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Pearson OnVUEの合理的配慮を申請してAWS認定試験を受験する手順まとめ

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はじめに

Pearson OnVUEでAWS認定試験を受験する際に合理的配慮を申請する手順をまとめました。受験を検討されている方のお役に立てれば幸いです。

試験情報

対象読者

本記事の対象読者は視覚に障害のある方です。具体的にはスクリーンリーダーによる画面の音声読み上げ支援なしでは受験不可能な方を対象とします。
筆者はスクリーンリーダーがなければPCやスマホを操作できません。視力については明暗が区別できる程度、具体的には網膜色素変性症による95%以上の視野欠損、身体障害者等級は最も重度とされる1級の状態です。
なお、受験料の支払いには本人名義のクレジットカードまたはデビットカードが必要になります。また、受験の申し込み最終確認は本人が電話で行います。本記事は未成年の方が自力で合理的配慮を申請する手順については説明しませんので、ご容赦ください。

注意事項

本記事はあくまで参考情報です。合理的配慮の申請が必ず許可されることを約束するものではありません。また、以下の点にご留意ください。

  • 合理的配慮の内容はWebサイトの説明と担当者からの回答が矛盾していたり、担当者の間で認識にずれがあります。実績が少なく迷っているものと思われます。曖昧な指示をされた場合は都合よく解釈して話を進めてしまったほうが良いかもしれません。
  • Webサイトの情報があまり信用できません。対応不可能と書かれていても、問い合わせてみると可能との回答が得られる可能性があります。逆に、対応可能と書かれていても、申請すると却下される恐れもあります。
  • AWS認定試験については受験システムをPearsonが提供し、試験はAmazonが主催します。通常はPearsonが許可すれば合理的配慮の上で受験できるはずですが、最終的な判断はAmazonに委ねられています。

追記: AWSのCertMetrics(受験者のダッシュボード)にmacOSとVoiceOverの組み合わせによる受験が可能であると表示されていることに気がつきました。ちょうど1年前から対応が開始されたようです。

2024-11-25 Mac VoiceOver is now supported for online proctoring (OnVUE) with Pearson VUE

https://cp.certmetrics.com/amazon/en/home/dashboard

費用について

AWS認定試験の受験料に加えて、以下の費用が必要になる可能性があります。

  • 受験の際に追加で身分証が必要になるかもしれません。たとえばパスポートを身分証として利用するなら、旅券(5年有効)の発行手数料として9,000円プラス都道府県別の手数料が必要になります。
  • 合理的配慮の申請には根拠を示す英文の書類が必要になります。筆者の場合、診断を受けている京都大学医学部附属病院で英文診断書を作成しました。事務手数料は税込10,000円でした。

※X(twitter)で身体障害者手帳を利用して申請が受理されたことがあるとの情報をいただきました。筆者は申請が長引いたり拒否されたりする可能性を考慮して英文での診断書を作成しましたが、まずは日本の公的な書類を提出してみると良さそうです。

https://x.com/ushiushix/status/1976736297084764308?s=46

許可された合理的配慮の内容

前提の確認です。AWS認定試験の受験方法は2種類あります。

  1. オフライン: 全国各地の試験センターに設置されたPCを利用して受験する方式
  2. オンライン(OnVUE): 自宅で私物のPCを利用して受験する方式

今回はOnVUEを利用して自宅受験する想定です。筆者が申請して許可された合理的配慮の内容は以下2点です。

  1. macOSでVoiceOverスクリーンリーダーを利用して受験システムを操作すること。
  2. 受験直前の自撮りによる本人顔写真の撮影を親族が代理で行うこと。

なお、合理的配慮の適用はオフライン試験とオンライン試験で分かれています。もし気が変わって全国各地の試験センターでオフライン受験したくなったら、改めて合理的配慮の申請を行う必要があります。
ところで、後になって気がついたのですが申請しなくても試験時間が延長されるようです。筆者の場合、申請していないのに試験時間が2倍に延長されていました。必要なかったのですが、取り消すのも面倒なので、そのままにしておきました。

合理的配慮の有効期間

筆者の場合、合理的配慮の決定通知書には2年間(2027年10月17日まで)有効との記述がありました。申請の内容やタイミング次第で有効期間は変化するかもしれませんが、目安として参考にしてください。

申請が許可されるまでの時系列

最初の問い合わせから申請が許可されるまでの流れを以下にまとめます。手続きにかかる時間の目安として参考にしてください。

  • 2025-09-02 合理的配慮についてPearsonに問い合わせた。
  • 2025-09-03 Pearson担当者から返事があり、Accommodation Requestを申請するようにと指示された。同日に申請を試したところ、障害の根拠となる書類として英文の医師診断書が必要であると判明して、申請を中断した。
  • 2025-09-05 英文の医師診断書の作成を京都大学医学部附属病院に依頼した。事務局いわく書類の作成は最短でも1ヶ月ほどかかるとのこと。
  • 2025-09-29 英文の医師診断書が届いた。同日に書類をスキャンして画像データとして取り込み、Accommodation Requestを送信した。
  • 2025-10-10 Pearsonから回答が届いた。内容を確認中。
  • 2025-10-13 申請した内容についての同意書をPeasonに提出した。
  • 2025-10-18 申請が許可された旨の決定通知書が届いた。

手順の詳細

ここからは合理的配慮の申請手順を詳しく説明します。初回の問い合わせを除き、申請及び担当者とのやりとりは英語で行います。

(手順1)問い合わせフォームから配慮が必要な旨を伝える

問い合わせフォームは以下のURLからアクセスできます。筆者の場合、視覚に障害があり、合理的配慮が必要であることを日本語で記入して送信しました。
この段階では必要な支援技術の詳細を伝える必要はなく、配慮してほしい旨だけ伝えれば問題ありません。そもそも問い合わせフォームには文字数制限があり詳細を伝えるのは難しいかと思います。

問い合わせフォームURL: https://www.pearsonvue.com/jp/ja/test-takers/accommodations/request-form.html

(手順2)担当者から指示が届く

問い合わせの翌日、担当者から日本語で返信のメールが届きました。以下のような内容です。
なお、この時点ではスクリーンリーダーが利用できないと説明されていますが、後に利用可能との回答がえられました。この時点では、あくまで窓口の案内をしているだけなので、合理的配慮の希望内容が許可されているかは確定事項ではありません。

担当者からの返信メール
{自分の名前} 様

お問合せいただき誠にありがとうございます。ピアソンVUEの {担当者名} と申します。

AWS試験において配慮をご希望の場合、下記リンク先より申請していただけますでしょうか?海外の部署で審査するため、全て英語でご回答いただく必要がございます。

申請フォーム: {申請フォームのURL}

詳細:https://www.pearsonvue.com/us/en/test-takers/accommodations/pearson_approve.aws.html

また海外認定団体の場合、当窓口のサポートは基本的に試験ご予約のみ承っております。措置に関するお問合せにつきましては、恐縮ですが、前述のページにございます海外窓口(英語)へお寄せくださいませ。

認定団体の承認が下りましたら、その旨と共に下記情報をご教示くださいませ。
> 
・氏名
・アカウント登録メールアドレス
・登録電話番号
・AWSから始まる受験者ID
・支払詳細(バウチャーまたはクレジットカード)

バウチャー:バウチャー番号
クレジットカード:聞きとり可能な電話番号および日程(平日10:00-16:00)

・試験および試験言語
・日程3つ(空席情報は受験者アカウントの予約ページ参照)

今回スクリーンリーダーのご利用をご希望とのことですが、Pearson OnVUEでは第三者ツールをご使用いただくことはできません。そのため、代読・代理解答者の合理的配慮措置として申請いただけますようお願い申し上げます。

※なお、代読・代理解答者の手配は受験者様ご自身でお願いいたします。

また、チェックイン時の介助者によるサポートにつきましても、同様に合理的配慮措置として申請いただければ、介助者のサポートによるチェックインが可能ですので、どうぞご安心ください。

以上、お手数ですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

{担当者名} Program Coordinator, APAC Japan
Pearson VUE National Computer Systems Japan K.K.
1-5-2 Higashi Shimbashi, Minato-ku
Tokyo 105-7118, Japan

(手順3)合理的配慮申請のアカウントを作成する

この手順以降の作業はすべて英語で行います。まずはメールに記載されたリンクを開きます。「Pearson VUE - Reasonable Adjustment Request System」というタイトルのWebサイトが表示されます。

  • 「First Time Request」という見出しの近くにある「New Candidate Registration」リンクをクリックします。
  • 住所や氏名、電話番号などの個人情報を英語で入力します。
    • フォームは英語になっていますが、CountryとしてJapanを選択するとState / Provinceのオプションに47都道府県がローマ字で表示されます。
    • 筆者の場合、電話番号は念の為+81からはじまる番号で入力しておきました。

(手順4)アカウント作成完了のメールが届く

「Pearson VUE Testing., RARS Account has been created」という件名でアカウント作成完了のメールが届きます。手順3の送信数秒後にメールが届いたので、この時点では住所や氏名などの検査は行われていないものと思われます。

(手順5)合理的配慮の申請作業を行う

以下のURLから合理的配慮申請ポータルにアクセスします。メール本文にもリンクがありますので、そちらから開いても同じページが表示されるはずです。

https://vue.onhgcloud.com/asp/HgPortal.asp

申請作業を開始するには、Start a New Request Here!ボタンを押します。
注意点としては、タイムアウト時間が短すぎてログインのセッションが頻繁に切断されます。やり直しは何度でもできるため、くじけずにトライしてみてください。


以下は入力項目についての詳細です。全6ステップで構成されています。

Accommodation Request - Step 1 - Program

An asterisk (*) indicates a required field

(*) Select your exam program from the dropdown list: Amazon Web Servicesを選択する。

Step 1は試験プログラムの選択のみです。Save for LaterかContinueボタンを押して次に進みます。

Accommodation Request - Step 2 - Test

(*) Please enter a test name before continuing.

テキストフィールドに試験の名前を入力します。筆者の場合は以下の内容で入力しました。

AWS Certified Solutions Architect

このステップも入力項目は1つだけです。次へ進みます。

Accommodation Request - Step 3 - Accommodations

このステップは入力項目が多い上に、すべて必須項目です。

(*)Request Accommodations

申請する障害の種類を選びます。選択肢は以下となります。

Request Type:

  • Attention Deficit Hyperactivity Disorder
  • Intellectual Disabilities
  • Learning and Other Cognitive Disabilities
  • Physical Disorders and Chronic Health Conditions
  • Psychological and Psychiatric Disorders

(補足)選択肢の日本語訳

  • 注意欠如・多動症(ADHD)
  • 知的障害
  • 学習障害およびその他の認知障害
  • 身体障害および慢性疾患
  • 心理的・精神医学的障害

続いて、申請する配慮の内容を選びます。選択肢は以下となります。Otherを選択すると「Please describe:」というテキストフィールドが表示されます。

Request Item:

  • Extended Time: Standard + 100%
  • Extended Time: Standard + 30 Min
  • Extended Time: Standard + 30 Min
  • Other
  • Reader
  • Recorder/Scribe
  • Separate Room

以下2つのテキストフィールドについては、各自の状況に合わせて内容を入力します。

  • *Description:
  • *Rationale:

配慮が必要な項目は追加が可能です。筆者の場合、以下2つの項目を作成しました。

2項目共通

  • Request Type: Physical Disorders and Chronic Health Conditions
  • Request Item: Other
  • Description: I have a visual impairment. Therefore, for the Pearson OnVUE online exam, I would like to request the following accommodations.

それぞれ個別に入力

  1. Rational: I would like to use a screen reader. I use the VoiceOver screen reader on macOS. I have confirmed during the Pearson OnVUE pre-exam system test that the exam can be operated with the VoiceOver screen reader.
  2. Rational: For the ID verification photo taken before the exam begins, I would like my parent to take the photo on my behalf.

Accommodation Request - Step 4 - Contacts

このステップは必須ではありません。Continueボタンを押して次へ進みます。


参考までに、このステップの項目がどのような内容か示します。

Permitted Contact List
Additional person(s) you permit Pearson VUE - Reasonable Adjustment Request System Team to discuss/contact on your behalf regarding this request. This is not a required step.

  • To add additional permitted contacts click the Add Row button
  • To remove a permitted contact click the Delete Row button

Accommodation Request - Step 5 - Guidelines

申告内容に虚偽がないことを宣言するステップです。3つのチェックボックスがあり、デフォルトでチェックがつけられた状態になっています。

Review the supporting documentation guidelines before proceeding to the next step.
All candidates who are requesting disability related reasonable adjustments should provide current supporting documentation of their condition and rationale for the requested adjustments. Reasonable adjustments are based on documentation of the current impacts of your diagnosis on your performance.

Physical Disorders and Chronic Health Conditions

  • Does your documentation contain a clear diagnosis and discuss the impacts of of your disability your performance?, I Agree
  • Was the documentation completed by a professional qualified to diagnose your disorder?, I Agree
  • Was the documentation completed within the last (1) year?, I Agree

Before proceeding, please agree to the statement(s) above.

(補足)日本語訳

次のステップに進む前に、提出する証明書類に関するガイドラインをご確認ください。
障害に関連する合理的配慮を申請するすべての候補者は、現在の状態を示す証明書類と、申請する配慮の根拠を提出してください。合理的配慮は、診断が現在のパフォーマンス(試験・業務等の遂行)に与える影響を示す文書に基づいて判断されます。

身体的障害および慢性疾患

  • 提出書類には明確な診断名が記載され、障害がパフォーマンスに及ぼす影響について説明されていますか?([同意します]チェック済み)
  • 提出書類は、ご自身の障害を診断する資格を有する専門家によって作成されていますか?([同意します]チェック済み)
  • 提出書類は過去1年以内に作成されたものですか?([同意します]チェック済み)

続行する前に、上記の記載に同意してください。

Accommodation Request - Step 6 - Documents

最後のステップです。障害があることを証明する書類をアップロードします。
筆者の環境では、Uploadボタンをクリックしようとするとツールチップにフォーカスが当たってしまい、操作できませんでした。仕方ないので、勘で適当にマウスをクリックしていたらファイルアップロードのダイアログが表示されました。請願者の助けが借りられるなら、そのほうがスムーズに作業できるかと思います。
この画面では以下のようなメッセージが表示されます。

The last step in submitting your accommodation request is uploading supporting documentation.

  • To upload your supporting documentation click on the Upload icon.
  • To view your uploaded document click the View  icon.
  • Optional: If you are unable to upload your documentation, click on the View icon in the My Forms section below for instructions on how to fax your documents.
  • I agree to the Reasonable Adjustment Request System

最後にSubmitボタンを押せば申請完了です。

(手順6)担当者からの確認メールに返信する

合理的配慮の申請を行なってから10日後に担当者から確認のメールが届きました。配慮申請の内容によって返信までの期間や担当者からの指示は異なるかと思います。一例として参考にしてください。


筆者の場合、「AWS - Accommodations - Request Parent Signature」との件名で担当者からメールが届きました。メールには2つのMicrosoft Wordファイルが添付されていました。

  1. For parent to sign - Code of Conduct - Reader.docx
  2. For parent to sign - Remote Proctored Exam Video and Voice Recording Consent for a Third Party.docx

上記の書類は受験時に不正行為を働いた場合に処罰される旨の同意書、受験時の証拠としてビデオ映像が録画されることへの同意書です。筆者は目が見えませんので、試験開始前の顔写真撮影を親が代理で行う申請をしました。上記はその点についての確認書類となります。
その後、メールの指示に従って作業を行いました。書類をプリンターで印刷して親がサインを記入し、その書類をスキャナーで画像データとして取り込み、担当者に返信しました。
当初は指示が曖昧で、書類の記入はPCで入力するのか紙に印刷するのか、署名は日本語で記入するのかなど細かく質問しました。何度かやりとりしましたが、メールは数日で返信があり、スムーズに話が進みました。

(手順7)合理的配慮の決定通知が届く

同意書の返信をして数日後に「Pearson VUE Accommodation Request Determination Letter」との件名で合理的配慮の決定通知が届きました。
メールにはPDFファイルが添付されていますので、内容を確認してください。筆者の場合は申請した2点の配慮、スクリーンリーダーの利用と顔写真の代理撮影どちらも許可された旨の記述がありました。
このPDFファイルは以降の手順で必要になります。紛失しないようにバックアップを作成しておくことをお勧めします。


筆者の場合、許可されやすいと予想して親を代理人として申請しました。振り返ってみると、本人との関係を証明する書類の提出は求められませんでした。代理人は知人や同僚など誰でも良かったのかもしれません。

(手順8)AWS受験者IDを確認する

以下のURLからAWS認定試験のダッシュボードにログインします。

ログインに使用するのはAWSアカウントではなくAWS Skill Builderのアカウントです。アカウントを持っていない場合、ページ内の「Create or Sign in AWS Builder ID」ボタンから新規にアカウントを作成できます。
その後、トップページに表示された受験者IDをメモします。受験者IDはAWSから始まる8桁の番号です。(例:AWS12345678)
なお、CertMetricsはAWSが提携している試験管理システムです。amazonドメインではありませんが正規のサイトです。ご安心ください。

(補足)CertMetricsの受験料支払いについて

合理的配慮が必要ない一般の方はCertMetricsダッシュボードからAWS認定試験の受験料支払いと予約を行います。
ところで、CertMetricsダッシュボードにも合理的配慮の申請リンクが設置されています。しかし、手続きを進めるとPearson担当者への問い合わせを促されるようです。
つまり、このダッシュボードから受験料支払いと予約を行うと合理的配慮が適用されません。筆者は勘違いして、一度予約をおこなってしまいました。試験日の24時間前であればキャンセルは可能ですが、ご注意ください。

(手順9)合理的配慮が許可された旨を報告する

手順1と同じ問い合わせフォームから、改めてPearson担当者に合理的配慮の申請が許可された旨を報告します。内容は日本語で記入して構いません。

問い合わせフォームURL: https://www.pearsonvue.com/jp/ja/test-takers/accommodations/request-form.html

筆者の場合、以下の内容で問い合わせを送信しました。

担当者様

私は視覚に障害があります。PearsonよりAWS認定試験の合理的配慮申請が受理されましたので、ご連絡いたします。

・受験予定日: 2025-11-27 9:45 JST
・氏名: {自分の名前}
・アカウント登録メールアドレス: {自分のメールアドレス}
・登録電話番号: {自分の携帯電話番号}
・AWSから始まる受験者ID: {自分のAWS受験者ID}
・支払詳細(バウチャーまたはクレジットカード): クレジットカード

以上、内容に不備がありましたらご指摘ください。よろしくお願いいたします。

筆者の場合、受験予定日を詳細に記入しました。しかし、次の手順で電話による確認を行う際に改めて試験予定日を尋ねられます。詳細な時間帯まで記入する必要はなく、希望日をいくつか記入するだけで良かったかもしれません。
なお、試験日の空き状況についてはCertMetricsのダッシュボードから受験の予約に進むと確認できます。希望日が選択可能な場合、支払いの確認画面に進めるので、それで空いていると判断できるわけです。

(手順10)合理的配慮の決定通知書PDFファイルを送信する

手順9の問い合わせ後、Pearsonの担当者から合理的配慮の決定通知書について提出するようにとの返信があります。そこで、手順7のPDFファイルをメールに添付して返信します。

(手順11)受験料の支払いと試験日の予約を行う

手順10の返信後、Pearson担当者から電話連絡可能な日時を尋ねられます。この電話による口頭の確認をもって受験料の支払いと試験日の予約が完了します。
電話では、以下の内容を確認されます。すぐに確認できるよう準備しておきましょう。

  • クレジットカードの番号
  • クレジットカードの有効期限
  • クレジットカードのセキュリティコード
  • 試験名
  • 受験予定日

※クレジットカードではなくデビットカードでも支払い可能です。

口頭でカードの情報を伝えるのは不安ですが、記事を投稿した時点では電話による確認作業が必須のようでした。筆者は試していませんが、不安なら支払いにバウチャーを利用するのも良いかもしれません。
筆者の場合、担当者からの電話は日本語でした。おそらく日本語で問い合わせをすると日本語が話せる方がアサインされるのだと思います。とはいえ、念のため英語でも対応できるように心の準備をしておくと安心です。

(補足)電話による受験料の支払いについて

筆者の場合、カードの情報を口頭で伝えた直後にPearson担当者の方がシステムを操作しているとの説明があり、その場で決済が行われました。金額は通常のAWS SAA-C03受験料と同じ、日本円で22,000円でした。
ところで、筆者は住信SBIネット銀行のデビットカード(MASTERカード)を支払いに利用しました。後で確認したところ、決済は海外での買い物として判定されていました。
読者の皆様が利用されているカードによっては国内と海外で個別に利用限度額が設定されているかもしれません。不正利用を防止するために海外決済の限度額を0円に設定されていると、決済が失敗するためご注意ください。

(手順12)受験の申し込み確定メールが届いたか確認する

受験料の支払いが慣用すると、以下2つのメールが届きます。筆者の場合、手順11の電話確認を行った直後にメールが届きました。

  1. Pearson VUE Confirmation of Payment
  2. Action required and exam time confirmed

1.のメールは支払いが完了したことを通知するメールです。ただの通知メールですので、支払った金額と一致しているか確認しておけば問題ありません。
2.のメールは重要です。このメールにはシステムテストのダウンロードリンクが記載されています。受験日までにシステムテストを実行していないと、試験を受けられません。もし2.のメールが届いていなければ、担当者に問い合わせてください。

(手順13)受験日までにシステムテストを実行する

手順13のメールに記載されたシステムテストのダウンロードリンクを開き、システムテストを実行します。マイクやカメラの動作チェックを行うだけの簡単な作業です。10分ほどで完了しますが、受験日直前ではなく余裕を持って実行することをお勧めします。
注意点として、システムテストは匿名でも実行できます。本記事の冒頭にある試験詳細のリンクからシステムテストをダウンロードできますが、その場合は匿名のテストとして実行されてしまいます。必ずメールに記載されたリンクからシステムテストをダウンロードしてください。
参考までに、筆者はmacOS 26.1の環境でシステムテストを実行しましたが正常に完了しました。アプリはおそらくChromiumベースで開発されているため、WindowsでもLinuxでもChromeが動作する環境なら正常に実行できるものと思われます。

おわりに

この記事を読まれているのは就職を控えた学生の方や、すでに働いている方かと想像します。お疲れ様です。
試験に合格しているからといって実務に耐えられるスキルや経験がある照明にはなりませんし、AWS認定試験という名のクイズ選手権に価値があるのかは微妙なところです。筆者の申請はスムーズに受理されましたが今回限りの偶然かもしれませんし、労力を考えると割に合わないかもしれません。
とはいえ、合理的配慮を利用する人がいなければ我々は存在しないものとして扱われ、いずれ合理的配慮申請の窓口が消滅してしまいます。余力のある者が道を切り開いておけば、あとに続く人が生まれるかもしれません。

参考資料

  1. AWS Certification Information and Policies - Certification Exams - AWS
  2. During Testing - AWS Certification Information and Policies
  3. Schedule an AWS Certification Exam
  4. Exam Accommodations - CertMetrics
  5. Benefits | CertMetrics

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