（視覚障害ユーザー向け）Claude DesktopアプリからMCPを利用する方法

結論

modelcontextprotocol.ioの内容は以下のリポジトリで管理されています。ドキュメントは.md / mdx形式で管理されているため、ほぼプレーンテキストとしてスムーズに読み進められるかと思います。

https://github.com/modelcontextprotocol/docs

リポジトリのquickstart/user.mdxを読めば使い方は把握できるはずです。あとは各自AIと戯れてください。

以降はスクリーンリーダー利用者向けの補足になります。

動作環境

記事の内容はClaude Desktop Version 0.8.1で動作確認しました。

MCPの有効化

quickstartに書かれている指示に従って操作すれば問題ありません。Claude DesktopアプリのSettings→Developer→Edit Configをクリックすると以下のファイルが作成されます。

• macOS: ~/Library/Application Support/Claude/claude_desktop_config.json
• Windows: %APPDATA%\Claude\claude_desktop_config.json

macOSの場合、Edit ConfigをクリックするとFinderが自動的に起動します。このFinderウィンドウは閉じて構いません。

その後、作成されたclaude_desktop_config.jsonファイルの内容を以下に置き換えます。

macOSの場合

{
  "mcpServers": {
    "filesystem": {
      "command": "npx",
      "args": [
        "-y",
        "@modelcontextprotocol/server-filesystem",
        "/Users/username/Desktop",
        "/Users/username/Downloads"
      ]
    }
  }
}

Windowsの場合

{
  "mcpServers": {
    "filesystem": {
      "command": "npx",
      "args": [
        "-y",
        "@modelcontextprotocol/server-filesystem",
        "C:\\Users\\username\\Desktop",
        "C:\\Users\\username\\Downloads"
      ]
    }
  }
}

最後にClaude Desktopを終了させて、もう一度起動すればMCPの設定は完了です。なおアプリ再起動時にスクリーンリーダー向けの通知はありませんでした。

プロンプト指示によるファイル作成を試す

以下のように、適当な指示を与えてファイルの作成を試します。

Can you write a poem and save it to my desktop?

プロンプトを入力して数秒待つと、デスクトップのファイル一覧操作を許可するかアラートが表示されます。文面は次のとおりです。

Allow tool from “filesystem” (local)?

Run list_allowed_directories from filesystem
Returns the list of directories that this server is allowed to access. Use this to understand which directories are available before trying to access files.
Tool Input:
Malicious MCP servers or conversation content could potentially trick Claude into attempting harmful actions through your installed tools. Review each action carefully before approving.

• Allow for This Chat
• Allow Once
• Deny

アラートが表示されたかはスクリーンリーダーに通知されません。

上記のダイアログのタイトルはH2の見出しとして表示されますので、見出しジャンプなどを利用してアラートにスクリーンリーダーのカーソルを移動するなど、利用者側で工夫が必要になります。今後のClaude Desktopの改善に期待しましょう。

さらに、Allowを選択した場合も続けて以下のアラートが表示されます。

（2回目）Allow tool from “filesystem” (local)?

Run write_file from filesystem button,
Tool Input:
{ "path": "/Users/username/Desktop/A_Moment_in_Time.txt", "content":... }
Malicious MCP servers or conversation content could potentially trick Claude into attempting harmful actions through your installed tools. Review each action carefully before approving.

• Allow for This Chat
• Allow Once
• Deny

上記のようなアラートが表示されるはずです。

なお、1回目のアラートでAllow for This Chatを選択しても2回目のアラートが表示されます。これは意図した振る舞いです。アラートは操作の種類ごとに表示されます。

以上でデスクトップにテキストファイルが作成されるはずです。AIが考えてくれたポエムが書かれているはずです。

まとめ

現状、スクリーンリーダーユーザーの観点ではClaude Desktopは使いづらいです。地道にフィードバックしていきましょう。