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3Dプリンタでトップレイヤーの下に意図しない別の色が印刷されるのを防ぐ方法

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3Dプリンタでトップレイヤーの下に意図しない別の色が印刷されるのを防ぐ方法がわからず、試行錯誤した内容を記録として残します。

やりたかったこと

Bambu A1 miniで、表から裏まで同じ色の平面アイテムを作成しようとしました。
具体的には、以下のキャラクター(テレサ)の平面データに厚みを持たせてキーホルダー化する想定でした。

使用ツール:

  • CAD:Fusion 360
  • スライサー:Bambu Studio

発生した問題

白い面の内部(インフィル部分)に黒いフィラメントが混ざって印刷され、表面がうっすらグレーに濁る現象が発生しました。

プレビューでは一見正常に見えるものの、レイヤービューで確認すると内部に黒いパスが生成されており、トップ層の色が薄い箇所で下の色が透けて見える状態になっていました。

上の画像が問題が発生していた際のスライス結果です。

原因

原因は、1つのオブジェクトの中で複数色を塗り分けていたことにありました。
Bambu Studioの「塗り分けツール(バケツ)」で色を指定しても、
オブジェクトが一体構造の場合、内部処理で層ごとに色が混在することがあります。

解決方法

スライサー上でオブジェクトを色ごとに分割し、それぞれに直接フィラメント(色)を割り当てることで解決しました。

対応手順

  1. Fusion 360でオブジェクトを分割

    • 白・黒・青といったパーツごとに個別のボディを作成
    • STL書き出し時もそれぞれを独立したオブジェクトとして書き出す
    • (元々の問題が発生していた印刷時にも、同様の出力は行っていました)
  2. Bambu Studioで色を直接割り当て

    • 読み込んだオブジェクト上で右クリックし、「分割 → オブジェクトに」を実行
    • 左側のオブジェクトリストで、それぞれに対応するフィラメント(色)を直接割り当てる
      ※「塗りつぶし(バケツ)ツール」は使用しない

結果

上記の方法により、トップレイヤーの下に他の色が印刷されてしまう事象は解消されました。
出力結果では、表から裏まで均一な白・黒・青の面で構成され、
スライスプレビューでも他色の層が存在しないことを確認できました。

画像右側のアイテムが今回の修正版です。表から裏まで同じ色の層で印刷されているため、白の面でも濁りがありません。

まとめ

  • Bambu Studioの「バケツツール」での塗り分けは、単一オブジェクトでは内部に別の色が混ざる可能性がある
  • Fusion側で色ごとに別オブジェクト化し、Bambu Studioで分割。個別にフィラメントを割り当てることで防止できる。
  • 操作手順は「右クリック → 分割 → オブジェクトに」→「各オブジェクトに色を直接設定」。

この手順により、明るい色のトップレイヤーの下に暗い塗りつぶし色が印刷されて濁ってしまう事象を解決することができました🙌

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