Geminiにチャット履歴を学習して回答するパーソナライズ機能と、履歴を残さない一時チャット機能が追加
GoogleはGeminiアプリの新機能としてチャット履歴を学習して回答するパーソナライズ機能と、チャット履歴に残らない一時チャット機能を発表しました。
応答を最適化するパーソナライズ機能
新しいパーソナライズ設定をオンにすると、Geminiが過去の会話からユーザーの文脈やスタイル、好みを学習し、よりユーザーに最適化された応答を生成するようになります。この機能は「一時チャット」とは独立しており、ユーザーは用途に応じて使い分けることが可能です。
具体的な利用例
公式ブログでは、以下のような利用例が紹介されています。
- コミックキャラクターの誕生日パーティー: 以前、好きなコミックのキャラクターについてGeminiと話したとします。その後、「私だけの誕生日パーティーのテーマを考えて」と頼むと、そのキャラクターをテーマにしたパーティーを提案してくれるかもしれません。
- YouTubeチャンネルのアイデア: 以前、日本文化に関するYouTubeチャンネルのアイデアをGeminiとブレインストーミングしたとします。「私の興味に合った新しいコンテンツのアイデアを教えて」と尋ねると、「初めての挑戦」といったテーマで、新しい日本食や伝統工芸に挑戦する動画のアイデアを提案してくれるかもしれません。
プライバシーを保護する一時チャット機能
Geminiでの会話を履歴として保存せず、AIモデルの学習にも利用されないようにする新しい機能です。ユーザーはプライバシーを気にすることなく、一時的な質問や機密情報を含む作業を行えます。
チャット履歴がGoogleアカウントに保存されず、AIの学習データからも除外されるため、仕事で扱う機密性の高い情報や、プライベートなアイデアの探求などを、安心して行えるようになります。
一時チャットは、ユーザーへの返信や、ユーザーから提供されたフィードバックを処理するために最大72時間保存されます。
設定方法
パーソナライズ機能はデフォルトで有効になっています。
設定を変更するには、Geminiの設定から[Personal context]、続いて[Your past chats with Gemini]を選択します。
一時チャット機能を利用する場合は、新しいチャットを開始する際に画面上部のメニューから「一時チャット」を選択します。
注意点
新機能は2025年8月13日から数週間かけて順次展開されるとのことです。本記事執筆時点では筆者の環境でまだ利用できませんでしたが、近いうちにすべてのユーザーが利用可能になるようです。
活用例
- 業務利用: 業務で扱う機密情報やソースコードを含んだ質問を、履歴を残さずに行う。
- プライベートな相談: 履歴に残したくない個人的な悩みや、他人に知られたくないと考えていることについて相談する。
- 一時的な作業: 一度きりの情報検索や、定型文の生成など、履歴に残す必要のないライトな作業に利用する。
料金
今回発表された新機能は、追加料金なしで利用できます。
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