Visual Studio Live Shareを用いてTEI/XMLファイルを共同編集する(xmlでなくても可)
概要
Visual Studio Live Shareはリアルタイムの共同開発を可能にするVSCodeの拡張機能です。
今回は本拡張機能を使って、TEI/XMLファイルをリアルタイムに共同編集してみます。
デモ動画
共同編集の様子を動画にしました。
画面右はローカル環境でVSCodeを使用しているユーザ(nakamura196)、画面左はVisual Studio Live Shareによって招待されたユーザ(Guest User)がオンラインのVSCode(vscode.dev)を用いて編集している例です。
1行目はローカルのユーザ(nakamura196)が編集し、1行目はオンラインの共同編集者(Guest User)が編集しています。以下で紹介したTEI/XMLのプレビュー画面も同期されています。
使い方
Visual Studio Live Shareの使い方は、以下のページを参考にしてください。とても簡単な操作で、共同編集環境を作成することができます。またユーザ毎に「閲覧のみ」「編集可」といった権限の設定ができるので、いろいろな使い方ができます。
簡単に使い方を紹介します。
招待する側
Visual Studio Live Shareをインストールし、以下のように、画面左のタブから「Live Share」を選択して、「Share」ボタンを押します。
「Invite participants」を押すと、以下のようなリンクがコピーされます。
https://prod.liveshare.vsengsaas.visualstudio.com/join?7D0781A4301C45E7669D4D32CCE870AEBE2B
招待される側
上記のURLにアクセスします。すると、以下のように、ユーザ設定に関するポップアップが右下に表示されます。匿名ユーザとして参加する、すでにアカウントをお持ちであればログインする、などを行います。
その後、以下のように、ホストの承認を待つステータスになります。
ホストが権限を設定することで、招待されたユーザが閲覧または共同編集できるようになります。
上記のデモでは、オンラインのユーザが拡張機能「TEI Japanese Editor」をインストールすることで、プレビュー画面も表示しています。
気づき
別の記事で以下のようなコメントを書きました。
なお、https://github.dev/ など、web版のVSCodeを使用することで、各ユーザが環境のセットアップを行う必要がなくなり、より簡便に編集環境を用意することができそうです。ただし、2023年1月時点ではScholarly XMLなどの拡張機能がweb版に非対応となっており、現時点でこのような環境を使用することは難しいです。
ただ今回の方法を用いると、ローカル環境のユーザ側ではScholarly XMLによるValidationを行うことができ、招待されたユーザはオンラインのVSCodeを使って簡単にセットアップができる、という形になったので、上記の課題を解決する一つの方法になり得るかもしれません。(もちろん、Scholarly XMLがweb版に対応すると解決しますが。)
まとめ
今回はTEI/XMLを対象にしましたが、これに限るものではありません。
Visual Studio Live Shareはとても便利な拡張機能です。TEIの学習の際などにも有用な環境になると思います。
TEI/XMLなどの共同編集にあたり、参考になりましたら幸いです。
Discussion