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chatGPT検索の限界を超える?「直通ライブラリ化」の発想で構造を最適化する試み

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🔧 はじめに:なぜ“Web検索”は重いのか

GPTのWeb巡回(search/open_url)はざっくり以下のステップで処理されている

キーワード抽出 → 検索クエリ生成 → 複数ページの巡回 → 要約 → 整合性処理

この多段階構造が重さの本質。特に整合性フェーズで情報の再構成コストが高い。
「ちょっと調べたい」だけで数百ms以上、API料金や処理遅延が発生sityau.

🍳 発想の出発点:メシ作りながら思いついた

「ライブラリ的に接続できたら軽くなるのでは?」
Pythonの外部ライブラリみたいに、構文ベースで意味判断させて“直通ルート”を使う仕組み。

🧩 仮設計:構文トリガー×意味タグ付け×外部接続

処理フローはシンプル化できる:

[例:法的に?] → [構文トリガー] → [“法”タグ付け] → [六法DBへ直通接続]

GPT側は「構文の意味」を判定するだけ。接続側はJSONやAPIで応答を返すだけの軽量ルート。

📦 検索構造の再設計という観点

  • 実質的には「検索」を“リクエスト設計”に置き換える発想。
  • 利用者は「ただ話す」だけで知識ベースに接続できる。
  • この構造は「構造型分散知能」と呼べるかもしれない。

🧠 使用イメージ(仮)

# ユーザー入力:『刑法でこれってアウト?』
# GPT判断:構文トリガー → 法的意味タグ → 六法ライブラリ選択
query = '強要罪 該当'
result = get_from_rokupou_db(query)  # 自鯖六法JSONを読み込み
return result

JSON構成例

{
  "part": "第一編 総則",
  "chapter": "第一章 通則",
  "section": null, 
  "article": "第一条",
  "paragraphs": [
    "この法律は、日本国内において罪を犯したすべての者に適用する。"
  ]
}

Python構成例

📦 Flask API全文
from flask import Flask, request, Response
import json
import os
import re

app = Flask(__name__)

CONSTITUTION_PATH = "/mnt/data/external_knowledge_library/legal_db/constitution.json"

def load_constitution():
    print(f">>> 読み込み中: {CONSTITUTION_PATH}")
    if not os.path.exists(CONSTITUTION_PATH):
        print(">>> ファイルが存在しません!")
        return []
    with open(CONSTITUTION_PATH, "r", encoding="utf-8") as f:
        raw = f.read()
        cleaned = re.sub(r'[\x00-\x08\x0B-\x0C\x0E-\x1F]', '', raw)
        return json.loads(cleaned)

@app.route("/api/law")
def search_law():
    keyword = request.args.get("keyword", "").strip()
    if not keyword:
        return Response(json.dumps({"error": "keyword is required"}, ensure_ascii=False), mimetype="application/json")
    data = load_constitution()
    results = [
        entry for entry in data
        if keyword in entry.get("title", "") or keyword in entry.get("text", "")
    ]
    return Response(json.dumps(results, ensure_ascii=False), mimetype="application/json")

if __name__ == "__main__":
    app.run(host="0.0.0.0", port=5000, debug=True)

※全文は以下のGitHubでも確認できます
https://github.com/nachi-mikage/external-knowledge-library

🔚 結論として:

chatGPTのレスは統計的な予測生成であって、入力に対する“それっぽい応答”を構築してるに過ぎない。つまり、ユーザーが期待するような「出典つきの明確な根拠」にはなりづらい。
さらに、Web巡回をさせると「キーワード抽出 → 検索 → 巡回 → 要約 →整合」みたいな多段処理になってトークン爆食いでスレ寿命が溶けるという地獄仕様になる。
そこで、構文トリガーからAPI鯖へ直通ルートを組むことで「巡回ルート」をバイパスし、GPTから即応で明確な根拠を持ったレスを引き出せる構造にした。

🧩 拡張の可能性

今回は六法全書を喰わせてるけど、他国の法律・哲学・宗教(聖書/仏教経典)・心理学など、パブリックドメインの知識領域に全対応できる。
しかもこれ、ローカルLLM構築時にも同じ構造が使える。
自作AIが迷子になる前に「トリガー → 意味タグ → API分岐」の構造を入れておくと、どんなモデルでも汎用的な知識アクセスができるようになる。

デメリットはただ一つ。
データ整理が永遠に終わらない可能性があること。
そこだけは、わりと本気で虚無に飲まれる危険性あり。

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