初老を超えたエンジニアの現実
MOSHでソフトウェアエンジニアをしている masuyama です。
この記事はMOSHアドベントカレンダー19日目の記事です。
前置き
今年のパリオリンピック、総合馬術団体で見事銅メダルを獲得しました。
初老ジャパンと自ら名乗り、馬術は年齢に関係なく競技のトップで活躍できるとみごと証明してみせたわけですが、ふと皆さんの年齢を見ると…北島隆三選手(38)田中利幸選手(39)戸本一真選手(41)大岩義明選手(48)
みなさん年下でした
私は初老なんてとっくに過ぎていたわけですね…
そんな30年以上ソフトウェアエンジニアを続けてきた私が、年を取ると…とよく言われることについて書き残しておこうと思います。皆様のエンジニア人生の参考になれば幸いです。
※内容はあくまでも個人の感想です
実際どうなの?
集中力
年齢を重ねると集中力が落ちる、集中できる時間が短くなるといわれることがありますが、確かに若いころよりも集中している時間は短くなっているかもしれません。
ただ、それはいままでの経験でゴールが見えるのが速くなっているから、というのもあるのではないかと思います。過去にあそこでやったあれの応用というケースが多くなってきます。さらにはAIによるcodeのsuggestも正確になってきており「わかりきっているけど書くのが面倒なコード」を書く労力、時間は格段に下がっていると感じます。
また、エンジニアは皆さんそうだと思うのですが、昔から実際にコードを書いている以外にも問い合わせ対応だったり障害やエラーログの調査等、割り込みを捌かなければいけないので自然と細切れで集中する訓練ができているのかもしれません。
ということで集中力が低下していたとしても、仕事をする上ではあまりマイナスに感じることは今のところありません。
記憶力
さすがに昔よりは衰えているかもしれませんが、この仕事をしていると誰もが記録に残すということが習慣としてあるのではないかと思います。
MOSHではnotionを使用しているのですが、記録さえちゃんと書き残しておけば検索も容易ですし、整理されていない情報でもAIに聞いてみたりすることもできます。衰えていたとしてもテクノロジーが補ってくれるので不便に感じるようなことはありません。
「今何をやろうとしてたっけ?」レベルのところまでいくとさすがに不便かもしれませんがこの年齢だとまだそこまではいかないようです。
新規技術への対応
新しい技術は出てき続けますが、そのキャッチアップは聞いていたほど大変ではありません。
おそらく若い時に比べると吸収力は落ちてはいると思うのですが、だいたいの技術は過去との差分で学ぶことができることが多いため大きな障壁になっていると感じることはありません。なんだかんだWebとその周辺はその基本技術はさほど変わっていませんのでそこをちゃんと押さえておくことが大事なのではないかと思います。
まったく新しいコンピュータ・ネットワークアーキテクチャが登場したらどうなるかはわかりませんが…
視力
衰えます。いわゆる老眼というやつです。
ディスプレイを見るのにはなにも不都合はないのですが、本を読むのが億劫になります。
しかし、今や技術書を買うときは殆どが電子書籍ですので、テクノロジーでカバー可能です。個人的には紙の本がとても好きなので気持ち的につらいことはありますが、仕事に支障はありません。
体力
衰えます。
普段の生活で困ることはないのですが無茶ができなくなってきていると感じます。ただ、最近はどの会社もそうですが無理な働き方を要求されるようなことは殆どないのではないかと思います。
MOSHについても完全フレックス制で働き方の選択肢は広いので自分の調子に合わせたやり方ができています。
腰
今のところ大丈夫ですが、同年代の人はかなりやられている感じがあります。
私がこの仕事を始めたころはよくあるグレーのデスクチェアでしたので、その時代が長い人はダメージをうけているのかもしれません。
最近はオフィスも自宅もいい椅子を使うことはできるようになっていると思いますので、惜しまず投資しましょう。
病気
大病を患ったり特に病気がちになったり、とういことはありませんが、健康診断で年々要注意項目が増え、メンテナンスが必要になっていきます。
毎年健康診断はちゃんと受けましょう(できれば自費で人間ドックも)。
髪
あきらめましょう(個人差あり)。
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