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DXって何をすればいいの?と質問されて

2024/01/29に公開

先週、同い年の行員と1日会う機会があって、ふとした質問をされたんです。
これがまぁ難問で、どう回答したらいいか結構悩んだんですが、その思考を書いてみようと思います。

まず、質問の内容ですが、「DXって聞くけど具体的に何をしていいかわからない」ってものでした。
確かになぁっていう印象はありますね。そもそもDXってかなり抽象的で幅も広く、
紙管理からExcel管理になるだけでDXしたって事例もあったりします。
Excelがダメと言っているわけではなくて、データモデリングされていてうまく扱えればそれも立派なDXだと思います。
でも、回答するにしてもかなり幅があるので、場合分けが必要だなと思いました。
そこで、以下の2パターンで考えてみます。

ペルソナ①
 ・ITに関しては全くの音痴
 ・大学は文系で数学は苦手
 ・スマホは使える
 ・パワポ、エクセルは使える
 ・日常生活や日々の仕事でITを使いたい

ペルソナ②
 ・仕事で自分の業務をシステム化したい
 ・ITに関して少しだけ勉強中
 ・でもシステムの専門家であるわけではない
 ・部下も数人いて、自分の業務知識に関しては自信がある

※ペルソナ・・・元々は心理学用語でしたが、システムの世界では利用者を抽象化してパターン化する時に使用します。
 複数の特徴をまとめてグルーピング化し、分析・設計時に使うのが一般的です。

ペルソナ①の場合

このパターンの人が2024年1月のタイミングで何にトライすべきかと考えたら、
それはAIの使いこなしだと思います。業界用語的に言えば「プロンプトエンジニアリング」になりますが、
カタカナワードを使うとわからなくなってしまうと思います。
あえて誤解を恐れずに、日本語的に言えば、「Google先生からChatGPT先生への乗り換え」じゃないかと思います。
Google先生もかなり優秀ですが、基本的には検索で得たい内容を想定し、検索キーワードを考えるという
テクニックが必要です。ChatGPTにも同じようなものが必要で、うまい回答を得るためには前提条件が必要です。
そのテクニックを学ぶのが一番いいと思います。

では、どうすれば学べるかですが、使ってみるのが一番いいでしょう。
月額3000円くらい必要になりますが、ChatGPTを契約してしまいましょう。
そこでMyGPTsを使って、情報を得る方法が変わってきていることを実感するのがいいと思います。
MyGPTsは、簡単に言えば自分の意図した回答をしてくれるように教え込んだ自分専用のGPTです。

私が使っているGPTの例を参考に開設します。作っているGPTにはおよそ以下の内容を教え込んでいます。
・IT系セミナーでAIに特化したものをwebから抽出すること
・東京駅から1時間圏内で行けるセミナーを選ぶこと
・素人向けというよりは、エキスパート向けのセミナーにすること
・リスト形式で回答すること
・セミナーへのリンクも記載すること
こういう感じの仕込みをしておいて、確認したいときにMyGPTsを起動して、「直近2か月のセミナーを教えて」
というと回答してくれます。

ちなみに、もっと目的に特化した情報を聞くこともできます。例えば、X(Twitter)のハッシュタグを指定して
その内容をベースにしたり、Youtube動画で視聴回数の多いものを参考にして回答させるとか、です。
なお、現状ではYoutube動画の中身までは見てくれないので、概要欄とかメタ情報までを参考にする程度です。

ペルソナ②の場合

このパターンは少しITを理解する必要が出てきます。
目指すべき世界観としては、専門家ではないが、業務をシステム化することができるということだと思います。
少し難しく言えばRFP(Request For Proposal)を書けるのが目指すべき着地点です。
主な内容としては、①プロジェクトの概要・目標、②スコープ、③スケジュール、④予算などになります。
非エンジニアの場合、②のスコープが難しいと思います。より具体的に考える場合、機能と非機能に分けて考えるといいと思います。

機能と非機能の例をChatGPT先生に聞いてみるとこんな感じです。

機能要件の例:
・ユーザー管理:ユーザーの登録、ログイン、ログアウト、パスワードリセットなどの機能。
・データ管理:データの作成、読み取り、更新、削除(CRUD)などの機能。
・検索機能:特定のキーワードや条件でデータを検索する機能。
・レポート生成:特定のデータを基にレポートを生成する機能。
・通知機能:特定のイベントが発生したときにユーザーに通知を送る機能。

非機能要件の例:
・パフォーマンス:システムが一定の速度で動作すること。
・可用性:システムが常に利用可能であること。
・セキュリティ:システムがデータを安全に保管し、不正アクセスやデータ漏洩を防ぐこと。
・スケーラビリティ:システムがユーザー数やデータ量の増加に対応できること。
・互換性:システムが特定のデバイスやブラウザ、オペレーティングシステムと互換性を持つこと。

機能のほうは作りたいものによって変わるのであくまでも参考です。非機能のほうもいい回答してくれますね。
しいて言えば性能要件も追加するとなお良いと思います。

このような項目を考えながらシステム化していくのですが、進める上で重要なことを記載しておきます。
より良いものを作る場合、WhyとHowを重視することです。
例えば、何かを提案されたときになぜそれが必要なのか、それをどのように作っていくのかに
ついて興味を持つことです。

スキルレベルに、素人→仕事でつかえる→プロという段階があったとして、
その段階をアップさせる一番の原動力は興味です。
特に最近だと実際に人に聞かなくてもChatGPT先生に聞くとかなりいい回答をしてくれるので、
プロフェッショナルな人と会話するときにも助けになると思います。

まとめ

今回は2つのペルソナを想定して、私なりのオススメなアプローチを考えてみました。
最近ではテクノロジーの恩恵を受けるか受けないかで仕事の質が全然変わってくるので、
少しでも考えられると良いのでは、と思います。

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