Amazon Connectの電話番号移行:アカウント間でスムーズに進めるためのポイント
組織再編などで企業やプロジェクトの構造が変化すると、異なるAWSアカウントでサービスを管理する必要が生じることがあり、Amazon Connectの電話番号に関してもアカウント間で移行するシーンがあるかと思います。
実際にAmazon Connectの電話番号をアカウント間で移行した際、注意しなければならないと思った点を紹介します。
アカウント間での電話番号移行
下記の公式ドキュメントのAmazon Connectインスタンスが異なるリージョンまたは異なるAWSアカウントにある
のセクションにも記載がある通り、アカウント間での移行には移行元と移行先の各アカウントから1つずつ、2つのAWSサポートケースを作成しての申請が必要になります。
ドキュメントに含める内容は下記の通りです。
- 移行元の Amazon Connect インスタンス ARN
- 移行先の Amazon Connect インスタンス ARN
- 移行する電話番号 (複数可)
- リクエストする移行日時
- 移行先の問い合わせフロー ARN (AWS で Amazon 問い合わせフローを移行先の Connect インスタンスの移行された電話番号に関連付ける場合)
注意点1:日本の携帯電話番号へ発信するにはホワイトリスト化の申請が必要
2021年8月上旬以降に東京リージョンで作成されたConnectインスタンスはデフォルトで日本の携帯電話番号への発信が制限されています。(デフォルトで発信が可能なのは日本(固定電話のみ)、ベトナム、アメリカ合衆国)
移行前のアカウントのインスタンスで特に申請を行っていなかった場合も、移行後のアカウントのインスタンスでは申請が必要になる場合があるので注意が必要です。
ホワイトリスト化の手順
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AWSサポートセンターから「ケースを作成」をクリック
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「アカウントと請求」 を選択
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「サービス」 では 「Connect (Number Management)」 を選択
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「カテゴリー」では「Country Allowlisting for Outbound Calls」を選択
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緊急度を選択
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追加情報のページで詳細、ConnectインスタンスのARNを記載
例)申請理由の説明: 日本の携帯電話番号への架電をしたいため、制限緩和をお願いいたします。
+8170、8180、8190
ConnectインスタンスのARN全桁を記載
公式ドキュメント
※英語版の方がより詳しく記載されています
(英語版)
(日本語版)
注意点2:リクエストする移行日時は申請から2週間程度余裕を持っておいたほうが良い
Amazon Connectの担当部署は海外にあるため、AWS内でも調整に時間がかかるようです。
希望する移行日時がある場合、2週間以上余裕を持ったスケジュールでリクエストするのが良さそうです。(私が申請した時は、1週間前のリクエストだと希望通りの日時での調整ができませんでした。)
また、注意点1に記載したホワイトリスト化の申請にも時間がかかる場合があるため、必要な場合はホワイトリスト化が完了してから電話番号移行のリクエストに進むのが良さそうです。
まとめ
Amazon Connectの電話番号移行時の注意点についてご紹介しました。この記事が、電話番号移行の際の参考となれば幸いです。
参考
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