RPGツクールMZで「Failed to initialize graphics.」エラーが発生した際の対応

発生した事象

RPGツクールMZでプロジェクトを作成後、未設定の状態でテストプレイを実行しようとすると以下のエラーが表示され、正常に動作しなかった。

エラーメッセージ

Failed to initialize graphics.
また、デベロッパーツールのコンソールに以下のエラーが出力
rmmz_managers.js:2036 Error: Failed to initialize graphics. at Function.SceneManager.initGraphics (rmmz_managers.js:1913) at Function.SceneManager.initialize (rmmz_managers.js:1885) at Function.SceneManager.run (rmmz_managers.js:1874) at Main.onEffekseerLoad (main.js:150) at _onRuntimeInitialized (effekseer.min.js:35) ... SceneManager.catchNormalError @ rmmz_managers.js:2036 DevTools failed to load SourceMap: Could not load content for chrome-extension://njgcanhfjdabfmnlmpmdedalocpafnhl/js/libs/pixi.js.map: System error: net::ERR_FILE_NOT_FOUND

調査と対応

1. WebGLの動作確認

まず、ブラウザ環境でWebGLが正常に動作しているかを確認するため、WebGL Test にアクセスしました。
結果、「Your browser supports WebGL」というメッセージが表示され、WebGLが有効であることを確認。

2. ツクールMZ内部での問題の調査

RPGツクールMZは内部的にElectronを使用しています。この環境でWebGLが制限されている可能性があるため、プロジェクトフォルダ内にある package.json ファイルを確認しました。

3. 対応内容

package.json ファイル内の "chromium-args" 設定を以下のように変更しました：

修正前：

{
 "chromium-args": "--force-color-profile=srgb"
}

修正後：

{
    "chromium-args": "--ignore-gpu-blacklist --disable-software-rasterizer"
}

この設定により、ElectronがWebGLを利用できる。

4. 結果

package.json の修正後、テストプレイを実行すると正常に起動することを確認。

Version 1.8.1

「Failed to initialize graphics.」エラーの件追記
テストプレイやプロジェクトを保存するとpackage.jsonが戻る。
根本原因はディスアダプター「AMD Region」が停止していたこと。
これを有効にしたらpackage.jsonを書き換えることなくテストプレイ可能になった。