OCI only lives twice, but Oracle Database is still alive.
はじめに
この記事はJPOUG Advent Calendar 2024およびOracle Cloud Infrastructure Advent Calendar 2024シリーズ2の24日目の記事になります。
なお、この記事はポエムのため、一部の内容に不正確な点があることをあらかじめご了承ください。[1]。
今年の9月にラスベガスで開催されたOracle Cloud World 2024(以下、OCW 2024)では、いくつかの大きな発表がありました。
メディアなどの記事を読む限り、OCW 2024での発表についてほとんどがポジティブな評価をしており、Oracleの株価も上昇しました。ただ、私個人としてはそれらの評価とは相反して、OCIは大きな転換期を迎えたと受け止めました。
OCW 2024でのトピック
OCW 2024でのラリー・エリソンによる基調講演では以下のメッセージとともに、オープンなマルチクラウド時代の幕開けとAI+クラウドセキュリティの強化についての発表がありました。
Open MultiCloud Era & AI + Cloud Security
- Oracle and Amazon Web Services Announce Strategic Partnership
- Oracle Offers First Zettascale Cloud Computing Cluster
- Oracle Strengthens Organizations’ Cloud Security Posture by Separating Network Security from Network Architecture
これまでに、OCIとAzureやGoogle Cloudとの戦略的パートナーシップの強化についての発表がされていたため、(過去にラリー・エリソンが敵対的な発言をしていた)AWSに対する包囲網を着実に整備しているとの見方もありましたが、OCW 2024でのAWSとの戦略的パートナーシップの発表により、そうではなかったことが明確になりました。
また、生成AIに関する発表についても、昨年のように生成AI機能(ソフトウェア)の発表がメインではなく、生成AI基盤(ハードウェア)の発表がメインとなっていました。
OCIはどこに向かうのか?
OCW 2024でのこれらの発表から、今後のOCIの方向性として何を読み取るべきなのでしょうか?
ポジティブにOCIの新しい時代の幕開けだと捉えることもできますが、私個人としては、OCIがパブリッククラウドサービスプロバイダーとして独立して生き残る戦略を諦めたのだと理解しました。
その予兆はOCW 2022でリリースを発表したいくつかのクラウドネイティブ系のサービス(CDNなど)がリリースされることがなく闇に葬られたときから感じてはいたのですが、今回の発表により明確になったように思います。
おそらく、今後のOCIはOracle Databaseをコアサービスとして提供するPaaSプラットフォームを志向して行くのだと思います。生成AI基盤もそれを補完する位置づけになるのではと思っています。
OCIが大きな転換期を迎えたのはこれが二度目だと思います。一度目はGen1サービスがひっそりと終了したとき、二度目はGen2が独立したパブリッククラウドサービスプロバイダーとしての生き残りを諦めたとき(今回)です。
終わりに
例え、OCIが独立したパブリッククラウドサービスプロバイダーとして生き残ることを諦めたとしても、OCIのマルチクラウド戦略により、今後もOracle Databaseはコアのサービスとして生き残り続けると思います。
なので、再びORACLE MASTERが注目される時代が来るのではないでしょうか。みなさん、OCIの認定資格じゃなくてORACLE MASTERを取得しましょう〜。
おしまい。
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このポエムは同名のタイトルで発表した自社イベントでのLTが元ネタです。 ↩︎
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