しんどくないテックブログの運営Tips
テックブログ/技術ブログ/エンジニアブログに関して、定期的にネガティブな話を見たり聞いたりするのですが、弊社は割と上手く(そこまでしんどくなく)運営できているかも?と思い、弊社の取り組みを書いてみます。
弊社のテックブログです
テックブログって、しんどいですよね
テックブログに関して、多そうな意見は
- 続かない
- わざわざ書くようなネタがそこまでない
- 書いても読まれないし...
- 会社名義で下手なことは書けないし...
よく分かります。自分もそう思っていました。いくつかはテックブログ特有というよりは個人ブログと共通する部分も多そうです。つまり、個人ブログでさえ続けるのが大変なのに会社のテックブログが続くわけない...そりゃそうですよね!
なのに・・・なのに・・・しんどいと分かっているのに始まってしまう採用目的のテックブログ...かくいう弊社もその流れになったので「普通にテックブログを始めても失敗が目に見えている。やるからには成功させたい。」と思い、同僚と相談しながらそれぞれの過去の経験を踏まえ今のカタチでスタートしたところ、軌道に乗り始めているので「これは結構ありな設計で運営できているのでは」と思い、記事化することにしました。
できあがったテックブログ https://developers.monicle.co.jp/
では、さくっと工夫している点を書いていきます。
個人ブログに書く
会社名義のブログに持ち回りで書く形式のテックブログをいまだによく見かけますが、
- 会社名義で下手なことは書けないよなぁ
- 会社のブランディングのために、ためになることを書かないと
- 退職したらどうなるんだろう?
- 当番制・ノルマきついなぁ
などなど、ハードルが上がってしまったり、個人のメリットはほぼなくデメリットだらけですよね。
これを個人ブログに書く(書いてもらう)ことにすると一気に解決します。
- 個人名義だから好きに書ける
- 自分や誰かのためになることを書けばよい(自分のためだけでも十分)
- 退職しても自分の資産になる
書いたブログが自分の資産になるのであれば、書いて損することが無くなりプラスにしかならないので良いですよね。
みんなの個人ブログを集約してテックブログ化するために Zenn 作者の catnose さんの catnose99/team-blog-hub を使わせていただいております。
詳細は同僚の @Nkzn が書いてくれました。興味がある方はこちらをどうぞ。
業務時間に書く
弊社では「業務時間に書いて良い」ことにしました。上述のとおり、個人ブログに書く(書いてもらう)ことにしているので、社員からすると「お金をもらって個人ブログが書ける!」ぐらいに思ってもらえたら嬉しいなと考えています。
また、「業務時間に書いて良い」ことにするだけでは「いつ書けばいいのか、どれぐらい時間を使っていいのか」と迷ってしまいそうです。そこで、弊社ではスクラムのスプリントのタスクとして組み込んでストーリーポイントを付けることにしました。執筆のためにポイントを消化することになるので、従来より開発に使えるポイントは減るはずですが、むしろその方がより明確に業務時間を使って良いということを運用に乗せることができるのではと考え、実際に上手くいっています。
技術記事の執筆がチケットになっています
週に1本書く
ランニングと同じです。月に1回10km走るよりも、週に1回3km走る方が続けやすく習慣化しやすいのではと考えました。そうすると必然的に1つの記事が小さくなります。Pull Request を小さくするのと同じですね。小さいことは良いことです。書き手にとっては書き始めるハードルを低くでき、全体を見通しやすく、コントロールしやすいです。読み手にとっては長文を読むよりも楽に読めます。
数十分の登壇資料よりも数分のLT資料の方が着手しやすくて楽しく作れるじゃないですか。そんなイメージです。
目的をWin-Winで整理する
テックブログの目的を個人と会社がWin-Winになるように考えました。個人と会社がWin-Winであれば続けられるのではないでしょうか。
個人のWin
アウトプットすることで理解が深まったり、新しいインプットのモチベーションが湧く、新しい技術や知識に触れるきっかけになる。というのはありますよね。
人に教えたり、勉強会で発表したり、LTで喋ったり、アウトプットする予定があると取り組み方が1段階真剣になりますよね。あれです。
あとは前述のとおり、業務時間を使って個人ブログを書いて良いので「お金をもらって個人ブログが書ける!」というのは結構なWinではないでしょうか(そう思ってくれたら嬉しい!)
会社のWin
会社としては、社員が情報発信をしてくれることによって純粋にタッチポイントが増えることが嬉しいです。
企業ブランディング・採用ブランディングなんて高尚なことは考えません。会社のブランド力を高めるとか考え始めると記事を書くハードルが爆上がりしてやはり記事が書けなくなります。あくまで自身の学習の一環として自身のために書いて欲しいです。
その結果「アウトプットが多い社員が多い会社なんだな」と思っていただけたら、これが十分ブランディングになるはずです。実際に最近のカジュアル面談では「モニクルさんはアウトプットされている社員さんが多くて良いですね」と言われることが増えました。心のなかでガッツポーズをしています。みんないつもありがとうーーー!
あわせて読みたい
書きたいから書いているし、役に立つから書いているし、そういう発信があるから良さそうな文化を感じ取ってたまたま採用につながることもあるだけなんです。
無理に採用のためとか言わずに自分にとって考えたこと、インプットしたこと、まとめたこと、調べたことを外に書き留めることとそれを奨励する文化を創るところから始めましょう。
他にも共感できることがたくさん書いてあります。ほんそれです。
Zenn のパブリケーション機能が楽しみですね!
そんなことを考えていたらタイムリーなことに Zenn 上で複数人の記事をまとめたメディアを作れる機能がアナウンスされました。
例えば企業のテックブログでは、多くの企業が更新を続けることに苦労しているようです。その大きな理由として、メンバーのモチベーションを維持することが難しいという点が挙げられると思います。
労力をかけて良い記事を書いても、それは会社の持ち物であり、自分ではコントロールがしづらいものです。たとえ内容の間違いに気づいても、修正することさえ難しいこともあります。
私たちは、記事は著者本人の持ち物であり、退職後も本人が管理できるべきだと考えています。
思想が最高ですね。リリースされた絶対に使いたいです!
同僚が爆速でクローズドβに申し込んでくれました。当たりますように🙏🙏🙏
それでは!
Discussion
良記事ありがとうございます!!
コメントありがとうございます!