686/R0000022/full/full/0/default.jpg" />
<zone xml:id="zone_0005" lrx="3445" lry="4706" ulx="0" uly="0" />
</surface>
- 変更後
<facsimile sameAs="https://dl.ndl.go.jp/api/iiif/3437686/manifest.json">
<surface lrx="6890" lry="4706" sameAs="https://dl.ndl.go.jp/api/iiif/3437686/canvas/22" ulx="0" uly="0" xml:id="f001">
<graphic height="4706px" sameAs="https://dl.ndl.go.jp/api/iiif/3437686/R0000022" url="https://dl.ndl.go.jp/api/iiif/3437686/R0000022/full/full/0/default.jpg" width="6890px"/>
<zone lrx="3445" lry="4706" ulx="0" uly="0" xml:id="zone_0005"/>
</surface>
IIIF Image APIの情報や画像のサイズに関する情報が追加され、より機械的に利用しやすい形になったかと思います。
まとめ
不完全な部分も多いかと思いますが、TEI/XMLの利用にあたり、参考になる部分がありましたら幸いです。
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