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XServerSNSを使ってMisskeyサーバーを建ててみた

2024/12/03に公開

全額キャッシュバックキャンペーンに釣られて、XServerSNS(以下、XSNS)を契約したので使用感をまとめてみようと思います。記事の前半は契約と設定、後半は感想です。

📝サーバーの契約

詳細はXSNSのマニュアルを参照していだだくとして、ここでは躓いた点のみ記述します。

今回は独自ドメイン(注1)を選択したのですが、Cloudflare側でNSレコードを指定のネームサーバーに設定した上で、24時間以上経過しても「指定されたドメインのネームサーバーが正しくありません」というエラーが発生しました。
私の場合は、ドメインをXServerDomainで契約しているので、一度ネームサーバーをXServer側に設定し、契約後にCloudflare側に戻す操作で問題を解決しました。他のレジストラでドメインを契約している場合は、契約で躓く可能性があります。

注1: サブドメイン

🖥サーバーの情報

スペック

今回契約した「おひとりさま」プランのスペックをMisskeyのサーバーメトリクスで確認した情報です。

CPU: 2 Logical cores AMD EPYC-Milan Processor
RAM: 1.1GB
Disk: 96.7GB(System: 14.7GB)

SNSパネル

SNSパネルで操作や閲覧が可能な情報です。

操作

  • サーバー再起動
  • 公開設定の変更

閲覧

  • CPU,メモリの使用率(スペック情報無し)
  • ディスクの容量と使用率
  • アプリケーション名
  • 収容ホスト名
  • サーバー名
  • 設定ドメイン名
  • プラン名
  • 契約状態
  • SNSログインURL

以上です。収容ホストのIPアドレスはパネル上で確認できません。

☺️良さげなところ

XServer社のグループ企業であるShinCloud社が運営するシンVPSの同スペック帯の価格と同程度でありながら、フルマネージドなサービスであることを考えると、小規模な利用であればかなりコスパが良いサービスだと思います。

初期状態でメールサーバーが設定されていました。メールの世話もしてくれるようです。ただ、iCloudには届かなかったので変更しました。

🤔気になるところ

ユーザーがデータベース(投稿データ)やメディアデータのバックアップをすることはできません。利用規約の第4章の第13条(バックアップについて)1項には下記の様な記述がありますが、ユーザーがそれらを行う手段は提供されていません。

弊社は、利用者のデータについて、バックアップを行う義務を負わないものとします。
利用者は、データの消失、毀損など万一の可能性に備え、利用者自身でバックアップを行う必要があるものとし、これに了承するものとします。

サーバーに対する操作は再起動のみとなっているため、何らかの脆弱性によってサーバーが乗っ取られたり、不正にデータが引き出されてしまっていることに気がついたとしても、即座に何らかの対応(例えばシャットダウン)を行うことができません。

モデレーション関連の問題として、フォロワー限定投稿やダイレクトメッセージの内容に対して通報があった場合に、その内容を確認する手段がないため、対応が遅れたり、対応できない場合があります(アップロードされたメディア等のコンテンツについては見ることができます)。

📚その他

独自ドメインの場合は、Cloudflareのネームサーバーを使用してサーバーのIPアドレスを設定することでCloudflareを経由した通信ができます(非公式)。

NSレコードを指定しても通らなかった件は、Cloudflare側でNSレコードを設定した後にDNSチェッカーを確認したところ、一部の地域(半分以上)で結果の取得に失敗していたので、Cloudflare側の問題かもしれません(既に同じ様な運用をしているドメインで試したところ、同じ様な結果だったので反映待ちではなさそうです)。

マニュアルのネームサーバーの設定後半に、(XServerDomainでドメインを契約している場合は)ネームサーバーを簡単に設定できるというように書かれていますが、サービス契約前はこの項目が表示されないので、手動でネームサーバーを設定する必要があります(サービス契約後に表示されていました)。
過去の仕様では、契約を行っていないサービスのネームサーバーも選択可能だったのでマニュアルが更新されていないのだと思います。

サーバーのIPアドレスにアクセスするとNGINXのウェルカムページが表示されました。バージョンは1.26.2でした。

🪫まとめ

XSNSは、不特定多数が参加する大規模なコミュニティでの利用にはあまり適していないように思います。ですが、企業や自治体が情報を発信したり、身内のサーバーやbotの運用といった、比較的管理が行き届きやすい用途には適したサービスだと思います。

気になる点はいくつかありますが、サービスの提供が始まったばかりということもあり、今後の改善に期待したいところですね。

以上

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