🔗

TechVerse2025参加レポート

に公開

TechVerse202

小林です。
最近特に暑いですね。皆様は熱中症などにはなっておりませんでしょうか。

今回はTechVerse2025というイベントに参加してきましたのでそのレポートです。

はじめに

イベント概要

2025/06/30, 07/01の二日間にかけて開催されたLINEヤフー株式会社が主催する技術カンファレンスです。
https://tech-verse.lycorp.co.jp/2025/ja/

tl:dr;

  • 自社開発ならでは強みがたくさんあった。自分たちでプロダクトを持っており、それを試しながら検証ができることは、自社開発スキルの向上や開発モチベーションの向上に寄与していると感じた。
  • 登壇内容はどれも「技術を手の内化」している印象で、「実際にやってみて気づいた点」が多く、どの会社にも参考になる部分が多いと感じた。
  • 何より、ボトムアップでの改善が多く、「まずはやってみる、そして改善していく」という姿勢を現場社員が各自で考えながら業務を進めていくことの重要性を改めて感じた。

アクセシビリティ改善の実践:プロダクトにおける具体的な取り組みと課題

基本情報

サマリ

  • LINEGIFT、Yahoo!JAPANSearch、社内WebAccessibilityTeamdでのアクセシビリティ(a11y)改善の取り組みについてのお話。
  • LINEGIFTでは、例としてループするアニメーションではなく5秒以内のアニメーションがよいという点について「実際に開発者に体験してもらう」ことで「自分事」として捉えてもらうようにした。
  • WebAccessibilityTeamでは、Yahoo!とLINEのa11yを統合し、ガイドラインを基に普及活動を行っている。ガイドラインを10分割して各メンバーに持ち帰ってもらうなどの活動を実施している。

感想

  • 実際にa11yに取り組んでいる方々のお話が聞けたのは良かったです。また、こういった改善活動が現場からのボトムアップで実施される文化があることは素晴らしいと思いました。
  • 自社においては、まずはa11yの重要性を理解することから着手していくべきと思いました。

数字が導く洞察:Webパフォーマンスとビジネス指標の相関を探る

基本情報

サマリ

  • Webパフォーマンスの指標として「CoreWebVitals」があり、LCP(Largest Contentful Paint、ページが表示されるまでの時間)やCLS(Cumulative Layout Shift、視覚的な安定性)などが含まれる。
  • これらの指標を分析していくと、LCPとCVR(Conversion Rate、ユーザが特定のアクションを完了する割合)は相関があることや、逆に離脱率とLCPは関係がなさそうだといったことが分かる。
  • これらはWebパフォーマンスとビジネス指標を可視化する仕組みであり、「ダッシュボードで分析できること」や「サポートがあること」といった評価ができるような仕組みを作っておく必要がある。
  • Webパフォーマンス改善のTipsとして、フロントエンドには「クリティカルレンダリングパス」を考えることや、バックエンドはプロファイリングツールを使って分析するといったことがある。

感想

  • Webパフォーマンスはビジネスに直結するため、こだわるべき部分であることを再認識しました。
  • また、まずは「計測」できないことには始まらないため、社内での計測の仕組みを再確認したいと思います。
  • 最後に、このような「計測・分析」が標準化されているのは素晴らしいと感じましたので、自社でも同様に「標準化」を進めていきたいと思いました。

文字コントラストを改めて考える

基本情報

サマリ

  • 障がい者の見え方は様々で、年齢や環境によっても変わる。
  • WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)はWebのアクセシビリティガイドラインで、最新バージョンはWCAG2.2(2023年推奨)。現在、WCAG3.0は検討中
  • WCAG1.0と2.0ではコントラスト比が重要視されれていたが、WCAG3.0ではAPCA(Accessible Perceptual Contrast Algorithm)が導入され、より詳細な指標が提供された。このAPCAは文字サイズや太さなども考慮されており、「見やすさ」が数値化されている。
  • ブランドカラーの使用には工夫が必要で、多くの場合で視認性が低下する。また、計測ツールもあるのでそれらを活用していくとよい。

感想

  • 「見づらさ」に関して考える機会がなかったため、非常に勉強になりました。また、見づらさは人の感覚的な部分が大きいと思っていましたが、実際には指標があるということを知りました。
  • ブランドカラーの仕様は難しいため、注意しながら計測を行い、実装していきたいと思います。

デザインの意思決定を加速するワークショップ設計

基本情報

サマリ

  • デザインの意識決定や課題が複雑になってしまう要因はいくつかあるが、意思決定に必要なのは「納得解」である。その合意形成プロセスのために「ワークショップ」を実施する。
  • ワークショップでは「Clarify(明確化)」、「Solutions(解決策)」、「ActionPlan(行動計画)」のCSAModelを使用すると効果が高く、それぞれで「創発・収束」を行うようにしていく。
  • また、合意形成のプロセスでは「Me(個人検討)」、「We(小グループで共有)」、「Us(全体で合意)」のステップを踏むと効果的。

感想

  • ポイントは、CSA ModelとMe-We-Usのステップであり、明日からすぐに実践していきたいと思います。今回のプレゼンもこのフレームワークを意識して作られているようで、わかりやすいことが肌で感じられました。
  • 振り返ってみると、普段の研修でも意識されていることであり、特に「意思決定」をする際にはこのフレームワークに照らして構成していきたいと思います。

最後に

外部の技術イベントは多くの刺激がもらえるので参加してよかったと思います。
感想にも記載していますが、自社にて持ち帰って技術力向上に繋げていきます。

当社ではこのように、積極的に社外にもアンテナを立てて技術力向上を図っております。
社員同士切磋琢磨をしながらシステム開発を行っており、一緒に開発をしていくメンバーを募集しています。
興味を持たれた方は是非ご連絡ください!お待ちしております。

Discussion