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【読書メモ】「プロダクトマネジメント ―ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」
原題 | 「Escaping the Build Trap」 |
訳題 | プロダクトマネジメント ―ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける |
リリース年月 | 2018/9 |
カテゴリ | プロジェクトと製品管理 |
おすすめ度(5段階) | ⭐⭐⭐⭐☆ |
要点 | ● アジャイルを導入してもウォーターフォールに戻ってアウトプット偏重(ビルドトラップ)状態になってしまう ● アウトプットではなくアウトカムが重要 ● 戦略的視点が抜けているのがアウトプット偏重(ビルドトラップ)の主要因 ● 仮説/検証で戦略的価値を確かめながら製品開発を前進させよう ● そのような活動を制約しない組織作りが必要 |
はじめに
本書では製品主導の組織としてビルドトラップを回避して戦略的に製品構築を進めるためのガイド。
製品主導の組織には以下の4要素が含まれる(第1~4部でそれぞれを取り扱う)
要素 |
---|
適切な責任を有するPMの役割 |
PMによる意思決定の基準となる戦略 |
仮説検証を通じて製品を決定するプロセス |
適切な組織ポリシー、文化 |
第I部 ビルドトラップ
- 優先事項が多すぎる😖
- 組織としての戦略的視点が欠けているから、各人の優先事項が異なり、結局一番大きな声の人の優先事項を開発する事に😞
1章 価値交換システム
- 企業活動は価値(アウトカム)交換。企業が顧客に価値を提供して、顧客から金銭や個人情報といった価値をもらう
- 価値の測定は困難な場合がある。企業がユーザーの問題を把握していない場合は価値を定義できない
- 結局価値が分からないので成果物(アウトプット)の量に頼る事になってしまう(これがビルドトラップ)
3章 プロジェクト / プロダクト / サービス
-
製品とプロジェクトは異なる
- 製品は価値の乗り物。長く続くもの。
- サービスは人の労働により価値を提供するもの。「製品化」することも可能
- 企業は製品とサービスで価値を提供する
- プロジェクトは特定の期間、製品の特定の要素にフォーカスした活動
- プロマネに執着し続けると製品の観点(=戦略性)が抜け、戦術的になってしまう
- 製品は価値の乗り物。長く続くもの。
5章 私たちが知っていること、知らないこと
既知の既知 (事実) |
既知の未知 (疑問) |
---|---|
未知の既知 (直観) |
未知の未知 (発見) |
- 企業活動は「既知の未知」を仮説検証する事で未知の未知を狭める行為
第II部 プロダクトマネージャーの役割
- 4要素の1つ「マネージャーの役割」について
- PMの役割・学ぶための道筋を解説する
6章 悪いプロダクトマネージャーの典型
- ダメなプロダクトマネージャー(ダメージャー)をタイプ別に紹介
- ミニCEO
- スティーブ・ジョブズのようなビジョン先行型のPM
- ジョブズ級の人間はなかなかいるものではない
- 結局ユーザーを無視した独善的な要件定義を行う
- ウェイター
- 色んなステークホルダーからの要件をただ実装するだけのPM
- 前述の通り、それぞれ異なる優先事項を有しているから結局一番大きな声の人の要件を実装する事になる
- 元プロジェクトマネージャー
- プロダクトマネージャーとして戦略的な観点が抜け落ちている
- ミニCEO
7章 優れたプロダクトマネージャー
8章 プロダクトマネージャーのキャリアパス
9章 チームを構成する
第III部 戦略
10章 戦略とは何か?
11章 戦略のギャップ
12章 良い戦略フレームワークを作る
13章 企業レベルでのビジョンと戦略的意図
14章 プロダクトビジョンとポートフォリオ
第IV部 プロダクトマネジメントプロセス
15章 プロダクトのカタ
16章 方向性の理解と成功指標の設定
17章 問題の探索
18章 ソリューションの探索
19章 ソリューションの構築と最適化
第V部 プロダクト主導組織
20章 アウトカムに着目したコミュニケーション
21章 報酬とインセンティブ
22章 安全と学習
23章 予算編成
24章 顧客中心主義
25章 マーケットリー:プロダクト主導企業
※ 本メモは原著を読んだ上でのまとめです(訳本は読んでいません)
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