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[Gemini CLI]設計思想を言語化させ、その思想で開発させる

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はじめに:なぜAIと設計思想か

生成AIは正解を出す確率が向上したが、それは正解のうちの1つであり、「よりシステム・ビジネス環境にマッチした正解」を出す必要がある。
プロジェクトや製品に伏流する設計思想をAIも認識しないと、微妙な設計のブレがリスクや負債となってしまう。
そのため、AIにも設計思想を認識させ、開発に参加してもらう。

やり方

  1. Gemini CLIを使って設計思想をまとめてもらう
  2. その設計思想をレビューして、gemini.mdに保存
  3. Gemini CLIは設計思想をもとに構築を行う

1. Gemini CLIを使って設計思想をまとめてもらう

まず、自分たちの暗黙のルールや思想を言語化させる。

│  > gasフォルダ内の各処理を参照して、設計思想を要約してください  │
✦ 承知いたしました。gasフォルダ内の各プロジェクトの構成から、設計思想を要約します。

  全体として、これらのGoogle Apps Script(GAS)プロジェクトは、各種SaaSとGoogle 
  Workspace(特にスプレッドシート)を連携させるためのハブとして機能しており、以下の様な設計思想に
  基づいていると考えられます。

  1. スプレッドシート中心設計
  多くのプロジェクトにsheet.jsが含まれていることから、スプレッドシートを簡易的なデータベース、設定
  ファイル、あるいは処理結果の出力先として利用する思想がうかがえます。これにより、プログラミング知
  識がない人でもデータの閲覧や一部設定の変更が容易になります。
  
(後略)

2. その設計思想をレビューして、gemini.mdに保存

生成AIが抽出した思想はチェックして、gemini.mdに保存する。
gemini.mdの作成はGemini 2.5proに依頼した。

できた設計思想は以下参照
https://zenn.dev/nag8/articles/5f3092aae60d0f

https://zenn.dev/nag8/articles/5f3092aae60d0f
この内容をもとにgemini.mdを作成したい

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承知いたしました。ご提示いただいた Zenn の記事「銀苔設計」の思想に基づいて、Gemini にその設計思想を理解させ、準拠させるための gemini.md を作成します。

この gemini.md はシステムプロンプトとして機能するように作成します。これを配置したディレクトリで gcli を実行すると、Gemini は常に「銀苔設計」を理解した熟練のGASアーキテクトとして振る舞うようになります。

(後略)

3. Gemini CLIは設計思想をもとに構築を行う

Gemini CLIが設計思想を加味できるようになったので、開発を依頼する。
画像は一例。

以前と比べて「気を付けてほしいポイント」を通ってもらえている印象がある。

最後に

生成AIはデフォルトでは新規参画者と同じであり、オンボーディングをしたほうがいいかもしれない。
チャットを続けることでチューニングされるように、自分たちに早期にチューニングさせたほうがいい。

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