【Omeka S モジュール紹介】Scripto:転写や翻訳を行う
概要
Omeka Sに登録したメディア(画像など)に対して、転写や翻訳を可能にするモジュール「Scripto」について紹介します。
インストール
本モジュール自体のインストールは、他の通常のモジュールと同じです。
一方、本モジュールのインストールに加えて、mediawikiをセットアップする必要があります。
Omeka Sが動作している環境であれば、mediawikiのセットアップに必要な環境も揃っているはずですので、以下のコマンドなどにより、mediawikiのダウンロードやセットアップを行います。
wget https://releases.wikimedia.org/mediawiki/1.40/mediawiki-1.40.0.zip
unzip mediawiki-1.40.0.zip
mv mediawiki-1.40.0 /home/bitnami/htdocs/mediawiki
セットアップの環境後、例えば以下のようなURLから、mediawikiのAPIのURLにアクセスできます。
https://omekas.aws.ldas.jp/mediawiki/api.php
上記のURLをScriptoモジュールの有効後に表示される設定画面に反映します。
アイテムセットの作成
本モジュールの利用にあたっては、transcribeの対象とするアイテムを含むアイテムセットを指定する必要があります。
今回は、以下のアイテムセットを例に使用します。
https://omekas.aws.ldas.jp/omeka4/s/bootstrap/item-set/9
プロジェクトの追加
管理画面右下のモジュールに「Scripto」が追加されます。そのリンクから以下のダッシュボードを開き、プロジェクトを作成します。
タイトルとアイテムセット、および転写したテキストをインポートするためのプロパティを指定します。本モジュールでは、プロジェクトにおいて転写内容が承認されるまではアイテムのメタデータとして記録されず、転写内容が承認され、プロジェクトにおいて後述するコンテンツのインポートを実行後、ここで指定したプロパティの値として登録されます。
右上のActions
ボタンからSync project
を選択する。
以下のように、アイテムが登録されます。
サイトに追加
転写のプロジェクトは独立したページが用意されます。そのため、当該ページにアクセスするため、Omeka Sの公開サイトのナビゲーションなどにプロジェクトへのリンクを設置します。
プロジェクトの公開ページ
プロジェクトは以下のような公開ページを提供します。
各メディアは、以下のような編集画面を持ちます。画面左にメディアが表示され、画面右にエディタが表示されます。また承認済みか、完了済みか、等のフラグを持ちます。
https://omekas.aws.ldas.jp/omeka4/scripto/s/default/1/1/8/10/edit
管理画面では、更新履歴等が閲覧できます。
各アイテムの編集履歴も閲覧できます。
データはmediawikiに保存されます。
https://omekas.aws.ldas.jp/mediawiki/index.php?title=1:8:10
管理画面においても、以下のように登録したテキストデータを確認できます。
インポート
状態がApprovedになったメディアについては、「Import content」から、mediawikiから、Omeka Sのメタデータとして登録できます。
結果、以下のように、テキストデータがメタデータとして登録されます。
まとめ
プロジェクトごとに、以下のようにReviewer等を設定することができます。
他にも様々な機能が提供されていますので、柔軟にプロジェクトの設定を変更することができそうです。Omeka Sを用いた転写・翻訳等を行う際の参考になりましら幸いです。
Discussion