🔖

MOSH Tech Radio #5「MOSHエンジニアが明かすAI活用の舞台裏」

2025/02/20に公開

はじめに

この記事はMOSH Tech Radioの#5、「MOSHエンジニアが明かすAI活用の舞台裏」の内容をもとに執筆しました。。今回のエピソードでは、AIエンジニアの兼山さんをゲストに迎えて、AIを用いた機能開発や社内でのAI活用について、その活用事例や苦労話、今後の展望などを語っています。

参加メンバー

  • MC: Ryo Adachi (⁠⁠⁠X) MOSH株式会社 Productivity team Software Engineer
    SIerとしてエンジニアのキャリアをスタート後、コネヒト株式会社に入社。バックエンド/フロントエンド開発に従事しながら、リードエンジニアとして組織の効率改善やプロセスの見直しにも尽力。2021年MOSHにJOIN。
  • スピーカー: Genta Kaneyama (⁠X) MOSH株式会社 AI Engineer
    楽天株式会社に新卒で入社。その後、クックパッド株式会社に入社し、レシピ検索エンジンの開発、有料会員サービスの拡大に従事。クックパッドでは、2016年からVP of search として経営チームに参加。現在はAIエンジニアとしてプロダクト開発をリードしている。

音源紹介

今回の音源は以下になります。ぜひ詳しい内容についてはPodcastをチェックしてみてください
https://open.spotify.com/episode/4J225uUipw1cHmO5B35dRG


MOSHのAIを活用した機能開発

AI機能開発のきっかけ

MOSHがAIを活用した機能開発を始めたきっかけは、「才能診断」機能の開発でした。この機能は、MOSHのクリエイター獲得チャネルを増やすことと、クリエイター自身も自分の強みや提供できるサービスを言語化するのが難しいという課題がありました。「AI才能診断」を通じて、クリエイターが自身の可能性に気づき、サービス開発の第一歩を踏み出すきっかけを提供することを目指しました。SNS上での話題性を狙い、ユーザーが自身の才能や性格を診断できるコンテンツを提供することで、多くのユーザーに利用され、MOSHの認知度向上に貢献しました。

才能診断機能は、数万回以上利用され、SNSでのシェアを通じて、ユーザー間のコミュニケーションを促進しました。また、定期的な自己分析ツールとして利用するユーザーも現れるなど、予想外の使われ方も見られました。これらの経験から、AIを活用する際には、専門家の知見を取り入れ、ドメインのエキスパートと協力することが大切だと感じました。AIによるプロンプト作成や結果の評価において、専門家の知見は開発スピードを加速させ、質を高める上で非常に重要です。

サービス説明文の自動生成

サービス説明文の自動生成機能は、クリエイターがサービスページを作成する際の負担を軽減するために開発されました。しかし、何をもって「良い」説明文とするかは、クリエイターの個性によって異なるため、AIによる自動生成は難易度が高いことが分かりました。現在は、AIに骨組みを作成させ、クリエイターが手直しを加えるという二段階のアプローチが最適であると考えています。

社内でのAI開発事例

社内でのAI活用:議事録作成・プロトタイピング

MOSHでは、社内業務の効率化にもAIを活用しています。MOSHでは、顧客理解を深めるため、多くの商談内容を社内で共有する必要がありました。特に、商談や会議の議事録作成は、AIの活用によって大幅な効率化が実現されました。自社開発の商談まとめツールや、tldvといった外部ツールを使い分けることで、内容の要約や共有をスムーズに行っています。

また、プロトタイピングの段階でも非常に有効活用しています。Difyなどのツールを利用して、アイデアを素早く形にし、実際に動くものに触れることで、フィードバックを得やすく開発サイクルを高速化しています。これにより、仮説検証の精度を高め、よりユーザーニーズに合った機能開発を可能にしています。

AI活用の向き不向きと今後の展望

AI活用の経験を通じて、AIが得意なことと不得意なことが見えてきました。例えば、クリエイターの個性を反映した自動応答は、データ収集や信頼性の観点から難しいことが分かりました。一方で、ヒアリング内容のまとめや、文章の校正など、客観的な視点が必要なタスクでは、AIは人間以上の成果を出すこともあります。

プロダクト開発だけでなく、あらゆる業務に影響を与える可能性を秘めています。MOSHでは、エンジニアだけでなく、全社員がAIを気軽に試せる環境を整備することで、AI活用の可能性を広げていきたいと考えています。

まとめ

今回のエピソードでは、MOSHにおけるAI活用の現状と、そこから得られた学び、今後の展望について、兼山さんが詳しく語ってくれました。AIは、クリエイターの活動を支援するだけでなく、社内業務の効率化や、新たな価値創造にも貢献しています。MOSHでは、AIの可能性を最大限に引き出し、より良いサービスを提供できるよう、今後も挑戦を続けていきます。

MOSH

Discussion