📖行動を変えるデザイン
「行動を変えるデザイン ―心理学と行動経済学をプロダクトデザインに活用する」読書メモ
第1章 心は次にやることをどうやって決めているのか
人は脳内に2つのモードを持っています(二重過程理論(dual process theory))
脳内モード | 概要 |
---|---|
直感の心理(システム1) | 瞬間的に働く経験依存。ほとんどこっち |
熟慮の心理(システム2) | ●時間はかかるが、経験したことないことも扱える ●直感のステージを超えてきたものだけが対象 |
キュー
ルーティン
リワード
何かを実行するには数多くの関門がある
厳しい条件を抜けて行動に移すために
何度もトライする(待ち行列に積む回数を増やす)
習慣化して実行コストを下げる
報酬を用意して行動を後押しする
第3章
戦略1「チート」
ユーザーが行動を起こすのが難しいのであれば、プロダクトが行動を肩代わりして「現状維持=目的の結果」となるように導く事で目的の結果を得やすくする。
■チート手法その1「デフォルト化」
ユーザーが行動を起こすことがプロダクトの目指す方向から外れる事になる。
例:Netflixなどの動画配信サービスによる次のチャプターの自動再生
■チート手法その2「ついで化」
ユーザーが行っている普段の行動にプロダクトの目的を紛れ込ませる手法。
ユーザーの負荷は上がっていないので導入されやすい。
ただ、こっそり入れるとユーザーが「騙された😬」と拒否感を抱く可能性がないわけではない
例:食品に健康要素追加(おいしさ変わらずヘルシーさアップ/子供の食事に薬を混ぜる等)
■チート手法その2「承認回数削減」
また、行動を起こさせる回数を少なくすることで途中での離脱率を上げるアプローチもある。
例:GPUドライバーなどを管理する「Nvidia Experience」では上図に示す様に一回のクリックでインストールが最後まで進む「エクスプレスインストール」と細かくインストールの設定を行う「カスタムインストール」の2種類を提供している。1クリックで楽にインストールすることを促しつつ、細かくインストール設定を変更したいというユーザーの選択肢を狭めない事でユーザーの不満を生むのを回避している
戦略2「習慣化(習慣を新規作成、変更)」
前述の通り習慣は人々が行動を行うのに大きく寄与する要素です。
また、習慣には悪い習慣もあります。
悪い習慣の例:会社の帰りにコンビニでついついお菓子を買ってしまう
仕事中に一息つくとスマホを見てしまう
これらの悪い習慣を止めるのは非常に難しいです。
習慣が形成されるという事は頭の中に専用回路ができるようなものです。
習慣のキューが発生すると自動的にその甲斐路からシグナルが発せられ、容易に行動を起こし得ます。
このような悪い習慣の回避策としては「 好ましくないキューを避ける 」というアプローチがあります。
上記例のお菓子を買ってしまうという習慣では、帰り道のルートをコンビニを避けるように変更するなどが考えられます
戦略2「意識化(意識的な行動を助ける)」
リマインド
アウトカム
成功の条件(1つに絞る) 機械学習の損失値やロス等と同様に良くなった・悪くなったかを明確に判断できるようにするため