🎃
エンジニアリングマネージャーの仕事 まず自分を管理しよう
本当の人生は片づけた後に始まる。
― 近藤麻里江
こんまり「散らかすという行為は、問題の本質から目をそらすための人間の防衛本能です」
この言葉に対する明示的な説明はないが、日々の割り込みやらの対処に忙殺されていると、本当にやるべきことが見えてこない、という意味か。
つまり、マネージャー自身のやるべきことが整理されていて余裕のある状態が、チームのために最も良い状態である、ということ。
- 忘れることがないように整理整頓する
- 1日の行動を分類する
- アウトプットを計測する
2.1 整理整頓しよう!
- カレンダー:時間を管理する
- ToDoリスト:タスクを管理する
- メール受信箱:受信したメッセージを管理する
- 情報を記録する場所:他の3つのツールがないときに使う
2.1.1 カレンダー
- 予定だけを書く、作業は書かない
- メンバーや上司から見られることを意識して見やすく保つ
- 打合せ予定のタイトルは、問題がない限り公開にする(透明性を保つ)
2.1.2 ToDoリスト
- ToDoリストは、タスクが存在する唯一の場所であるべき
- ToDoリストに存在しない作業はしない
- ToDoソフトの定期タスクの登録機能を有効に使う
ToDoにないことはやらない、くらいの運用をしてToDo管理を徹底する。
2.1.3 メール受信箱
- 受信箱を、メッセージを受け取る主要ソースにすること。他のアプリケーション(チャットやチケット管理ツール)で動きがあればメールがくるようにする
- 1日に何度かメールを確認する時間を作る(常にチェックはしない)
- 受信箱ゼロを頑張りすぎない→少しなら翌日に回す
自分は、基本的にチャットツールを中心にしていたのだけど、メールの方が良いのだろうか。受信箱が原則空の運用ができれば、メールの方が良い気がする。
2.1.4 情報を記録する場所
PCの近くにいないときに得た情報はどうするか。記憶に頼るのは良くない。
- 何らかの方法でメモを取る
- 席に戻ったら、すぐに書き写す
2.2 活動を分類して生産性を高めるには
自分のやっていることが、成果につながっているのかを理解するために活動を分類する。
- 情報収集
- 意思決定
- ナッジング
- ロールモデル
2.2.1 情報取集
- 情報は、マネージャとして成功するためにとても重要なもの
- 情報収集は、土台を作る行為
2.2.2 意思決定
- 「マネージャは何をするか?」という質問に対する、疑いようのない答えの1つ
- 決定には細心の注意を払うとともに、結果に対して責任を持つ
2.2.3 ナッジング
- ナッジングとは、議論に対して自身の観点を提供することで、決定に影響を与えること
- 決定を下す当人でなくても、決定に影響を与えることができる
- ナッジングを行うことで、マネージャとしてのアウトプットを増やす
- マネジメントは、言葉に権威が伴うことを自覚する必要がある
2.2.4 ロールモデル
チームの一員としてチームの貢献するとはどういうことか、ということを仕事ぶりで示す、ということ。
どちらかというと、意思決定やナッジングに説得力を持たせる、という側面が大きいのかな、と思う。
2.3 マネージャとしてのアウトプットを測るには
計測可能なマネージャのアウトプットとは何か?
マネージャのアウトプット ≈ 自分のチームのアウトプット + 自分が影響を与えたチームのアウトプット
どう時間を過ごすかを決定するのに利用できる。
- チームのアウトプットに責任を持つ。チームがうまくいっていないのであれば、自分の責任
- チームのアウトプットは自分個人のアウトプットよりも重要。自分のタスクを実行するよりも、権限移譲・コーチング・メンタリングに多くの時間を費やすべき
- 他のチームの人たちにも影響を与えている。つまり、ナッジングとロールモデルを行うことが重要
この本は、エンジニアリングマネージャーに関する本だけど、「どうすればよい意思決定ができるか」については触れられていなかった。
Discussion