【新人教育#1】インフラエンジニアとアプリケーションエンジニアの業務比較およびキャリアパス概要

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1. インフラエンジニアとは

主な業務内容

  • サーバ、ネットワーク、ストレージなどの基盤を設計・構築・運用
  • 例:
    • サーバ構築(Linux/Windows)
    • ネットワーク設定(ルータ、スイッチ、ファイアウォール)
    • クラウド環境(AWS, Azure, GCP)の構築
    • 監視・バックアップ・セキュリティ対策

求められるスキル

  • OSやネットワークの知識
  • セキュリティ基礎
  • スクリプトによる自動化(Shell, Python など)

2. アプリケーションエンジニアとは

主な業務内容

  • ユーザーが利用するシステムやソフトウェアを設計・開発・テスト・運用
  • 例:
    • Webアプリやスマホアプリの開発
    • 業務システムの開発(ERP, CRM など)
    • APIやデータ連携システムの開発
    • 機能追加やバグ修正

求められるスキル

  • プログラミング言語(Java, Python, JavaScript など)
  • フレームワーク・ライブラリの知識
  • データベース設計・SQL

3. インフラ vs アプリの関係性

┌───────────┐
│  アプリケーション │  ← ユーザーが直接触れる部分
└───────────┘
        ↑
┌───────────┐
│    インフラ    │  ← アプリが動く土台
└───────────┘
  • インフラは「土台」、アプリは「建物」に例えられる
  • どちらもシステム全体に不可欠な役割

(例) Web三層クライアントシステムにおける担当領域


(参考):https://qiita.com/mochi__7/items/9526b58dcb4fba816998

1. Web三層クライアントシステムとは

Webシステムを以下の3つの層に分けて構築する方式。

  1. プレゼンテーション層(フロントエンド)
    • ユーザーが直接操作する画面部分(HTML/CSS/JavaScript など)
  2. アプリケーション層(バックエンド)
    • 業務ロジックやデータ処理を行うサーバ側プログラム(Java, Python, PHP など)
  3. データ層(DB)
    • 永続的にデータを保存するデータベース(MySQL, PostgreSQL, Oracle など)

2. インフラ担当領域

  • サーバ構築
    • Webサーバ(Apache, Nginx, IIS)
    • APサーバ(Tomcat, WildFly など)
    • DBサーバ(MySQL, PostgreSQL, Oracle など)
  • ネットワーク設計・構築
    • ロードバランサ(ALB/NLB)
    • ファイアウォール設定
  • クラウド環境の基盤設計
    • AWS, Azure, GCP 上でのリソース設計
  • 運用・監視
    • リソース監視(CPU, メモリ, ストレージ)
    • セキュリティパッチ適用

3. アプリ担当領域

  • フロントエンド開発
    • HTML/CSS/JavaScript、SPA(React, Vue, Angular)
  • バックエンド開発
    • API開発(REST, GraphQL)
    • 業務ロジック実装(Java, Python, PHPなど)
  • データベース操作
    • テーブル設計
    • SQL作成・チューニング
  • テスト・リリース
    • 単体テスト、結合テスト
    • CI/CDパイプライン設定(※インフラと協業の場合もあり)

4. キャリアパス例

インフラエンジニアのキャリアパス例

  • 初級: 運用・監視
  • 中級: 設計・構築
  • 上級: アーキテクト、クラウドスペシャリスト、セキュリティエンジニア

アプリケーションエンジニアのキャリアパス例

  • 初級: プログラミング、テスト
  • 中級: 設計、要件定義
  • 上級: システムアーキテクト、PM、テックリード

5. まとめ

  • インフラ:システムを支える土台を作る
  • アプリ:ユーザーが使う機能を作る
  • どちらも相互に依存しており、どちらかが欠けてもサービスは成立しない
  • キャリアは専門特化型でも横断型でも可能

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