M5Stack(旧Core)で困った時の対処や注意事項
M5Stackの困った時の対処や注意事項からM5Stack 旧Coreに関する部分を抜き出して再編集しました。M5Stack Core2、M5StickC、M5StickV/UnitVやM5Atomは別記事にしようと思います。
マニュアルは情報が古い
ハードウェアの仕様変更や開発が早いM5Stack製品ですがマニュアルは更新が遅いです。情報が古い場合があるので注意してください。
m5go.comはもうない。(UIFlowに変わっています。)
M5StackFireやM5Goのマニュアルには、http://m5go.com に接続するように書いてありますが、m5go.comは開発は終了しており接続すると「502 Bad Gateway」と表示されます。
現在はUIFlowとして開発されているので下記のURLにアクセスして開始します。
https://flow.m5stack.com
ArduinoIDEのセットアップ方法が古い
初期のマニュアルとは色々設定する値が異なっている場合があります。Webドキュメントが最新なのでhttps://docs.m5stack.com/#/en (英語)から辿ることができます。
または初心者向けM5Stackの始め方(ArduinoIDE編)を見てください。
Webページのドキュメントリンクが切れる
ドキュメントの更新も激しい時があり、たまにリンク切れがあります。そんな時は下記から辿りましょう。
電源OFFできない。
電源はM5Stackの左側面にある赤いボタン(RST)を二回押すと電源を切ることができます。但し、DeepSleepのため微小電流が流れてしまいいつの間にか電池が無くなってしまいます。
USB接続中は電源が切れない
M5Stack 旧Coreの仕様です。。。電源は切れません。
電源をしっかり切りたい方へおススメモジュール
スイッチサイエンスで購入できるPowerSwitch for M5Stackという製品を追加することにより物理スイッチが付くので電源を完全にOFFできます。
Power Switch for M5Stack
Power Switch for M5Stack(ケース)
書き込みエラーの対処
M5Stack初心者がハマりがちな書き込みエラーの対処方法です。何通りかあるので簡単な対処方法から説明していきます。
①エラーが出たら電源ボタンを2秒以上押してみる
エラーが出る場合はM5Stack本体から固有のプーという音が出る場合が多いです。その場合ボタンを2秒以上押してから書き込んでみてください。
それでも改善しない時は、変な音が出始めたら電源ボタンを押す等色々タイミングを変えてみましょう。
②ボトムを外す
M5StackFireやM5Goに付属しているGoBottomの場合、ボトムを外すと書き込めることがあるようです。
③USBケーブルの裏表を逆にしてみる
オカルトのようですが、USB-TypeC側のコネクタを裏返すと書き込めることがあります。MacOS環境で多いようです。
④USBケーブルを変える
たまに品質の悪いケーブルがあるようなのでUSBケーブルを変えて試してみましょう。
⑤使用するUSBポートを変えてみる
USB3.0ポートやUSB Type-Cポートだと書き込めず、USB2.0だと書き込めたという方もいらっしゃいます。PCの違うUSBポートを使ってみたり、USBハブを繋いでポートを変えてみましょう。
⑥デバイスドライバを変更する
書き込みが突然失敗するようになった場合、このケースが考えられます。まず新しいバージョンを試してみて、ダメなようであれば古いバージョンへ戻してみてください。
最新ドライバのリンク
CP210x USB - UART ブリッジ VCP ドライバ
公式からダウンロードできるドライバ
https://m5stack.com/pages/download
⑦esptool.pyを使って下記のオプションを試してみる
- erase_flash
- write_flash_status -non-volatile 0
⑧コンデンサを付けてみる
これは対策済みの個体には通用しない場合もあるようですが、最後の手段でコンデンサを挿入してみるという手があります。GrayかBasicのボトムが必要です。
下記の写真のようにRST-GND間に1μF以上のコンデンサを付けてみましょう。(電解コンデンサの場合は極性に注意)
⑨他のUSB機器を外してみる
3Dプリンタのデバイスドライバが悪影響を与えて、接続/切断を繰り返すという症状もあるようです。PCに接続している機器を最小限にしてみましょう。
⑩Curaを止める
3DプリンタのスライサーであるCuraを起動するとCOMポートの動きがおかしくなるようです。Curaを止めた状態か確認してみましょう。
壊れたかな?という時に試してみること
M5Stackが動かなくなったというつぶやきはよく見かけるのですが、電源を逆接したといった事故以外ではそうそう壊れません。無反応になった時はバグやプログラムの書き込みミスといったことが考えられます。
出荷時の状態に戻す
EasyLoaderというソフトを使うと出荷時のファームウェアを書き込むことができます。下記のリンクのEasyLoaderの項にリンクがあるので書き込んでみましょう。
https://docs.m5stack.com/#/en/core/basic
それでも上手く行かない場合はErase(消去)してから書き込む
EasyLoaderにはEraseの機能もあるので一旦消去してから書き込んでみましょう。
バッテリーモジュールやバッテリー付きのモジュールは同時使用しない方がいい
M5Stack用のバッテリーを積んだモジュールがいくつかありますが、公式の注意事項にも書いてある通り同時に利用すると発火する危険があります。(GrayやBasicのボトムの中にもバッテリーが入っているので注意)
「並列接続すると容量の少ないバッテリーが過充電になる恐れがあります。」とのことなので注意しましょう。
M5Stack製品に利用されているバッテリーは保護回路が付いているのですが、充電制御はしてくれないのでバッテリーの劣化も早くなると思われます。
ネジで固定するときは長さに注意
M5Stackはボトムをネジで固定することができますが、ネジの長さを間違えると、LCDのパネルが浮いてしまいます。下記の写真のようになるので注意してください。
ネジは専用のモノもありますが、M3であれば普通のナベネジで大丈夫です。
長さの目安
組み合わせ(旧Coreとの組み合わせ | 長さ(単位:mm) |
---|---|
Goボトム(FireかGo付属のボトム) | 15 |
Coreボトム(GrayかBasicに付属のボトム) | 12 |
8~9mmのモジュールとGoボトム | 25 |
8~9mmのモジュールとCoreボトム | 22 |
ウォッチバンド | 15 |
8~9mmのモジュールとウォッチバンド | 22 |
液晶の色が変
液晶の色がネガポジ反転したような感じになった場合は、古いM5Stackライブラリで生成されたバイナリファイルを利用している場合があります。これは液晶パネルがTFTからIPSへ変更された影響でなるものであり、最新のライブラリでビルドしなおすと直ります。
おわりに
M5Stack Core2が発売されたのですが、旧Coreもまだまだ利用できるシーンがあると思うので再編集しました。困りごとが多いM5Stackですが、使ってみると楽しいのでどんどん活用してみましょう。
更新履歴
- 2020/10/11 旧Core版だけの情報で再作成
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