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PC置換の方針

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はじめに

企業としてデバイスにはライフサイクルがあり、調達〜準備(以後キッティングと呼称)〜使用〜廃棄または返却というフローを流れる。
このうち、従業員からPCはどう交換すればいいか。戦術は少なくとも2つある。

消極的置換戦術

ユーザーからPCが不調という連絡を受けた際に新PCを付与する。PCのライフサイクルを最大限に活用して、表面上のコストを抑えることができるが、以下の隠れたコストが存在する。

  • 突発的にPCが不調となることで従業員の業務のダウンタイムが発生する。また、交換にあたる対応は最優先となるためcorp-ITのスケジュールが変調する。
  • 性能が劣化したPCを使い続け、従業員体験が低下する
  • PCが物理的に使用不能になるまで使い続けるため、PC本体のライフサイクル(寿命)を最大限に活用できる。
    • 新しいPCの購入やリースの頻度が下がり、ハードウェアにかかる直接的な費用を短期的に低く抑えることができる。
  • PCの機種や購入時期がバラバラになるため、資産管理が煩雑になる。

積極的置換戦術

計画的なアプローチであり、一般的には3〜5年のリースサイクルや減価償却期間に合わせて行う。

  • 突発的なPCの故障を防ぎ、業務の中断をなくす。交換作業も計画的に実施できるため、従業員への影響を最小限に抑えられる。
  • 従業員は常に快適な性能のPCを利用できるため、PCの動作が遅いといったストレスから解放され、本来の業務に集中できる。
  • 故障対応のような突発的な業務が減り、計画的な運用が可能になる。
  • PCの機種を標準化しやすく、キッティング(初期設定)や管理が効率化される。
    • IT関連予算の計画が非常に立てやすくなる。

積極的置換を採用する場合、以下を管理して交換スケジュールを策定する必要がある。

  1. PC台帳
  2. PC台帳に紐づくリース、レンタル契約台帳

どちらを採用するべきか?

従業員の役割やPCの用途に応じて戦術を使い分ける「ハイブリッド戦術」もある。エンジニアはPCでの環境構築工数が多く、そのため消極的置換を望むこともある。

最近はAIがPC上で動きやすいように、NPUを積んだPCもある。AIは性能について急激な競争が発生しており、特にNPUを積んだPCについては積極的置換を取り入れれば成長への競争力を確保できる。

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