MOSHで1年半続くスクラム開発の今
はじめに
この記事はMOSH Advent Calendar 2025の9日目の記事です。
今のチームでスクラム開発を始めてから早いもので約1年半が経過しました。
今回は私のチームで行っているスクラムの開発サイクルや使用ツール、ベロシティの変遷などを書きたいと思います。
チーム構成
直近数カ月でメンバーの増減などありましたが、現在は以下の5人チームです。
スクラムマスターはみんなの心の中にいます。
- PO: 1名
- エンジニア: 3名
- デザイナー: 1名
エンジニアはバックエンド/フロントエンドのように領域を分けず、基本フルスタックでそのとき必要な開発をします。
状況に応じて他チームとコミュニケーションを取りながら進める場合もありますが、職能横断的にすべてのことをチームで完結できるよう目指しています。
開発サイクル
月〜金の1週間スプリントで運用しています。
変化の激しい市場に対応可能にすること、素早く価値を届けること、見積もりをなるべく正確にすることなどを理由に1週間にしています。
- 月〜木: 15分デイリースクラム
- 金: スクラムイベントデー
- スプリントレビュー
- レトロスペクティブ
- プランニング
- 必要に応じて都度: リファインメント
の流れでスプリントを運用しています。
デイリースクラム(15分)
- 進捗共有
- 昨日やったこと
- 今日やること
- 困っていること
- スプリント達成状況のアップデート
- ユーザーストーリーアップデート共有
- デザインアップデート共有
などを話しています。
チームメンバーの体調チェック的な役割もあります。
進捗共有では共有して終わりという流れになりがちなので、極力困っていることを共有するようにしています。
スプリントレビュー(45分)
1週間の成果をデモしてPOやデザイナーからフィードバックを貰います。
途中からぽちぽち会という名で、開発した機能をチームメンバー全員で触って不具合や気になったこと、改善点などを共有するようにしました。
デモを見るだけでは気付かないような細かい改善点を洗い出せてスプリントレビューの質が上がったような気がします。
レトロスペクティブ(30分)
Keep, Problem, Try, ThanksのKPTTフレームワークを採用しています。
必ずTryを出して改善サイクルが回るようにしています。
プランニング(2時間)
リファインメントしたユーザーストーリーを細かいタスクに落とし込んでいきます。
ここで外部設計、内部設計まで話し合い実装時の不明点を解消しています。
タスクの分解と設計が完了したら、各タスクをプランニングポーカーで見積もります。
プランニングポーカーはTeam pokerというツールを使用しています。
とても便利。
見積もりが終わったらチームのキャパシティを考慮して次のスプリントで実装するユーザーストーリーをスプリントバックログに移します。
リファインメント
新しいユーザーストーリーの肉付けや優先順位の入れ替えなどを行います。
仕様で不明確な部分が無いか、実装上の懸念が無いか、良いユーザー体験を提供できるか、などを話しながらユーザーストーリーを見積もり可能な状態に持っていきます。
これはいつやると決まっているわけではなく、必要なタイミングで必要なだけ時間を取って行っています。
日々のコミュニケーション
MOSHはフルリモートかつフレックスなのでslackでのチャットコミュニケーションに頼りがちです。
私のチームではGatherというバーチャルオフィスのサービスを使用して同期的なコミュニケーションも取れるようにしています。
稼働中はGatherに居るようにし、いつでも会話できるようにしています。
PRのやり取りを何往復もするより直接話したほうが早いケースが多々あったり、実装で困っている箇所をペアプロしたりしています。
スプリント解析
昨年EXチームのスクラム開発を支えるNotion活用術という記事を書きましたが、agile effectを導入してメンテ困難なNotionの計算式から脱することができました。
Notionのデータベース構成はほぼそのままで進捗の可視化ができて気に入っています。
ベロシティだけでなく、バーンダウンチャートや個人の実績値なども自動で集計してくれます。
特にバーンダウンチャートはNotion計算式では実現できていなかったので本当に助かっています。

これはとあるスプリントのバーンダウンチャートです。
これくらいスムーズに行くととても気持ちいいですね。
多くの場合ジェットコースターのようにもっとグチャグチャです。
ベロシティの変遷
最後に直近のベロシティを見て終わろうと思います。

まだ浮き沈みがありますが、メンバーの増減や入れ替わりもあるので単純に比較はできませんが、1年前に比べるとベロシティは向上し、安定感が出るようになってきました。
ここ数ヶ月は新しい領域にチャレンジし、不確かな要素が多いにも関わらずベロシティ安定してきているのはとてもいい傾向です。
これからも市場の変化に柔軟に対応し、迅速に価値を届けられるチームでありたいです。
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